2010年 10月6日 水曜日放送 - ランキング探偵世界のお小遣いランキング今回注目したランキングは、『世界のお小遣いランキング』。今年5月、30歳から69歳の男性を対象に、日本・アメリカ・中国・イギリス・イタリアの都市部で、年収に占めるお小遣いの割合を調査した。
その結果が、こちら!

なんと日本が最下位。年収600万円の家庭では、ご主人の1か月のお小遣いは3万円という数字に。最高位の中国と比べてその差は6倍近く。その原因を探ってみた。
まず向かったのはサラリーマンの街、新橋。


このお父さん、以前は3万だったお小遣いが、最近やっと上げてもらって5万円に。しかし、以前より資金繰りが苦しくなったという。
お父さんA「子どものケータイ代を払ってやるからといって、小遣いを上げてもらったんだけど、当時はまだ子どもで3000円、4000円ですんでた。でも今1万使いやがるんで還ってマイナスかよって感じですね」


さらに会社でもかつて出ていた出張費がカットされ、節約の日々を強いられることになったとか。
お父さんA「昼ごはんはカレー500円。今月からタバコも値上がったし、ワンコインランチを狙ってます」


ほろ酔い気分のこちらのお父さんも…


お父さんB「1日1,300円を超えると自己破産です。4万円?いかないね」
――不満ですか?
お父さんB「これ多分、妻は見てないと思いますから…ものすごい不満ですね」


このお父さんによると、お小遣いがなくなると、ある秘策を実行するという。
お父さんB「今サラリーマンに流行しているんですけど。副業です。警備員いますでしょ、道路工事とかの。あれ、結構話聞くとそうそうたる会社に勤めている人多いですからね。私もやってましたけど、あれいいですよ、なかなか。1日8,000円」


さらに世のお父さんの不満は続く。



では、お小遣い率No.1の中国は人はどうだろうか?
中国人A「車のガソリンや交際費、食事代などで、月に1万元(12万5千円)は使いますね。その額は普通だと思います」


中国人B(月収約30万円)「1か月5千元(6万2千円)くらい。限度額はなく、必要に応じて使います」
中国人C(月収約20万円)「月々の使用額は必要に応じて自分でコントロールします」


こちらは一転、みなさん大満足といったところか。でもこの差は一体なんだろう。
さらに海外の方にお話を聞いていくと…
アメリカ人A「日本と管理方法が違うみたいだね。アメリカでは女性も仕事をしているから。僕はアメリカのやり方で管理している」


イギリス人「日本では奥さんが管理しているの?俺たちは逆だよ」
中国人C「夫婦それぞれ稼いだ分を各自管理します」
アメリカ人B「夫婦二人で管理しているよ」




中国や欧米では、稼いだ当人が給料を管理するといった事が当たり前のようだ。ところが日本では…
――給料をもらったらどう管理しますか?
お父さんA「それはもう奥さんに全額渡します。そこからお小遣いをもらう」
お父さんC「それはもちろん奥さんですよ。財布の紐は握られまくりですね」
―ーお小遣いの額は誰が決めますか?
お父さんD「女房が決める」



どうやら日本では欧米や中国と違い、収入のすべてを配偶者に渡し、旦那様のお小遣いの決定権も奥様にあることが多いようだ。
調べによると、収入のすべてを配偶者に渡し、配偶者からお小遣いをもらうと答えた人は、日本人が46.1%と全体の半分近くなのに対し、諸外国では給料を稼いだ本人が管理するケースがほとんどだった(グラフの青い部分)。

では何故、日本では奥さんが家計を管理し、財布の紐を握る風習が立ったのだろうか?
格差社会問題に先鞭をつけたといわれる中央大学・山田昌弘教授はこう蚊たる。
山田教授「戦前の日本は8割9割が農家、小規模自営業だったので、妻が管理するにしろ夫が管理するにしろ、すべての収入を全部ひとつに合わせて…と言う事が行なわれていたわけです。財布はひとつになって、その財布から、もしお小遣いがあるとしたら各々にわけるっていう方法をしてたわけですね」


5か国の男性を対象としたアンケートでお小遣い率最下位の日本。その理由は日本独自の風習「小遣い制度」にあるのでは…との結論に出た上田。

そしてついに、その秘密を紐解くある重要な文献を発見した。
「武士の家計簿」という一冊の本の中の見つけた興味深い記述。それは、加賀藩・猪山家に遺された古文書から、武家の台所事情を探ったものだった。


「豆腐代などこまごまとした出費は『小遣い帳』をつくって、そこで妻女が管理していたものと考えられる。猪山家で最も収入が多いのは直之であったが彼のお小遣いは信じられないほど少ない。年間わずか十九匁である」


現在の貨幣価値に直すとひと月わずか5,840円の小遣いしか与えられていなかった。
この文書が記されたのは今から160年以上前の天保年間。この頃すでに奥さんが一家の財布の紐を握るという、日本ならではの『小遣い制度』が成立していたと推測される。
バブル期のころは7万6千円も合ったお父さんの月平均小遣いも、いまや半分近くの4万600円に。

それはある社会問題につながると山田教授は指摘する。
山田教授「もし、結婚しちゃったら自分の趣味がもう出来なくなってしまうんじゃないかって言う恐怖から、結婚しない男性が増えてます。それが日本の少子化を深刻化させている可能性がある」


少ない小遣いで何とかやりくりする日本のサラリーマン。果たしてその使い方は?

日本は1位「外食費」、2位「交際費」、3位「書籍代」。中国も2位までは変わらないが3位は「通信費」。中国の通信代は日本に比べて高いようだ。4位は日本が「喫茶代」、しかし中国は「美容院・理髪店代」。中国都市部ではオシャレ意識が高まっていて、日本の化粧品メーカーも中国進出を本格的に展開している。
ニューヨーク2位とロンドン3位は「チケット代」。オペラやクラシックコンサートに積極的にお小遣いを使っているのだろうか。また、ニューヨーク3位は「家族のためのものの購入費」。いかにもアメリカ人らしく、愛妻のプレゼントを買うのだろうか。日本ではギリギリ10位で、中国はランク外というのも面白い。
イタリアの1位は「新聞・雑誌代」。イタリアでは新聞宅配がないこともあって、街のいたるところで「エディーコラ」というスタンドはあり、そこで新聞・雑誌を購入する。そしてイタリアの4位は「自動車やバイクの維持費」。さすがフェラーリやアルファロメオを生んだ国。こよなく自動車やバイクを愛するお国柄なのだろう。