From イングランド
ラグビーワールドカップ取材記
ついに異国で月をまたぎました。
日本代表はこの日、2日後のサモア代表戦のメンバーを発表。ラグビーのルール上、メンバー発表は48時間以上前と決まっています。ジャパンのエディー・ジョーンズヘッドコーチはきっかり、48時間前にアナウンスします。
「ワールドカップで最も大切な試合です。パワフルなサモア代表と対戦します。最も強いチームを構成できました。過去最高の経験値を誇ります。怪我の選手もいます。今週、十分な練習を出来なかった選手もいます。でも、それはワールドカップを考えたら当たり前のことです。3戦目です。他のチームには怪我で帰国する選手もいます。ただ、ジャパンは31人全員で土曜にしっかりと戦えます。大きな目標があります。最初の60分しっかり戦って、最後の20分、いい形で帰って来れます。選手たちはこのチャレンジを楽しみにしています。緊張感もあります。以上です」
ボスは、いつものように整理されたメッセージを発します。
チームは生き物です。スコットランド代表戦からサモア代表戦に至るまで、多少、集中力のアップダウンが見受けられたようです。9月28日の午前中。フランカーのリーチ マイケル主将ら数名は「エディーから、朝(のミーティングで)、集中しよう、と言われた」と話しています。加えてフルバックの五郎丸歩副将は、こうです。
「歩きながら動きを確認する練習で、バックス陣だけ『クオリティーが低い』と…。ここはぐっとこらえて…」
スコットランド代表戦前と違うのは、相手の分析と対応策の共有に十分な時間があったということです。知恵と主体性のあるチームにとって、それは大きい。二言目には「分析」と口にするリーチ主将の働きについて、フランカーのマイケル・ブロードハースト選手は実感を込めて言っていました。
「リーチがいなかったらどうなっていただろう、と思うことがいくつかあった。どうなっていようがチームの気持ちを整えてくれますし、練習でも元気を与えてくれます」
夜は、ミルトンキーンズ・スタジアムmkでのフランス代表対カナダ代表(予選プールD)を観戦。初めて、ウォリックのスポーツバーで。41-18。カナダ代表の激しい衝突を真に受けながらも、フランス代表はスペースを見定める余裕を保っていたような。