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2013.11.24
加藤陽一は見た!⑥ 男子大会最終日

男子大会の解説者をしています、加藤陽一です。皆さん、よろしくお願いします。

最終日、ブラジルがイタリアとフルセットで苦戦しながらも優勝を飾った。
最終戦の今日、日本の相手は、アジア王者であるイラン。
今大会、非常に自信をつけているチームである。

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前半、日本はサーブが機能し相手を崩す事が出来たが、
イランのザリニ選手に攻撃のリズムを作られ、なかなか日本はリード出来ない。

福澤選手、越川選手のサーブレシーブが崩れ日本は攻撃出来ない状況になった。
そこで、米山選手を登場させサーブレシーブが安定。
ミドルブロッカーを使うことが出来、ビックなどのセンターエリアの攻撃の本数が増えて
イランのブロックを振ることが出来た。
しかし、日本のウィングスパイカーの攻撃がブロックにつかまり、イランのリズムに。。。
そして最終的には、イランの勝利となった。


本大会の総括としては、
ブラジルは、ウィングスパイカーのジバ選手、ムーリオ選手、
リベロのセルジオ選手などのベテランメンバーから新しいメンバーに代わり、
結果を残さなければならない大事な大会で、しっかりと優勝を手にした。


ロンドン五輪金メダルのロシアは、ムセルスキー選手の活躍だけではなく
若く良い選手が育ってきていて、攻撃面だけでなく、
ボールコントロールも上手くなっている印象だ。


イタリアは、実力のある若い選手にメンバー構成を変えてきたが、
選手が期待に応えた。
この大会で、ブレイクしたザイツェフ選手は、世界に名前を残す注目される選手となった。


アメリカはアンダーソン選手、ホルト選手といった若い選手と
ベテランのプリディー選手の活躍が目立った。
北京五輪金メダルを獲得した当時の選手との切り替えがなかなかうまく行っておらず、
今大会は、アンダーソン選手の活躍はあったが、プリディー選手の後継者が必要となってくる。


アジア王者のイランは、攻撃と守備のバランスが良く、
セッターのマルーフラクニ選手が素晴らしいトスワークを披露し、
イランは世界を脅かすチームになった


日本は、ウィングスパイカーのスキルアップ、2段トスの質、
若手の育成がこれからの課題になったと思う。
世界のチームとのマッチアップが他国と比べて少ないようなので、
フレンドリーマッチやカップ戦に日本・ヨーロッパ・アフリカ勢を招待したり、
日本が海外遠征に行く機会を増やすことが強化につながるのではないだろうか。
若い選手を中心に、高さとパワーに対応し、
世界と戦える経験を蓄積しなければならないと思う。


【今日の注目選手!】
松本慶彦 選手

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両サイドの速い攻撃をブロックでワンタッチ。日本のチャンスを作った!

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2013.11.23
加藤陽一は見た!⑤日本vsイタリア

男子大会の解説者をしています、加藤陽一です。皆さん、よろしくお願いします。

本日は、イラン対アメリカとの試合を解説させていただきました。
イランは、アジア王者で日本の壁になっている。
そのイランは、アメリカにフルセットで勝利し、メダル獲得に前進した。
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そして今日、日本はイタリア戦。ザイチェフ選手を中心とする攻撃的なチームとの戦い。
山村キャプテンをベンチアウトにし、
スタメンから米山選手、筧本選手、石島選手、リベロに高橋選手を起用し、良いリズムでスタート。
しかし、イタリアのエースであるザイツェフ選手、そしてランザ選手を止めることが出来ず、
イタリアチームにどんどん点数を奪われる。
日本の攻撃は、イタリアのブロックにかかりサイドアウトが取れない。
結果としてイタリアの連続ポイントの出現が多くなり点差が縮まらない。
どのセットも、前半はついていくが後半は引き離され0-3でイタリアに完敗。

今日の試合から見えた問題点は・・・
◆個人的なスキル
日本は、パス(チャンスボール)のスキルを上げなければならない。
初歩的ではあるが、アンダーハンドパスの返球場所がよくない。

もちろん、チャンスボールだから簡単なボールが返ってくる。
そのボールをほぼ100%の確率でAパスに出来ていないのである。
世界1位のブラジルを例に取ると、
ウィングスパイカーとリベロで対応するが攻撃参加を多くしたい時は、
ミドルブロッカーが対応する場面がある。
日本もこのようなスキルをつけていきたい。

◆チーム組織
日本は、相手にブロックされる事が多いが、
ボールを下に落とさない為には、もっとフォローの意識を高くしてほしい。

黄色のエリアに誰もいないので
後ろに跳ね返ったボールをとる事が出来ないシーンが多く見られる。
日本は、1つのプレーだけでなく、
もっとオフェンスとディフェンスの切り替えを世界1にしなければならない。
攻撃の速さだけでなく、高速ディフェンスシステムを
取り入れなければならないのではないだろうか。

【今日の活躍選手!】
永野 健 選手

相手のスパイクからの日本のピンチを必死のディフェンスで救う!

2013.11.22
加藤陽一は見た!④ 日本vsブラジル

男子大会の解説者をしています、加藤陽一です。皆さん、よろしくお願いします。

今日は、日本戦を解説させていただきました。

ブラジルはグラチャンでの成績は、金メダル3回、銀メダル2回とすべてメダルを獲得している。
世界ランキングも1位と強敵。

日本は、このブラジルを長年にわたり目標にしてきた。
私が見るブラジルの強さは、ウィングスパイカーのレベルの高さである。
レシーブ、ブロック、サーブと世界でもトップクラス。
ブラジルの至宝と言われているジバ選手が今大会来ていないのが残念。
日本のウィングスパイカーもアピールしてほしい。。。

福澤選手がブラジルのサーブで狙われてリズムを崩してしまい、
2セット目から米山選手とメンバーチェンジし、日本のリズムを取り戻した。
ディフェンスがよくなり、米山選手が攻撃の軸となりブラジルと互角に戦った。
3セット目は、良いスタートでブラジル相手に前半リードするも、そこは、さすがの世界ランク1位。強いサーブだけではなく、強弱をつけたサーブで日本を崩し、ブロックで点数を重ねる展開。
最後も越川選手のスパイクがブロックされ、セットカウント0-3でブラジルが勝利した。

日本は、今日は非常に良いバレーをした。
今までになかった素晴らしいディグが出現した。システムを少し変えたからであろう。


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ディフェンスは、ワンタッチボール・ブロックを避けてくるコースをレシーブするので、
どうしても下がってしまう。
変更したシステムはディフェンスラインを前に上げ、
体全体でディフェンスに参加する。
ディフェンスが機能し始めると日本のリズムができるので、ブラジルを苦しめることができた。
世界と戦って行く事で経験を蓄積し、
イタリア、そして最終のイラン戦に向けレベルアップしていきたい。

【本日の注目選手!】
米山裕太 選手です。

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米山選手のスパイクやディフェンスでチームの流れを変えた。


2013.11.21
加藤陽一は見た!③明日に向けて

男子大会の解説者をしています、加藤陽一です。皆さん、よろしくお願いします。

京都大会の2日間が終わり、本日は東京大会の3連戦を迎える為、チームは東京へ移動。

この2試合、日本代表は0勝2敗でポイント0となっている。
開幕のアメリカ戦は1-3で負け、2日目はロシアに0-3で完敗。
世界の壁は高かった。
東京大会は、世界ランク1位のブラジル、ヨーロッパ選手権2位のイタリア、
最終日は、アジア王者のイランとの戦いが待っている。

日本の試合後の会見で、味方のサーブをブロックとレシーバーで隠して
サーブレシーブの視野を狭くするという戦術を海外チームは取り入れていると言っていた。
2メートルの選手が3人並びサーバーを隠すとサーブレシーブをする方は、嫌だろうな。

では、明日のブラジル戦を日本はどう戦えば良いのか?
ブラジルのコンビバレーを、日本のブロックとレシーブの2つのフィルターで守る。
ブラジルは高さではなく、速さと攻撃人数の多さで勝負してくる。その速いバレーに対し、日本のブロックは止めるではなくスパイクコースを
限定させるという発想で戦いたい。

例えば、日本はストレートレシーブが比較的苦手なので
ストレートのスパイクコースに壁を作り、クロスを狙わせる。
リベロとウィングスパイカー、セッターの3人でレシーブポジションを作る。

レフトからの例
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しかし、ここ2試合を見ていると、スキル的な事よりも大事な事がある。
1人や2人の活躍では、勝つことが出来ない。
世界と戦うには、選手、スタッフが一体となり全員で戦わなければならない。
私が一番必要だと思う要素は、チームリーダーの存在
もちろん、山村キャプテンはチームをまとめようと頑張っていて全体を統制しているが、コートの中での強烈なリーダーが必要だと思う。戦う闘志、勇猛果敢な戦士という存在がほしい。
この、東京大会で日本代表は大きなプレッシャーを感じながらの試合になる。
このプレッシャーを跳ね除ける活躍を期待したい。

 

【活躍を期待する選手】
千々木駿介 選手

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千々木選手は、今年のユニバーシアードカザン大会での銅メダル、
東アジア競技大会天津大会での銀メダル獲得に貢献した選手で、
国際大会も経験済み。
私も、スタッフとして彼と共に練習し、試合を見ているがポテンシャルは高い。
パイプやビックを得意とするので、
真ん中エリアの打数が増える事でコンビバレーが期待できる。
A代表でのキャップ数は少ないが、
どの国も若い選手活躍が目立つだけに千々木選手にも活躍してほしい。

2013.11.20
加藤陽一は見た!②男子2日目

男子大会の解説者をしています、加藤陽一です。皆さん、よろしくお願いします。
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本日は、イタリア対イランの解説をさせていただきました。
昨日の試合でロシアを3-1で下したヨーロッパ選手権2位のイタリアに、
イランがフルセット3対2で勝利!
そんな、第1試合から始まった大会2日目。
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今日、日本はロンドンオリンピック金メダルのロシアとの戦いが行われた。
第1セットのスタメンに、昨日3セット目から登場し活躍した石島選手、横田選手を起用した。
前半からロシアの強烈なサーブで崩され、日本はリズムに乗れず1セットを獲られた。
2セット目、米山選手を起用しレセプションを強化した日本だが、
ロシアのエース、ミハイロフ選手の強烈なスパイク、サーブで終始ロシアのペースとなり、
2セット目も奪われた。
後がない日本は、清水選手を中心に攻撃を組み立て、その期待に清水選手がこたえる。
しかし、日本はロシアの高いブロックに捕まり3セット目も獲られ、
セットカウント0-3でストレート負けを喫した。

今日の試合、ロシアの鉄壁のブロックを日本は攻略できなかった。
クイックが使えなければ、
真ん中のエリアをパイプやビッグを使い本数を増やす事が出来たのではないだろうか。
真ん中のエリアが増えれば両サイドの決定率も上がってくる。

22日、舞台を東京に移し、世界ランキング1位のブラジルと対戦する。
ブラジルは、コンビバレーで戦ってくるので、日本のブロックとディグに期待したい。

【今日の活躍選手!】
清水邦広 選手

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ライトからのスパイクがとても良かった!

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