2014年8月20日(水)深夜2:29〜3:29
BS日テレでは8月30日(土)朝7:00〜8:00に放送

指 揮 ワシリー・シナイスキー
ヴァイオリン ワディム・グルズマン
管弦楽 読売日本交響楽団
司 会 松井咲子(AKB48)

プロコフィエフ作曲:
ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト短調 作品63

R.シュトラウス作曲:
交響詩<ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら>作品28

※2014年5月17日サントリーホール

ヴィヴァルディ作曲(編曲:大橋晃一):
ピッコロ協奏曲 ハ長調 RV.443から第3楽章

※2014年7月18日国立新美術館ロビーコンサートから



≪期待のヴァイオリニスト ワディム・グルズマン登場!!≫
期待のヴァイオリニスト、ワディム・グルズマンさんの演奏で
プロコフィエフの「ヴァイオリン協奏曲第2番」をお送りしました。
ワディム・グルズマン
1973年ウクライナ生まれ。ジュリアード音楽院で学び、これまでにロンドン・フィル、シカゴ響、チェコ・フィルなど数々の一流オーケストラと共演。今年12月にはベルリン・フィルとの共演も決定している。


ヴァイオリニスト ワディム・グルズマン インタビュー
Q.プロコフィエフ「ヴァイオリン協奏曲第2番」を楽しむポイントとは?
この曲は演奏を重ねて理解を深め、自分の音楽語法を発見した重要な作品です。長い間をかけて演奏してきたので、当然この曲には深い愛着があります。この曲は、有名なバレエ音楽「ロミオとジュリエット」と同時期に作曲されました。この協奏曲もバレエ音楽の一部に属していたのかもしれません。ロマンティックで美しい旋律が出てくる第1楽章の第2主題や第2楽章は、バレエ音楽に登場する愛のシーンのようで、本当に情緒あふれる素晴らしい音楽です。第3楽章ではリズムの要素がとても重要です。この変則したリズムは緊張感を高め、冷淡な悪魔のような雰囲気を作っています。喜怒哀楽の表現にあふれたこの曲は、プロコフィエフの最高傑作と言えるでしょう。

≪ロシアの名匠 ワシリー・シナイスキー≫
ロシアの名匠、ワシリー・シナイスキーさんの指揮で、R.シュトラウスの作品の中でも特に人気の高い
交響詩<ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら>をお送りいたしました。
ワシリー・シナイスキー
1947年ロシア生まれ。カラヤン指揮者コンクールで優勝して以来、世界中で活躍。2010年〜13年までロシアが誇るボリショイ劇場の音楽監督を務めた。読響とは、07年2月、11年7月に続き今回が3度目の共演となる。

R.シュトラウス作曲
交響詩<ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら>とは?


R.シュトラウス
14世紀ドイツの伝説的な道化者〈ティル〉の様々な“いたずら”をテーマにした作品で、
R.シュトラウスの巧みなオーケストレーションによってユーモラスに書かれている。
作曲家自身による曲の説明によると、この曲では次のようなエピソードが描かれているとされている。
「ティルの主題→馬を駆って市場を荒らす→僧衣をまとい道徳を説く→騎士に扮して美女に求婚→断られ人類への復讐を決意→俗物の学者と討論→逮捕され裁判にかけられる→絞首刑→ティルの主題」


≪国立新美術館×読響メンバー ロビーコンサート≫
現在、国立新美術館で開催されている「オルセー美術館展」を記念して
7月18日に読響メンバーによるロビーコンサートが行われました。

メンバーは、左から倉田優さん(首席フルート)、辻功さん(首席オーボエ)、松坂隼さん(ホルン首席代行)、吉田将さん(首席ファゴット)、金子平さん(首席クラリネット)。

印象派の名画が集まるこの美術館展に合わせて演奏されたのは、
印象派の時代を代表するドビュッシーの「小組曲」やラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」などの名曲。

そして、オルセー美術館展ならではのサプライズとして、
ピッコロの名手・片爪大輔さんが
マネの「笛を吹く少年」の絵画そのものの姿で登場。
ヴィヴァルディの「ピッコロ協奏曲」を演奏し、
この素敵なサプライズに会場は大きな拍手で包まれました。
番組HPでは、このロビーコンサートの模様を
全曲ノーカットで無料動画配信中です。
詳しくはこちら

オルセー美術館展
印象派の誕生―描くことの自由―
会場:国立新美術館
会期:2014年7月9日〜10月20日
HP:http://orsay2014.jp/

ワシリー・シナイスキー(指揮) Vassily Sinaisky(Conductor)
1947年、ロシア生まれ。モスクワ・フィルでキリル・コンドラシンのアシスタントを務め、レニングラード音楽院ではイリヤ・ムーシンのもとで研鑽を積んだ。73年にベルリンで行われたカラヤン指揮者コンクールで優勝したのを機に世界的なキャリアを歩み始め、ラトヴィア響首席指揮者、モスクワ・フィル音楽監督兼首席指揮者、ネーデルラント・フィル首席客演指揮者、ロシア国立響(スヴェトラーノフが率いていた旧ソヴィエト国立響)音楽監督兼首席指揮者を歴任。96年から現在までBBCフィルの首席客演指揮者を務め、2006年にはマルメ響(スウェーデン)の首席指揮者に就任し、その活動は高く評価されている。
オペラ指揮者としても、ムゾルグスキー<ボリス・ゴドゥノフ>(サンフランシスコ・オペラ)、ビゼー<カルメン>、R.シュトラウス<ばらの騎士>(イングリッシュ・ナショナル・オペラ)、ショスタコーヴィチ<ムツェンスク群のマクベス夫人>(ベルリン・コーミッシェ・オーパー)などで絶賛を博している。10年から13年までは、ロシアが誇る名門、ボリショイ劇場の音楽監督・首席指揮者の重責を担った。 客演指揮者としては、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、北ドイツ放送響、ロサンゼルス・フィル、フィラデルフィア管、ロンドン・フィル、BBC響、バーミンガム市響、オスロ・フィルなど、世界各国の一流楽団に招かれている。また、録音にも積極的で、ロシアの主要な作曲家はもちろんのこと、シュレーカー、シマノフスキ、フランツ・シュミットなどのCDも高く評価されている。 読響とは07年2月に初共演、11年7月にも客演し、ロシア音楽を中心としたプログラムで聴衆を唸らせた。今回が3度目の共演となる。
ワディム・グルズマン(ヴァイオリン) Vadim Gluzman(violin)
1973年、ウクライナ生まれ。7歳でヴァイオリンを始めロマン・スネ、ザハール・ブロンに、90年にイスラエルに移りヤイル・クレスに師事。さらにアメリカのジュリアード音楽院でドロシー・ディレイと川崎雅夫に師事した。
ロンドン・フィル、シカゴ響、イスラエル・フィル、ベルリン・ドイツ響、チェコ・フィルなどと定期的に共演しているほか、ヴェルビエ、ラヴィニア、ロッケンハウスなど高名な音楽祭にも招かれている。また、BISレコードと専属契約を結び、レコーディングにも積極的に取り組んでいる。
使用楽器は、シカゴのストラディヴァリ協会の厚意により長期貸与された、レオポルド・アウアーが使用していた1690年製のストラディヴァリウス。読響とは今回が初共演。