演奏レビュー

日時

2015年2月19日(木)深夜2:29~3:59(水曜深夜)
BS日テレでは2月28日(土)朝6:30~8:00に放送

出演

指揮 ペトル・ヴロンスキー
管弦楽 読売日本交響楽団
司会 松井咲子(AKB48)

曲目

マーラー作曲
交響曲第1番ニ長調「巨人」

ブラームス作曲
交響曲第3番ヘ長調作品90

エルガー作曲
朝の歌作品15-2
※2014年10月17日サントリーホール

チェコの名匠 ペトル・ヴロンスキーが登場!!

チェコの名匠、ペトル・ヴロンスキーさんの指揮でマーラーの「交響曲第1番ニ長調 巨人」をお送りしました。

ペトル・ヴロンスキー

ペトル・ヴロンスキー
1946年プラハ生まれ。ヴァイオリニストとして活動後、指揮者に転向。以降母国チェコのオーケストラを中心に活躍している。読響とは今回で3回目の共演になる。

さらに、今回は今年の1月1日に読響に正式入団された第2ヴァイオリン首席奏者・瀧村依里さんと番組MC・松井咲子さんがスペシャル対談!!

瀧村依里(第2ヴァイオリン首席)×松井咲子(AKB48)

松井 昨年一年間、読響でお見かけしていたと思うのですが、ようやく入団なんですね。
瀧村 2013年の9月にオーディションがありまして、そのあと12月の半ばから1年間、テスト期間生をさせていただいていました。
松井 ヴァイオリンを始めたきっかけはなんだったんですか?
瀧村 私の祖父がとても多趣味で、その一環でヴァイオリンが家にあり、「おじいちゃんに習いたい!」と言ったみたいです。
松井 それは何歳の頃ですか?
瀧村 4歳のときです。
松井 これまでにヴァイオリンを辞めたいと思ったことはありますか?
瀧村 不思議と無いんですよね。いつも学校で放課後の最後のチャイムが鳴るまで遊んで、家に帰って手を洗ったら練習して、ご飯を食べて寝る。それが習慣になっていたのでそんなに嫌だと思ったことはなかったです。
松井 東京芸術大学を首席で卒業された後、大学院を修了し、ウィーンに留学されたとのことなのですが、ウィーンでの生活はいかがでしたか?
瀧村 いたるところに音楽が溢れていて毎日いろいろな場所で演奏会があり、よりどりみどりで…
そんな場所にいたのでほんとに最高な2年間でした。

ソリストとして読響と学生時代にも共演したことも!

瀧村 大学を卒業する直前の2009年3月だったのですが、曲を決めるときに企画の方が「読響さんは上手だし、下野さんは何でも振ってくださるから好きな曲や、めったに出来ない曲を遠慮なくやってください」と言ってくださったので当時やってみたかったグラズノフのヴァイオリンコンチェルトをぜひやってみたいとダメもとで言ったら実現しました。
松井 読響には第2ヴァイオリンの首席奏者として入団されてますね。
瀧村 クラウディオ・アバド指揮のルツェルン祝祭管弦楽団を聞いたときに第2ヴァイオリンがとても楽しそうに弾いていて、それを見て是非第2ヴァイオリンをやりたいなと思いました。
松井 依里さんが思う第2ヴァイオリンの魅力とは何ですか?
瀧村 お客様から見れば第1ヴァイオリンが一番目立つかもしれないんですけど、実は第2ヴァイオリンやヴィオラが担当している内声というのがとても面白い役割をしていて、その響かせ方とか進め方次第で第1ヴァイオリンもどんどん変わっていくので、そこが面白いなと思います。

松井 読響に入団するにあたって不安を感じたことはありましたか?
瀧村 オーディションに合格してからテスト期間が始まるまでの3か月間くらいは毎日どうしよう、何をどうしたらいいんだろうって不安なことがたくさんあったんですけど、実際始まってみると皆さんほんとに暖かくて、いろいろなアドバイスもくださったり、楽しく盛り上げてくださったりとかしてその不安もだんだん減っていきました。
一番最初にかけていただいて印象に残っているのはコンサートマスターの小森谷巧さんが「頑張りすぎないようにね」と言ってくださって…本当にそれはうれしかったです。
松井 私もこの番組のMCを初めてやらせていただくときに「MCをやらせていただきます、松井咲子です。」と読響の皆さんの前であいさつをさせていただいたのですが、怖かったです、正直。
瀧村 緊張したでしょうね。
松井 でも読響のみなさんは優しくて、暖かいです。
瀧村 それは本当に良かったです。

読響メンバーの極秘情報によると?

松井 ここで、第2ヴァイオリンのとある方から極秘情報をいただいたのですが、「依里さんの秘密を教えてください」と、うかがったところ「結構毒を吐く」とそんな情報があったのですが、これはどういうことですか?
瀧村 毒、毒…どこで吐いただろ…えっと…
松井 お!無意識!!
瀧村 基本的にはどんなことでも「あ、それやってみたい」と思うし、いろんなアイディアとか指揮者の方のすることとかでも本当に嫌だなと思うことは滅多に無いんですけど、ときどき、それは筋が通ってないんじゃないかと思うと言ったりしますね。
松井 何て言うんですか?
瀧村 「意味が分かりません」とか…
松井 結構言ってる!!
瀧村 「あのもう一回説明してください」とか…
松井 ちょっと納得いってない時とか。
瀧村 うんうん、言っちゃうかもしれない。気を付けよう…

松井 最後に…、これからの夢とか目標をお聞かせください。
瀧村 読響の第2ヴァイオリンの首席奏者としては本当に経験はこれからたくさん積まなければいけないんですけれどもとにかくいつも、元気で、明るく皆さんを引っ張っていける存在になれたらいいなと思っています。私自身は一人の人間として音楽家としてただ、舞台の上で弾いてる人っていうだけではなく、自分から現場に出かけて行ったり、いろんなことをして小さい子供たちからお年寄りまでいろんな方に音楽を楽しんでいただけるような環境を作っていけたらいいなと思っています。

そして、最後は瀧村さんと松井さんがデュエットでエルガーの「朝の歌」を披露しました。

さらに今回は2014年7月24日に演奏されたブラームス/交響曲第3番から第3・第4楽章も放送!!
そしてノーカット版を当ホームページにて無料配信中!ぜひご覧ください!!

演奏者の略歴

ペトル・ヴロンスキー

ペトル・ヴロンスキー(指揮者)
​Petr Vronsky (conductor)

1946年プラハ生まれ。ヴァイオリニストとして活動した後に指揮者に転向。1971年のブザンソン国際指揮者コンクール、また1973年のカラヤン国際指揮者コンクールにそれぞれ入賞し、指揮者デビューを飾った。オペラからコンサートへとレパートリーを順次拡大し、母国チェコのオーケストラを中心に活躍している。定期的に指揮しており、チェコ・フィル、プラハ響、プラハ放送響のほか、首席指揮者絵お勤め多ブルノ国立フィル、ヤナーチェク・フィルとは、ドイツ、フランス、スペイン、台湾、日本などへのツアーも行っている。またブルノ国立フィルとは数多くの録音も残している。2006年から、オロモウツ・モラヴィア・フィルの首席指揮者を務めている。国外ではこれまでにアンカラ・フィル、ロイヤル・フランダース・フィル、ベルリン響、ドルトムント・フィル、ドレスデン・フィル、エーテボリ響、サンクトペテルブルク・フィルなど、各国の著名なオーケストラを指揮している。オペラでは、プラハ国立歌劇場、プラハ国民劇場などチェコ国内のオペラハウスへの出演はもとより、モンテカルロ歌劇場やウィーン室内歌劇場などで、指揮のみならず、公演制作にも携わっている。マーラーの出身地カリシュト(現チェコ・カリシュチェ)に近いイフラヴァで開催されている「マーラー・イフラヴァ音楽祭」では、2009年にモラヴィア・フィルを指揮してマーラー/交響曲第6番〈悲劇的〉を演奏。また、2014年5月には「プラハの春」音楽祭に出演し、チェリストのミッシャ・マイスキーと共演した。読響とは1987年に初共演。東日本大震災直後の2011年5月に急きょ代役として24年ぶりに登場、ドヴォルザークやマーラーを指揮し、大喝采を浴びた。

瀧村依里

瀧村依里(ヴァイオリン)
Eri Takimura (Violin)

兵庫県・神戸市出身。東京芸術大学付属高校を経て同大学を首席卒業、同大学院修了。学内にて安宅賞、アカンサス賞、三菱地所賞を受賞。ロームミュージックファンデーションの助成を得てウィーン国立音楽大学大学院を修了。ヨーロッパ各地のマスタークラスにて研鑽を積み、ドイツのカールフレッシュアカデミーでは選抜ソリストとしてフィルハーモニー・バーデンバーデンと共演、BrahmsPreisを受賞。これまでに村田隆子、木田雅子、G.プーレ、玉井菜採、岡山潔、J.マイスル、D.シュヴァルツベルクの各氏に師事。2000年第54回全日本学生音楽コンクール全国大会第1位、05年第3回東京音楽コンクール第1位、07年第8回フォーバルスカラシップ・ストラディヴァリウスコンクール第1位、08年第77回日本音楽コンクール第1位、併せてレウカディア賞、鷲見賞、黒柳賞受賞。平成25年度神戸市文化奨励賞受賞。これまでに関西フィル、仙台フィル、東京交響楽団、東京フィル、新日本フィル、東京シティフィル、セントラル愛知交響楽団、読売日響、日本フィルなど国内主要オーケストラと共演、各地でソロリサイタルを開催するほか、室内楽の分野でも積極的な演奏活動を行っている。09年紀尾井シンフォニエッタ東京シーズンメンバー。10年度より(財)地域創造公共ホール音楽活性化事業登録アーティストとして多彩なアウトリーチ活動を展開中。2013年12月から読売日本交響楽団の契約団員として出演、1年間のテスト期間を終了し、2015年1月1日に正式入団した。

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