2009年02月17日
本番はド緊張!
「深夜の音楽会」の収録は、いつも生放送並みのドキドキです。
中継車のディレクター卓に座り、映像を撮って行くという作業は、バラエティーも歌番組もドラマもさして変わらないのですが、この番組のドキドキは別格!
カット割りをした台本をカメラマンに渡し、ゲネプロで映像をチェック。本番はその通り撮って行けば良いんです。…でもこれが難しい。
カメラマンは決してオーケストラに詳しい者ばかりではありません。巨人戦を中継し、箱根駅伝を中継し、ゴルフやサッカーやプロレスや…そう、日テレの中継技術チームはスポーツ番組での経験がどうしても多くなります。そして、7人前後からなるこの番組の映像チームの中には、「初めてオーケストラを撮ります」という人がシフトに入っていることも珍しくありません。ホルンとトロンボーンを間違って覚えてリハーサルに臨んでいた…なんてこともありました。
さらに!(ここからがこの番組の特殊事情です!) リハ中も本番中も、カメラマンから中継車に話しかけることができません。そう、カメラマンが居るのははオーケストラと同じホールの中。お客さんとは数メートルの至近距離で仕事をしています。クラシックの演奏会での収録ですので当たり前と言えば当たり前ですが、経験の少ないスタッフほどプレッシャーがかかります。他の番組ではありえないですからねぇ。
しかも、撮り直しは出来ません。
問題はちっちゃなミスが起こった時。いけないとは分かっていても引きずっちゃうんです。そりゃディレクターも人の子ですから、ミスが起きたら「あっ!」って思います。でも、これを声に出しちゃうと影響が大きいんです。
一番落ち込んでいるのは当のカメラマンのハズ。でも会場内にいる彼らは、本番中に「ゴメンナサイ」も言えません。自分の中に後悔をため込んだまま、曲は進んでいくのです。特にこれがマーラーの3番とか、年末の第九などでは、演奏会が全部終わるまで立て直すチャンスはやってきません。
ここが“チーム日テレ”の頑張りどころです。曲の最後まで、ミスを帳消しにできるような気持ちの入った画を撮るために、中継車からカメラマンへの一方通行的な言葉が飛び、カメラマンは画で応えます。
僕は本番の醍醐味はそんなトラブルをどう乗り越えるかというところにあると思っています。いわば美味しいお酒が飲めるかどうかの分かれ道、です。
映像のクオリティは、一発勝負の本番でどれだけ良い画を撮るかにかかっています。
前にblogで書かせていただいたように、スコアを読んでいるのはディレクターとタイプキーパーだけ。曲の設計図を持っている人間は、ホールから離れた中継車にいます。そしてインカムを通じてその指示を聴くカメラマンは、会場の空気を肌で感じながら画を撮ります。
この関係に経験や要領はもちろん必要です。しかし、一番必要なのは信頼関係。私たち制作チームは、カメラマンをはじめとする技術スタッフの信頼を得られるようなカット割りとオペレーションをし、彼らのワクワク&ドキドキな期待に応えることから仕事が始まります。
別の部署から番組制作セクションに戻って半年。ステージ上で繰り広げられる読響の皆さんのの素晴らしい演奏をテレビを通じて多くの方々に届けるために、もっともっと“チーム日テレ”の力を上げて行きたいと思う今日この頃です。












皆さんの緊張感がヒシヒシ伝わってきます。うまくお仕事が終わったときのお酒はさぞかしおいしいんでしょうね!!!
>ワカチュコさま
こんにちは。上手く行った日はお酒もご飯も美味しいです! ちょっとテンションも高くて、なかなか寝付かれなかったりもします。^^
まさ様、スタッフの皆様、こんにちは!
とても興味深い「裏・深夜の音楽会」ですね!
撮影で担う重責はディレクター≦カメラマンと勝手に判断せて頂きました。(笑)スポーツは「筋書きのないドラマ」と言われますが、音楽は「筋書きのあるアート」とまた勝手に思っております。放送される曲を暗譜されている方にとっては画像への期待が更に高まると思います。
番組をビデオ付デジタル音楽プレイヤー用に配信・販売されてはいかがですか?ビデオ付オーケストラ演奏はまだないのでは。ブラス・アンサンブルではカナディアン・ブラスのCanon in D Majorが音楽ビデオで販売されており購入しました。
最後に、この番組を日曜日の夜8時から放送したらきっと注目されると思います!
>ベルキャットさま
こんにちは。コメントありがとうございます。
ディレクターとカメラマンの関係は、指揮者と演奏者の関係にどこか似ている気がします。「自分で音を出さない演奏家」指揮者と、「自分で画を撮らないテレビ制作者」ディレクターと言う意味において。。。
デジタル音楽プレイヤーでのコンテンツ配信のご提案、とても興味深いです! ありがとうございます。 色々と楽しい展開がしていかれたら…と思っています。これからもどうぞよろしくお願いいたします。