2010年 9月22日 水曜日放送 - ランキング探偵ノンアルコール・ビール人気の秘密世の中にあふれる様々なランキングの中から気になる情報をピックアップ。ランキングの裏側に隠された流行の謎に迫るという企画。担当は入社二年目の日本テレビアナウンサー・上田まりえ。


新コーナー2回目で上田まりえ、早くもビールをガブ飲みの大物ぶり?でも安心。実はこれ、ノンアルコール・ビールなのだ。
そこで今回、ノンアルコール・ビール人気の秘密を探ってみる。
キリンビールの上半期売り上げランキングでは、ノンアルコール・ビールの「キリンフリー」が225万ケースを売り上げる大ヒット。発泡酒の売り上げ本数と肩を並べるほどの人気なのだ。

マラ、今年8月に発売されたアサヒの「ダブルゼロ」はひと月だけで30万ケースを売り上げ、こちらも発泡酒の販売数量に引けをとらない。

さらに新し物好きが集まる楽天市場のビール・地ビール売り上げランキングでもトップ10にノンアルコール・ビールが5種もランクインしている。

2位にランクインしたサントリーの「オールフリー」は人気のあまり生産が追いつかず、一時発売中止。9月に改めて販売を開始した。

そもそも日本でノンアルコール飲料が始めて発売されたのは1986年。宝酒造から発売された「バービカン」。その後、数社から同種の飲料品が発売されたが定着しなかった。


しかしここに来ての人気。その秘密を探るために、上田はゴルフ場にやってきた。


早速、クラブハウスを覗いてみると、ビールを飲んでいるゴルファーを発見。
上田「何飲まれているんですか?」
ゴルファー@「キリンフリーです」


いた!ノンアルコール・ビールを飲まれている方が!
ゴルファー@「これからハーフを回るのに、ビールだと酔っぱらって手元がおかしくなっちゃうから」
ゴルファーA「車を運転する時は、ノンアルコールですね」


多くの客が車で来場するゴルフ場。ノンアルコール・ビールの人気は、こうしたゴルフ場から始まったともいえる。


その人気のきっかけとなったのが、2009年4月に発売された「キリンフリー」。

今までのノンアルコール飲料との決定的な違いとは何か?
これまでのノンアルコール・ビールには1%未満と極端に少ないがアルコールが含まれていた。それでも法律上は清涼飲料水に分類されるが、ドライバーたちの不安は払えなかった。
しかし、なぜ今までにアルコール分0.00%を実現する事ができなかったのか。


従来の製法では、発酵と言う過程を経るため、どうしても微量のアルコールが残ってしまった。そこで、「キリンフリー」開発担当者の梶原さんは発想の転換でノンアルコールを可能にしたのだ。
梶原さん「麦汁を発酵しないことにしようというのがポイントです」


しかし、ビールのうまみを出すには、発酵は必要な工程のはず。いかにして発酵せずにビールの旨みを再現するか?
そこにはスペシャリストたちの存在があった。
梶原さん「酎ハイとかを普段やっている香味配合を専門としている技術者に加わってもらってチームを作りました」


香味配合を任されたのは「氷結」など酎ハイの開発者、鬼頭さん。
鬼頭さん「甘みとか酸味とか苦味とかいろいろありますけど、そういうのをどういう風に組み合わせていくとビールに近づいて行くかって言うのが一点、もう一点は香りの部分」


さらに発生した酸味を和らげるために、クエン酸の酸味を取り除くスペシャリストであるスポーツドリンクの開発担当者が力を振るった。大手メーカーだから成しえた技術力の集結。


こうして試行錯誤して完成させた「キリンフリー」を、世界のビールを知り尽くしたビア・テイスターの田村功さんはどう見るか?
田村さん「苦味もしっかりきいててモルトの香りが苦味と相まって、ビールっぽい感じがします。ホップの香りとフルーティーな香りが両方雑じり合ってて魅力的」


とプロの舌も納得させる味わい。
これをきっかけに各社、ノンアルコール・ビールの開発が激化。
2009年9月にはサッポロが「スーパークリア」を発売。雑味のないスッキリした爽快な味わいがウリ。

さらに、今年8月にはアサヒから「ダブルゼロ」が発売。アルコールに加えて、カロリーもゼロに。

そして同じく8月、サントリーから発売された「オールフリー」は糖質までゼロにしてしまった。するとその人気は爆発。生産が追いつかなくなり、一時発売中止になるほど。


田村さん「ひとくち目ふたくち目はビールかと思って飲みますよね。飲み込んだ後に口の中に残る苦味というのが非常にさわやかなクリーンな苦味ですね」


アルコールだけでなく、カロリー、糖質までゼロ。そこにはどんな秘密が隠されているのか?
工場に潜入だ。
調査内容はアルコール、カロリー、糖質の3つのゼロでビールの美味しさを保つ秘密を探る事。早速、東京・府中にあるサントリーの工場に向かった。


上田「アルコール、カロリー、糖質の3つのゼロの秘密を教えてください」
商品開発研究部・内田さん「残念ながらお答えできません」


企業秘密と言う事で撮影はNG。しかし粘った挙句、ちょっとだけ秘密を教えてもらえる事に。
アルコール分ゼロは「キリンフリー」同様、発酵させない製法。しかし、問題はカロリー、糖質までゼロにしてビールのうまみを再現しているところ。その秘密のひとつを教えてもらった。
内田さん「これが飲んでも美味しい一番麦汁です」


と差し出された麦汁。そもそも一番麦汁とは、大麦を原料とする麦汁をろ過する過程で最初に流れ出す渋味成分の少ないもの。
内田さん「一番麦汁は麦芽由来の風味、甘み、旨みがつまった麦汁です。オールフリーではその一番麦汁のみを使用して作っております」

そんなこだわりの一番麦汁。そのお味は?

上田「甘い。全然ビールとは別物の味ですね」
そこでビールの味に近づけるため、香りの良いアロマホップを使用。ビールならではの良質な苦味を生み、さらにのど越し、爽快感が生まれる。


こうして、素材本来の自然な甘みや苦みにこだわり、カロリー、糖質ゼロの美味しいノンアルコール・ビールを実現する事に成功したのだ。
それが女性にも大ウケ。購買層の拡大にも成功した。
こうして各社しのぎを削り、ノンアルコール・ビール市場が広がっていった。今後もノンアルコール・ビールの進化から目が離せない。

ノンアルコール・ワイン『カツヌマグレープ』

ノンアルコール・カクテル『アサヒダブルゼロカクテル』

ノンアルコール・ハイボール『ヘイ!ボール』

ノンアルコール・吟醸酒『宴会気分』
