愛知県岡崎市『止まらない食品偽装』
June 25, 2008

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ミートホープ社による牛肉偽装、北海道銘菓「白い恋人」、伊勢名物「赤福餅」など、去年は“食品偽装の年”となりました。
毎日のように報じられ、世間の関心も高かったにも関わらず、今年になってもその偽装の波は止まることを知りませんでした。台湾から輸入した鰻を愛知一色産と産地を偽って販売していたのです。しかも製造元として架空会社を明記しておくという、極めて悪質なものでした。登録されていた会社に取材に行くと、その場所は緑に囲まれた完全に山の中。
地元の方に話を聞くと、返ってくるのは「そんな会社聞いたこともない」や「ここは鰻の産地ではない」といった返事ばかり。
明らかに無理があるのに、調べればすぐにわかってしまうのに、何故偽装は無くならないのでしょうか?!自分の家族や子供が食べたとしたら…考えたことはないのでしょうか?!
憤りを通り越して、疑問に感じざるを得ません。

宮城県栗原市『岩手宮城内陸地震』
June 16, 2008

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土曜日の午前9時前、休日のためゆっくり寝ていた私は、突如大きな揺れで目を覚ましました。
テレビを付けると、「岩手県と宮城県で震度6強を観測する強い地震が発生」という速報が。飛行機に飛び乗り、向かった先は山形空港。そこから山を越えて、被害の大きかった宮城県栗原市を通る国道398号線を目指しました。
稜線に沿って広大な範囲に渡って崩れた山々、土砂崩れによって出来てしまった大きな土砂ダム、目に映るもの全てが、地震の凄まじさを物語っていました。
土砂によって飲み込まれてしまった駒ノ湯温泉では、朝早くから夜遅くまで、全国の都道府県から集まった自衛隊・消防隊・警察がそれぞれ連携して必死の捜索にあたっています。取材をしていても、余震は絶えることがありません。土砂ダムの決壊という二次災害の危れがあるため、住民の方々も避難所生活を余儀なくされています。
長年暮らしてきた想いの詰まった家、そして生まれ育った集落から離れざるをえず、山の方を見ながらふっとため息をつき、「またこの景色…見られるのかな…」と一言つぶやいた寂しそうな表情は、今も目に焼き付いています。

秋葉原『立ち入り規制の歩行者天国』
June 9, 2008

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休日、私用で外出していた私に一本の電話が入りました。秋葉原で通り魔事件発生。
瞬間、私の頭に浮かんだのは、3月に茨城県土浦市で起きた8人無差別殺傷事件でした。
「また無差別…」と思わずにはいられません。秋葉原へ着くと、歩行者天国で賑わっていたであろう大通りには広範囲に渡って警察による立ち入り規制が敷かれ、規制の周りには十重二十重の歩行者の列が出来ていました。事件発生当時、かなり多くの人が往来していたことが容易に伺えます。遠くから、警察、消防隊などの大きな声が聞こえてきたため近付いてみると、すぐにそこが事件の起きた現場であることがわかりました。交差点に残っていたいくつもの血の痕は、今でも私の頭から消えることはありません。
何の罪もない7人を突然死に至らしめ逮捕された加藤容疑者は、後に取り調べで、「誰でも良かった」と供述しました。この「誰でも良かった」という言葉、一体今年何度聞いたことでしょうか。
「なぜ自分の娘が」、「なぜ私の父が」…。
無差別殺傷事件で肉親を亡くした遺族の悔しさは、筆舌に尽くし難いものがあります。

埼玉県川越市『住宅街に緊張走る』
June 3, 2008

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「男が拳銃を持って車に立てこもる」。
その速報を受けて現場へ急行すると、すでに土砂降りの雨の中、大勢の報道陣が慌しく取材に駆け回り、周囲は騒然としていました。男が立てこもっている車は、まさに住宅街のど真ん中。付近の住民は不安そうに窓の隙間から車の方を見つめています。
視線を向けると、前輪がぬかるみにはまり動けない状態の車の中で、右手に拳銃を握り締めたままの男の姿が見えました。男は時折車から降りると、その銃口を機動隊の方へと向けることも。緊急の避難所では、住民の方々が固唾を呑んでテレビを見つめ、場の空気はピンと張りつめています。そして午前11時40分頃、テレビから「機動隊が突入しました!」という声が聞こえると、住民の方々から一斉に拍手がわき起こりました。強ばった表情にやっと安堵がこぼれたのを覚えています。
大急ぎで建物を出ると、男はすでに搬送され、現場には銃弾で窓ガラスの割れた車が残っていました。発生から8時間以上。ついに男の口から、立てこもりの理由や謝罪の言葉が語られることはありませんでしたが、住民の方々に被害を出すことなく解決したことが何よりでした。