海外支局を作ろう!

  • バルセロナ支局
  • 2013年05月08日
  • スペイン
  • アレクシア   チャビ

【スペイン】クエンカの日本人学校

スペイン支局開設から8ヶ月。
支局宛に気になるメールが届いた。

送り主は千田カナコさんという女性で、昨年の秋からスペイン・クエンカにある大学で日本語を教えている教師だという。
そしてその日本語コースはまだ始まったばかりなので、ぜひ番組にクエンカへ来て盛り上げて欲しいという内容だった。

「女性教師」という言葉にめっぽう弱い柳川支局長は単身クエンカへ向かった。
スペイン中央に位置するカスティーリャ・ラ・マンチャ州の州都であるクエンカは、中世の趣を備える旧市街が、世界遺産指定都市に登録されている美しい古都。

駅からタクシーに乗り、走る事10分。
千田先生が働く大学に到着!
カスティーリャ・ラ・マンチャ大学は1982年創立の比較的新しい国立大学。
その教育設備は充実しており、世界的な学会が開かれる事でも知られる。

こちらがメールをくれた千田カナコ先生、25歳だ。
千田先生は昨年、京都外国語大学とカスティーリャ・ラ・マンチャ大学が提携校となったのを期にクエンカキャンパスへ招かれ、新設された日本語コース初の講師として教鞭を執り始めた。

日本語コースの授業は週2回。
登録するだけで誰でも受講できるので、夜の授業には多くの社会人も学びに来る。
そのほとんどが初めて日本語に触れる人たちだ。
そこで、日本語を学ぶ学生たちに聞いた。

柳川支局長「どうして日本語を勉強しようと思いましたか?」
男子学生「仕事で必要なので勉強しています。」
柳川支局長「どんなお仕事をされているんですか?」
男子学生「ガイドです。クエンカは日本からの観光客もたくさん訪れますので。」
柳川支局長「ガイドのお仕事もしながら日本語の授業にも通っているんですか。」
男子学生「はい。」
勤勉な彼らの姿に胸打たれた柳川支局長は、ある人物にコンタクトをとった。

翌日。
やって来たのはアレクシア、チャビ両現地支局員。
いつも流暢な日本語でスペイン支局を支え、今年番組の招きで来日した折りは、より深い日本文化にも触れ、もはや日本のエキスパートとも言うべき2人だ。

早速授業中の教室におじゃまし、自己紹介を済ませ、教室の後ろで授業を見学。
アレクシア「初級だね。懐かしい。」
すると…
千田先生「チャビさん、アレクシアさん。見本を見せてもらえますか?」
アレクシア「見本だって。」
日本語の先輩としての意地を見せられるか?

アレクシア「今日はどこで昼ご飯を食べましたか?」
チャビ「レストランでご飯を食べました。」
アレクシア「今晩、どこへ行きますか?」
チャビ「つけ麺屋行こうと思います。」
さすがは上級者。面目を保った。

アレクシア「日本語を勉強している姿を見てすごく感動しました。」
チャビ「だから、課外授業をしましょう。日本で生活する為に是非知っておきたい日本語。そして『しきたり』。」
アレクシア「それをどこかで集まって勉強しましょう!」
という事で、2人の先輩による課外授業が決定。

翌日。
授業終わりで集合し、課外授業に出発!
一行がやって来たのはチャイニーズレストラン香港酒楼。
この店の一角を日本の居酒屋に見立て、実生活で役立つ素晴らしい日本語や、しきたりを伝授しようというワケだ。

題して、笑ってコラえて!スペイン支局風
実践日本語講座!居酒屋編

チャビ「これは『のれん』です。」
アレクシア「のれんをくぐってお店の中に入ります。じゃ、チャビくんが見せます。」
チャビ「ごめんよ!」
アレクシア「こういう風に中に入ります。じゃあ、みんなも一緒に!」

続けて生徒たちが一人一人のれんをくぐる。
生徒「ごめんよ!」

小粋にのれんをくぐって店内に入ると、
アレクシア「では、みなさん!早速注文しましょう!」
生徒「うどん」「寿司」「焼きそば」
アレクシア「ブブ~!みなさん!居酒屋には居酒屋の「しきたり」があります。まずは飲み物を注文します。しかし、好き勝手に注文してはいけません。こうします。」

チャビ「とりあえずビール!生の人?」
チャビ「『とりあえずビール』とは最初はビールを頼むという意味です。」
アレクシア「さっき飲み物を注文してとは言ったけどバラバラに言ってはいけません。」
チャビ「『生ビールの人?』と聞き手を挙げさせて数えて注文します。」

アレクシア「みんな一緒に。さんはい。とりあえずビール」
全員「とりあえずビール」
アレクシア「もう一回」
全員「とりあえずビール」
チャビ「生の人?」
全員「生の人?」

注文したビールが運ばれて来ると、
生徒A「まぁまぁまぁ、パブロさん、おひとつどうぞ!」
生徒B(ビールが溢れそうになり)「おっとっとっと。どうもありがとうございます。」
極めて実戦的な日本語で乾杯を終え、唐揚げが来たところで大事件が起きた!

(唐揚げにレモンを搾る生徒)
アレクシア「ブブー!!だめ!」
チャビ「ちょっとちょっと待って」
アレクシア「唐揚げにレモンを搾るのが嫌いな人もいるので。搾る前に聞かなくてはいけません」
全員「からあげにレモンを搾っていいですか?」
課外授業も後半にさしかかると、すっかり様になっていた。
景気の良い手締めで、課外授業は終了!

翌日。
課外授業のお礼にと、千田先生と学生たちがクエンカの街を案内してくれる事になった。
本職のガイド ウゴ・ドルスさんもいるので、心強い。

まず一行がやって来たのは…
柳川支局長「何じゃこりゃ?はみ出してるじゃん!!」
ウゴ「宙吊りの家です。」
柳川支局長「宙吊りの家といえば、宙吊りだけど、崖っぷちの家というかね。」
ウゴ「14世紀の建物です。当時クエンカの街は旧市街しかなかった。人口増加に対応するためこのような建て方をするしかなかったんです。」
柳川支局長「人が多くなってはみ出してきたんだ!」

そう、断崖ギリギリにそびえ立つ建築群と、それが織り成す街並みこそ、クエンカが世界遺産指定都市として「歴史的城壁都市」と呼ばれる所以だ。

柳川支局長「今、誰か住んでいるんですか?」
ウゴ「いいえ。この家はレストランと美術館です。」
時刻は丁度正午すぎ。
せっかくなので宙吊りのレストランで昼食をとる事になった。
柳川支局長「ステキなレストランだね。」

ウゴ「今日は日本テレビだけ特別に窓を開けて外に出られます。」
柳川支局長「ココ出ていいの?」
そこで、一行は窓の外に出てみた。

アレクシア「怖い怖い!」
柳川支局長「斜めってるよ!大丈夫?またの下がスースーする!」

続いて、旧市街から車で30キロ走り、クエンカ山地自然公園へやって来た。
柳川支局長「ウゴさん、ここはどこですか?」
ウゴ「シウダ・エンカンターダです。」
アレクシア「シウダ・エンカンターダっていうのは「魅惑の街」っていう意味です。」
ウゴ「行きましょう!」
魅惑の街とは一体?

ウゴ「これがトルモ・アルトです!」
柳川支局長「何じゃこりゃ?」
ウゴ「石灰岩です。」
「高くそそり立つ岩山」と名の付くこの石灰岩は、長い年月風雨に浸食され、このような形になったと言われている。

柳川支局長「これは何に似てるとか言われているの?」
ウゴ「いいえ。ここでは人々が心の感じるままにイメージするのです。」
柳川支局長「エリンギだね。先生エリンギに見えたでしょ?」
先生「エリンギにしか見えないです」

この公園内には、他にも様々な動物や物に見える奇岩が点在しており、訪れる人々のイメージをかき立てている。
ウゴ「こちらは『テルエルの恋人たち』キスしようとしている横顔です。」
柳川支局長「ほんとだ!チューだ、チューだ!」
ウゴ「でもこの2人がキスすることはありません。時間と共に岩が削られて離されていくからです。」
柳川支局長「詩的な事をいうねぇ。」
ウゴ「ステキなエンディングでしょ。クエンカに来たらここに来なきゃ損!」

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