2011年11月09日
国の除染計画と飯舘村の今
11月7日から福島県への、国による本格的な除染計画がスタートしました。
対象地域は、福島第一原発から20キロ圏内の「警戒区域」と、
年間の放射線量が20ミリシーベルトを超える「計画的避難区域」です。
この日、福島県飯舘村をかわきりに詳細なモニタリングを行い、
そのデータに基づいてどのような除染が有効なのかを検討していくとしています。
測定には、線量計や専用PCを搭載したモニタリングカーや、
なかなか人が立ち入ることが出来ない里山や田畑などを測定するため、
全長約3mの無人小型ヘリコプターが導入されています。

ただ、飯舘村の村民からは疑問や不安の声も聞かれます。
お話を伺った飯舘村の酪農家の長谷川健一さんは、
50頭いた牛を処分し、現在は県内の仮設住宅で暮らしています。
「今でも、牛を世話していた頃のように日が昇る前に目が覚めるんです。」
「山に囲まれたこの村の除染が果たしてどこまで効果があるのか。
自分の生まれた里だからいつか戻りたい。ただそれがいつになるのか・・・。」

村の通りを歩くと、商店のシャッターは軒並み閉じられ、
小学校の校庭には元気に走り回る子供たちの姿はありません。
遠くでとんびの鳴き声だけが響いています。

私が以前取材に訪れた今春、田園の畦道には新緑の若葉が萌え、
色とりどりの野花が咲き乱れていました。
半年後のこの日、静まりかえった村を囲む里山は、
秋の青空を背景に色鮮やかに紅葉していました。
