2012年12月01日

今年の現場取材を振り返る① ~1月から3月~

紅葉した街路樹に飾られたクリスマスネオンが、夜の街を彩っています。
今年もあと1ヶ月となりましたね。
『NEWSZERO』のフィールドキャスターとして今年も、全国各地の現場を駆け回りました。
そこで、この一年を四半期に区切り、4回に渡って今年の取材を振り返ってみたいと思います。

今年最初の放送は、1月4日。
2011年大晦日の夜に出頭したオウム元幹部真理教の、平田信被告(当時容疑者)が逮捕されました。
大崎警察署、人ごみのJR恵比寿駅、警視庁、丸の内警察署、出頭までの足取りを追いました。
17年間、その日も人目の網にかかることがなかった平田被告。
1月4日、夕方の駅前の交番に貼られた特別手配のポスター。
私たちにとっても見慣れた手配写真には「検挙」のシールが顔を覆うように貼られ、
逃亡生活に終止符が打たれたことを物語っていました。

1月中旬、広島市内は緊迫した空気に包まれていました。
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広島刑務所から受刑者が脱走。人口が密集する住宅街に逃げ込み、息を潜めていました。
街の至る所に多くの捜査員の姿。集団下校する児童たち。
近所でお好み焼き店を営む女性は、昼過ぎに店を従業員に任せ、子供を迎えに足早に小学校へ。
住み慣れた街並みを見つめながら、「今の町は子供が危険にさらされているようで不安です。」と話していました。
逃走から3日目に逮捕されましたが、その現場は人や車が行きかう交差点。近くには小学校がありました。

今年は北海道や本州の日本海側での豪雪被害が深刻でした。
2月上旬、記録的積雪に見舞われた新潟県津南町は住宅の2階まで雪が積もり、
また「雪庇(せっぴ)」という、屋根から雪のかたまりが張り出しているところが数多くあり、落雪の危険もありました。
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この地域では雪に閉ざされる冬の期間、
一人暮らしをするお年寄りが市街地の施設で共同生活をする仕組みを自治体が整えていました。
暮らす人、雪かきや雪害の見回りをする人もみな高齢者というなか、
地域のつながりはもちろん、行政の支えも不可欠であると感じました。
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3月11日。震災から1年。
私は岩手県宮古市田老地区にいました。
あの日、町の誇りだった巨大防潮堤は一瞬にして飲み込まれ、多くの尊い命が奪われました。
午後2時46分。今でも痛々しい傷が刻まれた田老の防潮堤には、
復興を誓うように、人たちが手を繋ぎ、穏やかな海を見つめていました。
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この時期、都会の住宅街の一室で発見されぬまま亡くなっていたのが見つかる「孤立死」が相次ぎました。
災害が地域の絆の大切さを示したように感じた一方で、都会に浮かび上がった繋がりの希薄さに、寂しさも覚えました。