
事件が発覚したのは7月17日。
徳島県阿南市の阿南東部土地改良区で、一人の会計事務担当の女が6億もの大金を横領していたことが明らかになりました。
約6億円…。容易に想像できる金額ではありません。
逮捕されたのは、女とその息子・大川悦史容疑者、そして暴力団組員の玉井鉄男容疑者の3人。悦史容疑者はインタビューで、母親が横領した金と知りながら「借金やホストクラブなどで6億円全てを使い切った」と答えました。あまりにも荒唐無稽な話です。
しかし取材を進めていくと、悦史容疑者は旅行に友達などを連れて行き、その旅費の全て、さらにはお小遣いとして一人20~30万円もの現金を渡していたという情報も。
また、女性に新車を買ったり、ブランドのバッグなどを一人3~4個、何人にも買い与えていたという話も聞かれました。周りから「金づる」と呼ばれていたという悦史容疑者。本当に6億円もの大金の全てを使い切ったのか大きな疑問が残ります。
金を横領した母親と、その金を湯水のように使っていた息子。インタビューの発言からは、どちらからも罪の意識はほとんど感じられませんでした。

大分県教育委員会で明らかとなった教員採用試験における汚職事件。
贈収賄罪で教育委員会の上層部が次々と逮捕、起訴されるのを見ていると、この問題は氷山の一角ではないかという思いを抱かずにはいられません。
不正に採用された教員について学校周辺で保護者から話を聞くと、「とても良い先生」と評判が良く、厚い信頼を置かれている先生もいました。自分の知らないところで贈収賄が発生し、不正に採用されたことを知らずに教壇に立っていた方もいることでしょう。
このような問題が発覚したにも関わらず大分県教委では、質問しても言い澱んだり、部署をたらい回しにされることも度々でした。今回の汚職事件の根底は、贈収賄を行っていた個人個人もさることながら、それ以上にこのような大分県教育委員会の、体質そのものにあるのではないでしょうか。
全国各県の教育委員会が同じでないことを、切に願います。

取材をする際は、車、飛行機、新幹線、様々な交通手段を使います。ヘリコプターもまたその一つ。しかし、今回ほどその危険性を認識させられたことはありませんでした。青森県大間町、本州の最北の地で、取材に出ていた青森朝日放送のヘリコプターが突如行方不明になったのです。乗っていたのは、カメラマン、アナウンサー、機長、副機長の4人。
現場に着くとすでに地元各局の記者やカメラマンたちが集まっていましたが、その空気は重く、沈んでいました。同じ取材者としての仲間が事故に巻き込まれてしまったことへの悔しさ、私も取材者として同じ思いを抱かずにはいられません。日本テレビ系列局の青森放送の方に話を聞くと、事故当日、取材先でそのカメラマン、アナウンサーと一緒に取材をしていたところ、「これから別の取材で、ヘリで海上に行く」と言って出ていったといいます。改めて、今回の事故が、取材する者の誰にでも起こりうるものなのだということを痛感させられました。

岩手県盛岡市の隣に位置する、“村”としては日本で3番目に広い、『川井村』。
その山の中で、少女の遺体が発見されました。盛岡市内から現場へと向かうにつれ徐々に緑は深くなり、民家も少なくなっていきます。発見された時、財布や携帯電話など、いわゆる遺留品を全く持っていなかったというその少女。手がかりは、右腕や背中に彫られていた花や蝶などのファッションタトゥーのみです。
程なく身元が判明し、少女はわずか17歳だったことがわかりました。さらに少女の友人に話を聞くと、少女は遺体発見の3日前に、恋愛相談に乗ってた男性に会いに行っていたといいます。警察も、そして我々報道陣もその男性の行方を追い始めた矢先、重要な関係者とみられるその男性が「崖から飛び降りた」という情報が入ってきました。
“みんなに恨まれているからいつ殺されるかわかんない”。
友人によると、亡くなった少女はこう話していたそうです。わずか17歳の少女がその言葉を口にした心境、そして真相が明らかになることなく幕を閉じた今回の事件を思い返し、なんとも言えない身持ちになりました。


