2010年 3月29日 月曜日放送 - スッキリ!!TIMS北斎と同時期を生きた奇才…浮世絵師「歌川国芳」の世界

北斎と同時期を生きた奇才…浮世絵師「歌川国芳」の世界

江戸時代の浮世絵師・歌川国芳の展覧会が今開催されている。
活動時期はあの葛飾北斎と同じ。北斎や広重に比べ、知名度は劣るが、ダイナミックな構図や奇怪な描写により「幕末の奇想の絵師」として、20世紀後半に再評価されるようになった。

魚の心


当時、財政の再建を目指した天保の改革で世の中は贅沢なものが規制され、芝居や文芸への弾圧も厳しくなり、浮世絵の世界でも訳者の顔や遊女の絵も禁止になった。その代替作品として、魚の顔を役者の顔にした。鯛の顔は四代目仲村歌右衛門と推定される。

相馬の古内裏


平将門の娘が討伐された父の恨みを晴らすため、かつて父である将門が築いた下総相馬の政庁の廃屋で妖怪を集めた。その妖怪を武将が退治するところを描いている。
リアルな骸骨は国芳が自分の骨を観察したか、解剖図を手がかりに描いたのかはっきりしていない。

宮本武蔵と巨鯨


伝説的な剣豪・武蔵のエピソードの絵。
剣術の修行で、肥前の国の海上で大きなクジラを刺そうとしている。「相馬の古内裏」と並び、絶頂期の作品だが、他の作品と比べて平面的なのが特徴。遠大に表現した大海原と平面的なクジラを組み合わせた。

水を呑む大蛇図


蛇は水神を象徴するものとして信仰されていた。
ほぼ墨で描かれているが、蛇の頭辺りだけ少し赤を使用。当時の灯りの具合を考えると迫力的だが、蛇の目に水を呑む懸命さが垣間見られる。

二十四孝童子鑑 大舜


中国の親孝行の話。
自分を殺そうとする程悪い親を持つ大舜だが、恨まず家族のために畑を耕す。そこに象が現れ手伝ってくれる。

「歌川国芳―奇と笑いの木版画展」
会期:5月9日まで
休館日:月曜日(5月3日を除く)、4月30日、5月6日
会場:府中市美術館