FROM ZERO

2014年11月 7日

#20 ラグビー日本代表監督 エディー・ジョーンズ
はじまりは...「19年前理解できなかった日本人」

「早く!早く!テンポ!!」グラウンドに響く片言の日本語。その声の主は、ラグビー日本代表HC(ヘッドコーチ=監督)のエディー・ジョーンズ。
オーストラリア出身の54歳は、W杯で世界一も経験している人物。

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そのジョーンズのもと、日本代表は、過去最多となるテストマッチ(国代表の試合)10連勝。ジョーンズの信念は「日本の強みを最大限に生かしたラグビーをする。世界のどこかを真似する必要はない」
その一つが、合宿のスケジュール。
一日の始まりは、朝4時30分の栄養補給。その後、5時からの早朝練習...18時から3度目の練習、1日の終わりに21時からのミーティング。10分刻みのスケジュールで20項目以上設定されている。過密なスケジュールは、規律を守る日本人にあわせ組んだもの。

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もう一つは、コンディション管理。
睡眠の質や腿のはりなど、選手の疲労度や体調を独自のアプリで管理。このシステムは、選手がおおよその感覚で入力したメーターが数値化され、それを基にコーチが、食事内容やトレーニングの負荷を決めるもの。
「日本に持ち込もうとしたのは、武士道精神、勤勉さ規律正しさ。それと近代的なスポーツ科学」日本人の規律正しさ、曖昧さを理解した上での指導。
日本を強くする術をそう考えたジョーンズ。実はプロ指導者のキャリアは19年前に訪れた日本が始まり。しかし、当時は上手くいかなかった。
「日本で難しいと思ったのは、日本の文化を理解することができなかった事。練習一つやるにしても、理解させるのが難しかった。」

日本独特の文化、特性の理解に苦しんだ。
しかし、その後世界一を経験し、HCとして戻ってきた2度目の日本は、日本人の特徴を生かすことにこだわった。取り組んだのが、スクラム強化という常識外れの挑戦。
8人がひとかたまりになって押すスクラム。体格で外国人に劣る日本は勝てない。それが当たり前とされてきた。

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しかし、ジョーンズは違った。「スクラムは強化できるとわかっていた」「勝つ為には、相手より低い姿勢で組み、呼吸を合わせることが必要」低く、規律正しく押す。
ジョーンズの考えは、選手にも浸透し、結果にも表れた。
今月1日。NZの強豪相手に、そのスクラムで押しきりトライ。弱点だったスクラムを日本の強みに変えた。

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日本人にしか出来ないラグビーを目指すジョーンズ。
「日本のラグビーに遺産を残したいという気持ちがある。日本らしいラグビースタイルを残して、誇りに思える日本代表にしたい」

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