「深夜の音楽会」
〜Yomi-kyo Orchestra House〜

♪日 時  2003年 12月 10日(水)深夜2:03〜3:03
♪出 演 
指 揮 *飯森範親
メゾ・ソプラノ *小山由美
テノール *中鉢 聡
管弦楽 *読売日本交響楽団

 

司 会  (左)茂森あゆみ/(右)奥田佳道

♪曲 目
サン=サーンス 作曲
歌劇〈サムソンとデリラ〉から「汝のみ声にわが心は」

プッチーニ 作曲
歌劇〈トスカ〉から「星は光ぬ」

ビゼー 作曲
歌劇〈カルメン〉から「ハバネラ」「花の歌」
「フィナーレの二重唱」

ストラヴィンスキー 作曲
バレエ音楽「ペトルーシュカ」から

♪収 録  2003年9月4日 昭和女子大学 人見記念講堂にて収録



♪今夜の見どころ…

今夜のプログラムは《オペラ名曲集》
ゲストにお迎えしたのは若手テノールの中鉢聡さんとメゾ・ソプラノの小山由美さん。

中鉢さんは現在数々のオペラに出演し、主役にも抜擢されていますが、オペラ歌手としてデビューに至るまでアルバイトや教職など様々なお仕事のご苦労を重ねられたそうです。番組では、中鉢さんのオペラ歌手までの道のりについてお話を伺いました。
中学時代はトロンボーンを吹いていてプロ奏者になりたいと思っていたこと、芸大卒業後、学校の教師になりますが授業中しゃべりっぱなしは喉に悪いので2年でやめてしまったこと、そして藤原歌劇団の研修生となり「ひとこえ」の脇役を演じた積重ねによって今があること等、沢山のエピソードが番組で紹介されます。

一方メゾ・ソプラノの小山由美さんはドイツを拠点に欧米各地の音楽祭等で活躍中の大ベテラン。ワーグナーオペラの総本山「バイロイト音楽祭」にワルキューレのロスヴェイセ役で4年連続出演されていらっしゃいます。メゾ・ソプラノの魅力について伺いました。

人気上昇中、注目度No1の中鉢聡さんと、ドイツで輝かしいキャリアをつんでいる小山由美さんとの見ごたえ、聴きごたえたっぷりの夢の共演です。

後半は、ストラヴィンスキーのバレエ音楽「ペトルーシュカ」をお送りします。
ストラヴィンスキーの曲と言えば「春の祭典」「火の鳥」などのバレエ音楽が有名で、どの曲も華やかな金管の音と躍動感のあるリズムが印象的です。

ところが、「春の祭典」「火の鳥」「ペトルーシュカ」3曲とも変拍子があらゆる所で登場します。スコアを見ると「!!!」といったところで、さぞかし指揮者は大変なんだろうなあと思っていました。
その変拍子が満載している「ペトルーシュカ」を指揮するのは飯森範親さんです。
現在ドイツのベルテンベルクフィルの芸術監督兼常任指揮者、来秋からは東京交響楽団の常任指揮者と国内外での活躍ぶりが期待されているマエストロです。

今回のプログラム「ペトルーシュカ」は飯森さんからの希望で決定したものですが、何故か飯森さんは、ストラヴィンスキーとは縁があるらしく、指揮者としての大事な節目には「春の祭典」「ペトルーシュカ」の指揮をすることが多いのだそうです。その不思議な「縁」を番組ではトークして下さいましたが、今ここで少しお話すると、<初めて買ったスコアは「火の鳥」><初レコーディングは「火の鳥」・「ペトルーシュカ」>などなど・・・お話を伺っていると、とても偶然とは思えないようなエピソードがありました。

バレエ音楽「ペトルーシュカ」は、日本ではコンサートホールで聴く機会が多いのですが、海外ではバレエ公演として演奏されることがあります。飯森さんも「ペトルーシュカ」のバレエ公演を何度も見ていらっしゃるそうです。そのせいか?バレエダンサーのような躍動感溢れる指揮を練習から見ることができました。数章節ごとに表紙が変わっていく度に飯森さんの指揮棒を持つ手はスコアがインプットされているように動きます。
その姿を番組中にじっくりご覧下さい、耳で聴く「変拍子」よりも目で見る「変拍子」の方が解り易いのでは?と思います。

練習終了後、汗だくになった飯森さんが落ち着いてからインタビューを収録させていただいたのですが、収録後「これから読響の人達と野球しに行くんですよ」と、とても楽しそうに練習所を後にされました。

指揮棒をバットに持ち替えたマエストロ、野球では変拍子振らないほうがいいですよ!



♪演奏者の略歴

飯森 範親 (指揮)
1986年、桐朋学園大学指揮科卒業後、ベルリンへ留学。
89年から文化庁派遣芸術家在外研修員としてミュンヘンのバイエルン国立歌劇場で、当時の芸術総監督W.サヴァリッシュ氏の下で研鑚を積む。94年東京交響楽団の専属指揮者に就任し、同楽団のポルトガル演奏旅行で成功をおさめた。同年、CD録音での成功が高く評価され、名門モスクワ放送交響楽団特別客演指揮者(94〜98年)となる。95年、大阪のザ・カレッジ・オペラハウスを本拠に活躍するオペラハウス管弦楽団の常任指揮者に就任。(95〜2002年3月)。96年東京交響楽団創立50周年記念欧州演奏旅行で指揮し、特にミュンヘン公演での南ドイツ新聞では、「今後、イイモリの名が世界で注目されるであろう」と絶賛された。

海外では、フランクフルト放送響、ケルン放送響、チェコフィル、プラハ響、モスクワ放送響などの世界的なオーケストラから度々招かれている。99年には、北ドイツ、ブラウンシュヴァイクでの音楽祭のオープニング・コンサートで北ドイツ放送ハノーファーフィルを指揮し大成功をおさめた他、ヴュルテンベルク・フィル(ドイツ)の定期公演と、同オーケストラとのオーストリア演奏旅行、フランクフルト放送響、ポーランドのルービンシュタイン・フィル等定期公演を指揮し、2000年〜2001年にかけて、プラハ響(チェコ)、ルービンシュタイン・フィル(ポーランド)、ドルトムント歌劇場(ドイツ)、バーゼル響(スイス)に客演した。2001年5月には、ケルン放送響による放送録音が行われ、大好評を博した。2000年9月より、ポーランドで2番目に古い歴史を持つ、アルトゥール・ルービンシュタイン・フィルハーモニック管弦楽団の首席客演指揮者に就任。2001年9月よりドイツ、バーデンヴュルテンベルク州ロイトリンゲン市のヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団(1945年創立)芸術総監督兼首席指揮者に就任した。当初2004年8月までの3年間の任期であったが、就任して1年半の時点で、2007年8月まで契約が延長された。2002年3月、それまで首席指揮者として活躍していたオペラハウス管弦楽団よりオーケストラの技術的向上およびザ・カレッジ・オペラハウスのオペラ上演への芸術的向上に対する多大な功績により、オペラハウス管弦楽団名誉指揮者の称号を贈られた。

現在、東京交響楽団指揮者、いずみシンフォニエッタ大阪常任指揮者、オペラハウス管弦楽団名誉指揮者、ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団芸術総監督兼首席指揮者(GMD)、アルトゥール・ルービンシュタイン・フィルハーモニック管弦楽団首席客演指揮者。
また、2004年9月より東京交響楽団正指揮者に就任予定。




小山 由美 (メゾ・ソプラノ)
東京芸術大学声楽科卒業、及び同大学院修了。
畑中良輔、長野羊奈子、兵藤憂希、L.フィッシャー、J.コックス、A .レイノルス、J.ロイブル、G.ビジネフスカヤの各氏に師事。

在学中よりオペラ、オラトリオ、及びリートのコンサート等で活動を始め、修了後渡独。ワイマールでの「マタイ受難曲」をはじめ、ケルンにて「クリスマス・オラトリオ」、ミュンヘンにて「エリア」、ライプツィヒにて「レクイエム」等の宗教曲を、シュレスヴィッヒ=ホルスタイン音楽祭では『ドン・カルロ』のエボリを歌い、ザルツブルクではチャイコフスキー『イオランタ』のラウラに抜擢される。歌曲の分野では、ベルリンをはじめ、ドイツ主要都市等の他、サンクト・ぺテルブルクにてチャイコフスキー、ムソルグスキー等の歌曲によるリサイタルで好評を博す。また現代音楽においてはアメリカ・ニューハンプシャー音楽祭、パリ・フランス放送局プレゾンス祭、ドイツ・ダルムシュタット音楽祭、その他数多いラジオ、テレビ録音を手がけ、幅広い演奏活動を行っている。96年に『ワルキューレ』フリッカ役で二期会公演に初出演。97年11月には新国立劇場開場記念公演『ローエングリン』にオルトルート役で出演、力強い歌唱を絶賛され、98年にはヤナーチェク『イェヌーファ』(演奏会形式)をはじめ、コンサートでも活躍。99年は2月二期会公演『タンホイザー』ヴェーヌス役等、瞬く間に国内での地位を固め、続く3月にローマ歌劇場においてシノーポリ指揮『ワルキューレ』、9月にはシャルル・デュトワ指揮NHK交響楽団定期演奏会ロッシーニ「スターバト・マーテル」に出演、表情豊かな歌唱が高く評価された。続く12月にも再びN響に招かれ、準・メルクル指揮「第九」公演に出演するなど、コンサートの分野でも第一人者としての評価を確立した。2000年4月新国・二期会共催公演『サロメ』にヘロディアス役で出演し好評を博した後、7〜8月シノーポリ指揮『ワルキューレ』ロスヴァイセ役で待望のバイロイト音楽祭にデビュー以来、2003年のシーズンで4年連続出演。9月には東京シティ・フィル特別公演、飯守泰次郎指揮『ラインの黄金』にフリッカで出演し、公演の成功に多大なる貢献を果した。最近では、2001年、6月東京フィルハーモニー交響楽団チョン・ミュン・フン指揮、マーラー「交響曲 第2番"復活"」で高い評価を受け、2002年3、4月新国立劇場『ワルキューレ』のフリッカ、5月『サロメ』のヘロディアス、2003年2月二期会創立50年記念『カルメン』タイトルロールを務め好評を得るなど、わが国を代表するメゾ・ソプラノとして活躍を続けている。今後日本では、11月二期会・日生劇場共催『ルル』(全3幕ツェルハ補筆完成版=日本初演)にゲシュビッツ伯爵令嬢役での出演が予定されている。現在ドイツ・シュトゥットガルト在住。二期会会員。



中鉢 聡 (テノール)
東京芸術大学卒業。日本オペラ振興会オペラ歌手育成部第11期生修了。築地利三郎、鈴木寛一の両氏に師事の後、現在、南條年章氏に師事。1992年ロッシーニ国際オペラ・コンコルソ入選。平成5年度文化庁芸術家国内研修員。

オペラ歌手育成部在籍中の90年、秋田県制作の郷土オペラ「ねぶり流し物語」の三郎でデビュー、続いてモーツァルト「バスティアンとバスティエンヌ」のバスティアンに出演し、修了公演では「オリー伯爵」のタイトルロールを歌った。その後「カルメル会修道女の対話」、東成学園オペラ「ミトリダーテ・エウパトーレ」、同オペラ「オリーヴォとパスクアーレ」(日本初演)、豊島区民オペラ「ポッカッチョ」等に出演。95年「椿姫」のガストンで藤原歌劇団にデビューを飾り、96年「東洋のイタリア女」(日本初演)のシーシンで好評を博す。その後イタリアに渡り、ミラノにてポッケリーにの「スターバト・マーテル」等のコンサートに出演。97年は藤原歌劇団文化庁青少年芸術劇場公演「愛の妙薬」のネモリーノを歌い、「椿姫」のガストンは98,99年の本公演や文化庁移動芸術祭公演、同団韓国公演で歌っている他、「イル・カンピエッロ」に出演。新国立劇場には開場記念公演「建・TAKERU」の両面少名でデビュー以来、「こうもり」のアルフレート、「マノン・レスコー」のエドモンド、「セヴィリアの理髪師」(藤原歌劇団共催)のフィオレッロ、「ドン・キショット」(藤原歌劇団共催)のジュアン、小劇場オペラ・シリーズ「幸せな間違い」のベルトランド、同シリーズ「花言葉」、「魔笛」の武士、「イル・トロヴァトーレ」のルイス、「ドン・カルロ」のレルマ伯爵、「ウェルテル」のシュミットと活躍を続け、02年オペラ鑑賞教室「トスカ」カヴァラドッシで絶賛を博し本年も同公演に出演、03年1月「アラベッラ」のマッテオ、6月「オテロ」ロデリーゴでも成功を収めている。NOP公演「耳なし芳一」、5月東京室内歌劇場公演「ラマンチャの男ドンキホーテ」で両タイトルロールに出演、絶賛を博す。その他、サントリーホールのホールオペラ「ドン・カルロ」、「第九」やドニゼッティ「レクイエム」のソロ、NHK教育テレビ「愉快なコンサート」にもレギュラー出演、国際サッカー試合での国歌独唱、各種コンサート等で活躍し、リサイタルも開催している。今後も、藤原歌劇団で10月に「ロメオとジュリエット」のロメオが予定されており、美声、美貌のテノールとして今後の活躍が大変期待されている。藤原歌劇団団員。


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