コメント

松坂桃李さん(日暮旅人役)

僕が演じた日暮旅人という男は、五感のうち四つの感覚がなく、視覚だけで人の感情や匂いなど色々なものが視える探偵です。その視覚表現の仕方が、堤監督ならではの見どころだと思います。

また、今回、血がつながらない灯衣(住田萌乃)の父親役を演じたことについては、すごく大きな経験をしたと思います。灯衣という娘の存在が僕をパパにしてくれて、陽子先生や雪路が家族にしてくれ…、血はつながっていないけど、自分が本当に信じるものが“本当だ”と思えば、それが真実になる、ということを教えてもらいました。

この作品は、ある過去がきっかけで、視覚以外を失ってしまった旅人が事件を解決していくミステリーですが、同時に、家族の絆の話だとも思います。温かい気持ちになれるヒューマンドラマだと思いますので是非、最後まで見て感じ取って欲しいです。

多部未華子さん(山川陽子役)

山川陽子という役は、保育園の先生で、人の役に立ちたいと思ったらすぐに行動に移してしまう性格で、旅人たちの探偵事務所と深く関っていくことになります。物語は陽子目線で描かれていくので、陽子の目線が、視聴者の方に一番近いのではないでしょうか。
また旅人の視点がどのように描かれているのかは堤監督の頭の中にだけあるのですが、私たちの想像を超えている作品になると思いますし、新鮮なドラマになっていると思います。またファンタジックな物語なのでご家族揃って楽しんでいただける作品になっていると思います。

濱田岳さん(雪路雅彦役)

堤監督の演出は、監督自身が旅人のようで、僕らには見えていない世界が見えているんじゃないかと思うぐらい、毎日アイディアをポンと投げてくださるので役者としてもうれしいハプニングの連続で、そういう意味で飽きることなく刺激的で、楽しく過ごせました。

雪路は、旅人のよき理解者であり仕事上でのパートナーであり、どこかブラックな、銭ゲバといわれたりする役です。雪路自身も不完全な人だと思っていて、このメンバーが揃って一つの家族というか、合体ロボじゃないですけど、みんなが集まってやっと人のカタチになる役だと思います。
最初は原作本の挿絵のイメージの雪路を思っていたのですが、衣裳合わせにいったらドレッドヘアのかつらが用意してあって、金歯もし、外見にも助けられましたが、“恥ずかしがらない”という役作りを心がけました。

住田萌乃さん(百代灯衣役)

すごく楽しかったです。それぞれの役柄が面白いので楽しんでみていただけると思います。血はつながっていないけれど、本当の親子のようになっていくところを見てもらいたいです。

堤幸彦 監督

久々の日本テレビでのドラマ演出!16年ぶり!そりゃ気合いも入りますよ。持てるノウハウを全力で注ぎこもう!なんて決意してましたが、原作と脚本を手にとって「あ、イケる」と。肩に力(ちから)入れすぎないように、むしろ楽しもう!と。素敵なタッチのお話です。ベースに流れている<過去の出来事>は暗い影を落としつつも、しかし現代で最も必要な<家族愛>を本当の家族じゃない人々が表現する。魅力的な設定です。
超人間的な能力も旅人は持ち合わせているけれど、視えるものは<真実>、もし仲間に旅人がいたら「頼むからオレを視るな!周りを視ろ!」と叫んでしまいそうだ。
暑い夏に錦糸町を疾走してこの『愛すべき風変わりなドラマ』を撮りました。
たくさんの皆様にご覧いただければ幸いです。

荻野哲弘 プロデューサー

まずは、原作を拝読し、旅人・雪路・灯衣の3人の、血が繋がっていないのに実の家族以上に固く結ばれた絆の強さに惹きつけられました。そんな疑似家族の姿を、部外者である保育士・陽子がどのように見つめ、どのように関わっていくかを描いたら面白いのではないかと。
また、視覚を唯一の拠りどころとする旅人の目に、この世界がどのように映っているのかにも興味がそそられました。そんな世界を構築するのに最も相応しい監督・堤幸彦さんに演出をお願いできたことは望外の歓びであり、完成が今から待ち遠しいです。
膨大な物語が綴られた原作を、ユニークな着想と面白いセリフで纏めた脚本家の福原充則さんにも感謝しております。是非、ご期待下さい!