2010年 4月29日 木曜日放送 - スッキリ!!TIMS古代を感じる!砂漠の画廊…サハラの魅力

古代を感じる!砂漠の画廊…サハラの魅力

サハラ砂漠の最奥地、アルジェリアとリビアの国境地帯にあるタッシリ・ナジュール。「川のある台地」と意味するこの山脈には太古の時代、満々と水を湛えていた深いワディ(涸河)が何本も走っている。さらに大地部には高さ20メートル前後の尖塔のような山塊があちこちにそびえている。岩の基部んは水によって深く抉られており、それらの岩陰は古代人にとって格好の住み所であった。人々はその岩陰におびただしい数の絵を残していた。

かつてサハラが緑に覆われていた時代に住んだ狩猟民(紀元前7000年頃〜紀元前3500年頃)、その後現れた牛牧民(紀元前5000年頃〜紀元前2000年頃)、さらに乾燥化が進んで、馬が登場した時代(紀元前2000年頃〜紀元前300年頃)からラクダの時代(紀元前300年頃〜紀元400年頃)へと約8000年に渡って、環境の変化に応じて移り住んで生きた様々な人種によって描き続けられた。
カメラマンの野町和嘉さんはその壁画の魅力をカメラに収め続け、個展や写真集を発表する。

水場に群がる牛たち

数多い牛の絵のなかでも、もっとも写実に優れた作品。画面左下の牧童の顔つきからして、彼らが地中海系の人種であることが知れる。画面幅43cm。牛牧民の時代後期。

11頭のジラフ

4000〜5000年昔に、これほどの観察眼と確かな描写力をそなえた画家が出現していたことに敬意を表したい。起伏の多い岩肌にこれだけの線を描くのは至難の業だ。画面幅112cm。牛牧民の時代後期。

白い巨人

力瘤を誇示するように描かれた身長3,2mの男性像は、ある種の神と考えられる。巨人に向かって手を合わせる人物や動物たちが妊娠中であることから、安産を祈願する情景であろう。狩猟民の時代後期。

砂漠にマッシュルーム

夕日に染まる砂丘と岩。破壊力のある重い砂は表面近くを飛ぶため、岩は根元からマッシュルーム状に削られてゆく。

泳ぐ人

水平に描かれ、あたかも水中に浮遊しているかのような姿態からそう呼ばれている身長179cmの人物。アンテナ状の頭上の突起物や、のちに重ね描きされた羚羊などにより、シュールな雰囲気を醸している。狩猟民の時代後期。

古代人

4000〜5000年前のものと思われている頭骸骨。化石化してこの状態で地上に露出していたが、周りにも同じような状態の骨があったことから埋葬地だった可能性が高い。両手を胸の前で組んで埋葬されていた事がわかる。

ヤマネコ

肉食獣に対する恐れと畏怖の念からか、向き合った2頭は手の込んだ彫り方をしている。日没後に懐中電灯の僅かな間接光で撮影した。ISO1000露光時間30秒。マトカンドゥーシュ/リビア。

野町和嘉写真展「サハラ、砂漠の画廊」
会期:5月10日まで
会場:コニカ ミノルタ プラザ (新宿)
無休、入場無料


写真集「サハラ、砂漠の画廊」」
値段:3570円
販売:新潮社