放送内容

日時

2015年10月15日(木)午前2:29~3:29(水曜深夜)
BS日テレでは10月24日(土)朝7:00~8:00に放送

出演

指揮 飯森範親、ユーリ・テミルカーノフ
管弦楽 読売日本交響楽団
司会 松井咲子

曲目

♪レスピーギ作曲
交響詩「ローマの祭り」
※2015年9月28日ミューザ川崎シンフォニーホール

♪ラヴェル作曲
バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲
※2015年5月29日東京芸術劇場

飯森範親 8年ぶりに読響を指揮!

現在5つのオーケストラを牽引し、エネルギッシュに活動しているマエストロ・飯森範親さんが8年ぶりに読響と共演。レスピーギ作曲「交響詩〈ローマの祭り〉」をお送りいたしました。

飯森範親

飯森範親
桐朋学園大学指揮科を卒業後、ベルリンとミュンヘンで研鑽を積む。その後、さまざまなオーケストラで指揮をしており、現在は山形交響楽団音楽監督、東京交響楽団正指揮者、いずみシンフォニエッタ大阪常任指揮者、ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団首席客演指揮者、日本センチュリー交響楽団首席指揮者と5つのオーケストラを牽引している。

松井咲子×飯森範親(指揮者)スペシャル対談!

今回は番組MCの松井咲子さんと飯森範親さんのスペシャル対談の模様を放送。 様々なオーケストラで指揮されている飯森さんにそれぞれの“オーケストラの個性”についてお話を伺いました。

各地域のお客様の違いとは?

飯森 例えば東京交響楽団の場合は読響と同じ東京ですが、指揮者や曲、ソリストなどを見て
「今日はこのオーケストラを聴きに行こうかな?」「今日はあのオーケストラを聴きに行こうかな?」という選択肢がすごくあると思います。ですが、山形には山形交響楽団しかなく、「自分の町のオーケストラを応援するんだ」というお客様が多いので、ものすごく熱狂的です。
松井 どんな演目をやっても…?
飯森 来ます。「山響を聴くんだ」と言って来ます。また、昨年から大阪の日本センチュリー交響楽団で指揮をさせていただいておりますが、大阪は大阪でまた少し違い、好みが激しいです。「俺は絶対に大阪フィルしか聞かない」というお客様もいますし、「日本センチュリー大好き」というお客様もいます。
松井 私もAKB48だった時にいろいろな場所でコンサートや握手会をやらせていただく機会が多かったのですが、やはり東京でライブをするのと大阪でライブをするのとではお客様の雰囲気が全然違いました。
飯森 何が違いましたか?
松井 大阪はとにかく熱かったです!
飯森 熱いですよね?
松井 すごいです。熱気からレベルが違うくらいに熱狂的で、それがすごく面白いと思いました。

地域の違いによって生み出される演奏の違いとは…?

飯森 例えば山形交響楽団ですと、冬の2月の時期に山形へ行くと-20度くらいになるので、家の中で音楽について考えたり、練習したりなどの作業が多くなります。そうすると音楽に何が出てくるのかといいますと、すごく哲学的に『思っていることをいかに音にしようか』と考えだすのです。なので皆さんの音楽的なアプローチはかなり深いものになります。また、南西ドイツにあるヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を私は2001年から行っていますが、ブラームスなどがいた場所に近いので、ドイツ音楽に対する誇りがありますね。皆さん、伝統の中で弾いてるという感じがすごくします。地域ごとにオーケストラの皆さんが置かれた自然や、環境によって出てくる音色感というのはいろいろ変わってきますね。
松井 それぞれ課題もあると思いますが…。
飯森 課題といっても悪いところばかり指摘しても仕方がないので、できるだけ良いところを見出して、それを短時間のうちにワンステップでもツーステップスでも上げていかなければならないのが指揮者の役目だと思います。お客様が「お金を払ってでも聞きたい」というオーケストラにならないと生き残れないのです。なので地域に根差して、その地域の方々から「このオーケストラが必要なんだ」と思ってもらえるような状況を作り出すようにしています。山形交響楽団ではモーツァルトの交響曲を全て演奏するシリーズをやってきました。ですが、ただ演奏するだけではなく、楽器も当時の使われていたレプリカを使ってみたり、弦楽器の奏法も今の現代奏法ではなくて、当時の奏法に少し近づけて当時の演奏を再現してきました。そうすると山形の方々がいろいろと口コミで広めてくれまして。おかげさまですごく関心持っていただき、お客様がたくさん来られるようになりました。

読響とは8年ぶりの共演!マエストロ・飯森範親が驚いた読響のある変化とは…?

飯森 圧倒的に響きが明るくなった。もうすごく輝かしい。レスピーギのローマの祭りは色々な意味でレスピーギが作曲家としても、すごく充実した中で書かれた作品なので、輝きがハートから来て、とても激しい。だからそれを演奏するうえですごく必要なのはオーケストラメンバー、一人一人の作品に対する共感、ということしかないと思います。だから読売日本交響楽団の、皆さんというのは今回に関してはかなり思い入れを持ってくださって演奏してるんじゃないかなと思います。

今回は5月の演奏会からもう一曲。
今年6月に読響名誉指揮者に就任したマエストロ、ユーリ・テミルカーノフさんの指揮でラヴェル作曲 バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲をお送りいたしました。

演奏者の略歴

飯森範親(指揮)

飯森範親(指揮)
Norichika Iimori (conductor)

桐朋学園大学指揮科卒業。ベルリンとミュンヘンで研鑽を積む。94年から東京交響楽団の専属指揮者、モスクワ放送交響楽団特別客演指揮者、ザ・カレッジオペラハウス管弦楽団常任指揮者、広島交響楽団正指揮者などを歴任。96年の東京交響楽団ヨーロッパツアーでは「今後、イイモリの名が世界で注目されるであろう」と絶賛された。03年、NHK交響楽団定期演奏会でマーラー:交響曲第1番を指揮し、年間ベスト10コンサートに選ばれる。04年シーズンより山形交響楽団の常任指揮者に着任し、次々と新機軸を打ち出してオーケストラの活動発展と水準の向上に目覚しい成果を挙げている。07年より音楽監督に就任。08年にはアカデミー賞映画「おくりびと」にも出演するなど、「飯森&山響」コンビのエネルギッシュな活動はいま大きな注目を集めている。オーケストラを革新し、地域活性化に貢献したことから、2010年のビジネス・イノベーション・アワード大賞(主催:日本経営士会)を受賞し、2011年には山形県より齋藤茂吉文化賞を受賞。近年は音楽家としての活動のみならず、こうしたアートマネジメント分野でもその才能を発揮し、日本経営士会名誉会員として活躍の場を広げている。
海外ではフランクフルト放響、ケルン放響、チェコ・フィル、プラハ響、モスクワ放響、北西ドイツ・フィル、デュッセルドルフ響、ドルトムント・フィル、バーゼル響、チェコ国立ブルノ・フィル、チェコ国立モラヴィア・フィル、ホノルル響など世界的なオーケストラを指揮。01年よりドイツ・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団の音楽総監督(GMD)に就任、日本人指揮者とドイツのオーケストラの組み合わせとしては史上初の快挙となる「ベートーヴェン交響曲全曲」のCDをリリースし、06年の日本ツアーを成功に導いた。
国内外の多くのオーケストラとの間に築かれた類稀な信頼関係、信頼を裏付ける着実な活動の輪の広がりが高く評価され、05年「渡邉暁雄音楽基金 音楽賞」を受賞。さらに、近現代作品や日本人作品の初演・再演に対する業績により、06年度 芸術選奨文部科学大臣新人賞、06年度 中島健蔵音楽賞を相次いで受賞した。2012年東京交響楽団との《レスピーギ:交響詩「ローマの松」「ローマの噴水」「ローマの祭り」》はレコード芸術誌特選盤に選ばれた。
現在、山形交響楽団音楽監督、東京交響楽団正指揮者、いずみシンフォニエッタ大阪常任指揮者、ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団名誉指揮者、ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団首席客演指揮者。
2014年シーズンから日本センチュリー交響楽団首席指揮者に就任。

ユーリ・テミルカーノフ(指揮)

ユーリ・テミルカーノフ(指揮)
Yuri Temirkanov (conductor)

1938年旧ソ連コーカサス地方のナルチク生まれ。9歳から音楽を学び始め、13歳でレニングラード(現サンクトペテルブルク)音楽院に入学。卒業後の1966年に全ソ連指揮者コンクールで優勝したことをきっかけにレニングラード・フィルでムラヴィンスキーのアシスタントとなり、指揮者として歩み始めた。その後、レニングラード響の首席指揮者(1968年~1976年)、キーロフ劇場(現マリインスキー劇場)の音楽監督(1976年~1988年)などを歴任。1988年からはサンクトペテルブルク・フィル(旧レニングラード・フィル)の音楽監督の地位にあり、ロシア音楽界の頂点に君臨し続けている。
 ロシア以外では、ロンドンのロイヤル・フィル(首席指揮者、1992年~1998年)、ドレスデン・フィル(首席客演指揮者、1998年~2008年)、ボルティモア響(音楽監督、2000年~2006年)などで要職を務めたほか、客演指揮者としてウィーン・フィル、ベルリン・フィル、シュターツカペレ・ドレスデン、ロンドン響、ロンドン・フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、ニューヨーク・フィル、フィラデルフィア管、ボストン響、シカゴ響、クリーヴランド管、ロサンゼルス・フィル、ローマ・サンタチェチーリア管などと共演を重ねている。
 読響には2000年に初登場。楽団員と聴衆双方から圧倒的な支持を集め、その後2004年、2007年、2010年、2013年と共演を続け、ロシア音楽を中心としたレパートリーで名演奏を成し遂げてきた。今回が6回目の共演となり、今年6月には名誉指揮者に就任した。

バックナンバー一覧
ページの先頭へ