6月19日(水)深夜2:29〜3:29

指 揮 レイフ・セゲルスタム
管弦楽 読売日本交響楽団
司 会 松井咲子(AKB48)
ゲスト 岡田全弘(読響首席ティンパニ奏者)

マーラー作曲:
交響曲第5番 嬰ハ短調

※2013年1月21日 サントリーホール



≪北欧の巨匠レイフ・セゲルスタム登場!≫
北欧の巨匠レイフ・セゲルスタムさんの指揮で、マーラー作曲交響曲第5番をお送りしました。

レイフ・セゲルスタム
フィンランドを代表する指揮者。重厚でスケールの大きな音楽が魅力。作曲家としても活躍し200曲以上の交響曲を発表している。


今回は、大編成のオーケストラをステージの一番後ろで支える
読響首席ティンパニ奏者・岡田全弘さんをお迎えし、ティンパニ奏者の活躍に迫りました!

岡田全弘さん(読響首席ティンパニ奏者)
1993年読響入団
2007年から首席ティンパニ奏者を務める


〜演奏中のチューニング〜
ティンパニは打面に牛の皮を使用しているため、
天候や湿度によって音程が変わりやすい。
そのため演奏中にチューニングが必要になる。
★Point★
演奏中は大きな音が出せないため、
① 指で小さく音を出して確かめる
② 音を出さずに打面の振動で音を確かめる
  (他の楽器の音と音程が合うと共鳴し
   打面が振動する)


〜バチ(マレット)の使い分け〜
基本的に奏者が表現したい音に合わせて自らバチを選んで演奏する。
曲によっては演奏中に頻繁にバチを持ち替えることも。
★Point★
① 木製…乾いた音がする
② 木にフェルトを巻いたもの…
  木製に比べてまろやかな音になる
③ フェルト製…やわらかい音がする


〜華麗なバチさばき〜
華麗なバチさばきもティンパニ奏者の魅力の一つ。
ティンパニの配置は、奏者から見て右側が高音、左側が低音となっており、それに応じて叩く手順が決まってくる。


放送では岡田さんの指導を受けた松井咲子さんが、「ツァラトゥストラはかく語りき」(R.シュトラウス)冒頭の有名なティンパニソロに挑戦!ティンパニスト気分を味わいました。

〜松井咲子(AKB48)×岡田全弘(首席ティンパニ)〜

松井 指揮者の方と距離がありますが、不安に思うことはありますか?
岡田 この距離感に悩まされました。指揮台の周りで演奏している
    人たちの中に遠くから投げ入れているような感覚なんです。
    でも何年もやってくると、投げ入れるのではなく近くまで行って
    演奏している感覚になってきます。
    時間がかかりました。不安でした。

松井 ティンパニ奏者の方が心がけていることは?
岡田 普通は楽譜に書いていることを演奏しますが、例えばフォルテと書いてあっても、本番で急に指揮者が小さい音を
    求めていたりもっと大きい音を求めていたりすることがあります。リハーサルではやっていないことを急に指揮者が
    要求してきたときに、常に弾いている楽器の人は対応しきれない部分があると思うんですね。ティンパニは休みが
    あるので、「ちょっと様子が変わったな」と感じたらその指揮のように叩くと、その一打でオーケストラの音がまとまります。



読響コンサートへの誘い!!〜 from 山本英司(トランペット)

トランペット
山本英司

7月12日(金)19:00開演
7月13日(土)14:00開演
東京芸術劇場


バーンスタイン/「キャンディード」序曲
アイヴス/ニュー・イングランドの3つの場所
ガーシュイン/パリのアメリカ人
バーンスタイン/シンフォニック・ダンス
          (「ウエスト・サイド・ストーリー」から)


指揮:ヒュー・ウルフ

「パリのアメリカ人」では、トランペットのソロで「with soft crown」という表記がある箇所があり、そこで読響では代々この帽子を使って演奏します。どのように使ってどのような音がするのか、本番ぜひ注目して聴いてください。

コンサートの詳細は読売日響ホームページ http://yomikyo.or.jp/をご覧下さい。

レイフ・セゲルスタム(指揮者) Leif Segerstam(conductor)
北欧、フィンランドを代表する巨匠指揮者。迫力満点の容姿に違わず、スケールの大きな演奏を持ち味としており、雄大な自然の風景をそのまま映し出したかのような母国の作品はもちろんのこと、マーラーやリヒャルト・シュトラウスらの壮大な作品も得意としている。読響には1998年の初共演以降2001年、03年、06年、10年に登場し、マーラーの交響曲第1番<巨人>、第2番<復活>、第7番<夜の歌>、第9番、R.シュトラウスの<家庭交響曲>などを披露してきた。1944年生まれ。ヘルシンキのシベリウス・アカデミーでヴァイオリン、ピアノ、作曲、指揮を学んだ後、ニューヨークのジュリアード音楽院でも研鑽を積んだ。ヘルシンキ、ストックホルム、ベルリンでオペラ指揮者として活動を開始し、その後、メトロポリタン歌劇場、ミラノ・スカラ座、英国ロイヤル・オペラ、ウィーン国立歌劇場など一流のオペラ・ハウスへと活躍の場を広げてきた。これまでに、ウィーン放送響首席指揮者、フィンランド放送響首席指揮者、スウェーデン王立歌劇場音楽監督などを歴任。1995年から2007年まで首席指揮者を務めたヘルシンキ・フィルでは、多大な貢献が評価され、現在は名誉指揮者の地位にある。また、デンマーク放送響とラインラント=プファルツ州立フィル(ドイツ)からも名誉称号を贈られている。現在は、スウェーデンのマルメ歌劇場首席指揮者とフィンランドのトゥルク・フィル首席指揮者を兼務している。指揮者としての意欲的な活動と並行して、旺盛な創作力をもって多くの作品を生み出す作曲家としても知られており、作品数は交響曲だけでも260曲以上にのぼる。一方、97年から母校シベリウス・アカデミーにて指揮科教授の要職にあり、若手指揮者の育成にも情熱を注いでいる。