NEWS ZERO|ナカタ×ZERO

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NAKATA×ZEROの、スペシャル・プロジェクト。

中田英寿さんの「旅」をZEROが独占取材。
2008年、定期的にシリーズで放送しました。

ワールドカップ直後の突然の引退のあと、中田さんは長い旅に出ました。
どこを旅し、なぜ旅をするのか。その旅は謎に包まれていました。
私たちは、その旅に同行することができました。

また、このページでは、中田さんの旅に同行しているディレクターの旅日記もあわせて掲載します。

2008年06月20日

2008年6月20日

「またそれぞれ、旅にでる。」

無事、放送が終了しました。
力が抜けたのか、ポケーッとしています。
同行日記も更新できず、すいませんでした。

ずーっと、ヒデさんの旅の映像を見ていました。
100時間以上に及ぶ映像。(一体どれくらいあるのだろう…。)
引退したばかりで短髪の姿がありました。
ただ何時間も街を歩く姿がありました。
裸足で砂漠を歩く姿がありました。
子どもたちとサッカーボールを蹴る姿がありました。
そして、何かを考えているような姿がありました。
もちろん、全ての旅にカメラはついて行っていません。
二年間のほとんどをヒデさんは、一人旅していました。

私が、ヒデさんの旅にはじめて同行したのは昨年の11月14日。
この時点では、同行取材の終着点は決まっていませんでした。
その日の自分のメモ書きには、
「背中を追いかけるだけで精一杯。 駆け抜けていく中田。」
と一言書いてありました。
中田英寿とは、どういう人なのか?
正直、はじめは怖かった。
自分自身の大切な時間に、急にカメラを持った他者が入ってくるのですから
ヒデさんにとっても、やりにくかっただろうと思います。
お互いが探り合いながらの撮影でした。
「撮りたい」僕たちと、「撮らせたい」けれど、
自分自身の譲れない部分があるヒデさん。
その境界線は、とてもデリケートなもので、時にその線を超えてしまう
私たちをヒデさんは注意しました。
あくまでも、僕たちは同行させてもらっている立場。
けれど、ヒデさんの旅はいつも「何か」起きるのです。
だからどうしてもカメラを回したくなる。
ヒデさんはきっと、「当然だよ。」と言うでしょうけれど(笑)

二年にも及ぶ旅の中で、ヒデさんは何を想っていたのでしょうか?
本人ではない僕には分かりません。

ただ、僕が初めて同行したブータンで子どもたちとサッカーをする中田英寿は
そりゃあ、楽しそうに笑っていました。

たぶん、ブータンの田舎で出会った子どもたちは、中田英寿を知りません。
見ている限り、「サッカー」も知らないようでした。
ボールをゴールに入れるということも知らない。
それでも、1つのボールを蹴るという行為だけで
初めて出会った人同士が大笑いできるのです。

その光景を見て、奇跡だと思ったんです、僕は。

ヒデさんだから見る事ができるものがある。
「ブータンの奇跡」(なんか大げさですが)を見た時点で、腹をくくったのです。

ヒデさんが見たものを、映像として多くの人に見てもらいたい。

こんなに、笑ったり、怒ったり、悩んだり、
感情が揺れた半年間は初めての体験です。

ヒデさんの旅を通して見える、世界。
ヒデさんが見た、地球の姿。

たくさんの方々の協力を得て、番組は完成しました。
入りきらなかった映像はたくさんあります。
中田英寿という人物を、知るにはまだまだ遠いものです。
それでも、僕はこの番組をやって良かった。

最後になりましたが、ご覧いただいた皆様本当にありがとうございました。
この番組が何かを押し付けることはありません。
見ていただいた皆さんがそれぞれに思う事が、少しでもあるならば幸いです。

そして、ヒデさん。ありがとうございました。

もう、どこかの国を歩いているのでしょうか?

いつかまた、僕は中田英寿の背中を追いかけてみたい。


牧有太

2008年06月11日

中田発案のガラパーティー

黒のタキシードに蝶ネクタイできめた中田。
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中田「こういうエレガントなガラパーティーは
    欧米ではありがちなものですけども」


中田が発案し、ルイ・ヴィトンが主催したチャリティーガラ
「LOUIS VUITTON CHARITY GALA 
FOR TAKE ACTION 2008!」
が行われ、著名人やサッカー選手が招待された。

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今回特別にZEROだけが
    会場内の撮影を許された。

チャリティー・ガラとは、
パーティーで集めたお金を、支援金に回すというもの。

日本ではあまりなじみがないが、
欧米などでは数多く開かれている。

中田は旅で、
環境問題や貧困などを見る一方、
先進国の華やかな生活も見てきた。

マドンナのチャリティー・ガラなどに参加、
楽しみながらチャリティーをするという方法を知り、
日本でのガラ開催を発案した。
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今回のメインイベントはオークション。
商品は、中田と試合をする権利や上田桃子とゴルフをする権利など。
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「中田英寿フレンズチームと試合をする権利」
「500万!」
「800万!」

なんと800万円で落札。
集まったお金はおよそ3000万円。

中田は、これをあることに使いたかった。

それはアフリカ・タンザニアで見たマラリア。

毎年100万人以上が亡くなり、
その大多数が5歳以下の子どもたち。
マラリアの対策は、蚊にさされないことしかない。
最近は薬品を塗り込んだ蚊帳が開発されている。
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しかし、貧困に悩む現地の人々は
その蚊帳を買えなかった。
中田は、ガラで集めたお金で
薬品つきの蚊帳を買い、
現地の人々に配ろうと考えたのだ。

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中田の試みに賛同した参加者たち。

エムボマ
「中田は自らのオーラ、価値、
 心を人々を助けるために
   最大限に使っています。」

イルハン
「それぞれの人が
 一体何が出来るかを
    考えさせてくれます。」

カズ
「色んな環境の問題とか、
 そういうものに取り組んで
 いくっていうのは、
     本当にヒデらしいし」
「ヒデのスタイルで
 やるのが一番じゃないかなと」

中田にガラへの思いを聞いた。


中田
「パーティーやって
 何やってんだって
 思うかもしれないですけど。」
「何か施しをするとか
 何か助けてあげるという
 目線じゃなくて」
「楽しむっていう事が前提にあって、
 その上で、
 更にそれをいい事に
 つなげるっていう」
「まぁ出来れば日本で続けていけたら
 いいかなとは思ってます。」

2008年06月03日

中田、地球を旅する。「中田英寿×村尾信尚 対談」

村:はじめまして、NEWS ZEROの村尾です。
中:中田です。
村:よろしくお願いします。
中:よろしくお願いします。「○子の部屋」みたいですね(笑)

  突然の引退の後、中田は、地球を旅し続けている。
  ZEROはこれまで、4回にわたり、
  謎に包まれた旅を追ってきた。
  村尾がついに中田と直接対談。旅の真相に迫る。

村:まず、サッカーの現役を退かれて、2年間、世界を見る旅に出かけられた。
村:この2年間でほぼ(世界を)見終わったという感じがしているのか、
  いやいやまだまだという感じなのか、どうなんでしょうか?
中:さきほど、2年間を1区切りのような形で言われてましたけど、
  僕にとってはまだ、過程、はじまりぐらいでもいいと思っているので
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  中田が旅で、最後に訪れたのは、アフリカ大陸。
  一か月以上滞在し、水不足に悩む村など、様々な環境問題を見た。
  今行われている、アフリカ開発会議でも
  環境問題は大きな議題。
  中田はアフリカで、何を感じたのか。

中:彼らにとってはきれいな、透明な水というのはなかなか得られないものだったりして、これが
  井戸だって見せられたものが、ただの10メートルぐらい堀っただけのもので、
  そこに少し水が溜まっているんですよ。まったくきれいなものではないですし、僕にとってはただ
  雨が降って残った雨水か泥水かっていう。ただ彼らは実際昔は、それを使って、
  もちろん飲んで、動物に与えてという生活をしてて、今そこにはきれいな井戸ができたんですけど。
  それは現実の違いを見せられたというのは感じましたね

中:やはり環境問題といっても、緑という意味の環境問題だけではないと思うんですね
  色んな他の問題  と密接につながっていて。勉強していたことが実際そこに行くと、
  あてはまらないことが非常にあって。
  もちろん便利な方がいいけども、でもじゃあすぐじゃあ彼らの生活に例えば、井戸を掘るとか、
  それをやってあげたら一番喜ぶのかって、もしかしたら望むことは違うことかもしれないですし
村:そうなんですよね。今おっしゃられた、違う場所へ行って、私たちが見て、
  えっこれおかしいじゃないって思うんだけど、それは僕らの価値観で見てるので、
  それは実際のそこで暮らしている人たちにとっては普通のこと。
  考えれば考え、経験すれば経験するほど、答えが出なくなってしまったところがあって。

  環境や貧困など、いくつもの問題が複雑に絡み合う地球。
  “自分が出来ることは何か?”
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  「ナカタマリ!」
  「チャオ!ナカ~タ!」
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  初めて訪れた国々、しかし多くの人が中田を知っていた。
  そこで中田が感じたのは、自分が今まで続けてきたサッカーの力だった。

村:サッカーは、中田さんはまず何に虜になったんですか
中:う~ん多分あの時期一番大きな影響力は「キャプテン翼」だと思いますけど(笑)
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中:やっぱりあの漫画を読み始めて、これはちょっとやってみようと、遊びでやり始めて、
  これはおもしろいかなって
村:サッカーをされている中田さんが、どこへ行ってもナカタ!ナカタ!って呼ばれるじゃないですか
中:そうですね(笑)なんでこんなところでも知ってるんだろうなと思うぐらい、みんなが知っていて。
  僕の知名度というよりも、サッカーがそれだけグローバルに
  世界中に行き渡っているんだなというのを
  本当に痛切に感じましたね
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中:ルワンダに行ったときに、94年に内戦があって、ツチ族とフツ族の問題があったりしたときに、
  その話をそれぞれの部族の人に聞いてみようかと思って、話をしたんですけど、
  やっぱり悲しそうな顔をして。あまり答えられない状況で、なんか悪いことしたなと思って。
  「いいや、一緒にサッカーやろう」と言ったら、もう全然、フツ族もツチ族も関係なく、
  みんな楽しく一緒にサッカーやるし。
  一緒にプレーすることによって、それだけで輪が広がっていくのが、
  サッカーの大きさだというのが今回、痛感したんですよね
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  だから一時は本当にサッカー、プロを辞めたときには、ちょっと距離を置いて、
  次にどうしようかなと思ったんですけど。今回色々経験して、
  やっぱりこれはもう少しやるべきだなというところに戻ってきた。
  サッカーのすごいところというのは、それをやることによって人の命が救えるとかじゃなくて、
  みんなが見てる。それだけ世界中の目が集まる。多くの街でも、
  村でも人の目が集まるというのがサッカーだと思うので。
  じゃあそれだけ目が集まるもので、何かをみんなに伝えていければおもしろいんじゃないかなと
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  中田は、地球をまわり、
  プラスワン・フットボールマッチを開催することにした。
  サッカーのスター選手を集め、試合を開き、
  見に来た人に、地球の問題を考えてもらう試みだ。
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村:フットボールマッチの前に書いてある、プラスワン、これがどうもキーワードだと思うんですが?
中:サッカーはもちろんおもしろい試合じゃなきゃ見ないんですよね、
  みなさん。おもしろい試合をやり、みんなの注目を集めて、
  楽しんでもらって、なおかつその中に少しだけ
  そういう伝えたいことを入れておく
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  今回は、まずこういう色んな問題があって密接に関わっているから、
  「これをひとつやってくれ」じゃなくて、「何でもいいですからひとつだけいいことやっていこう」と
  貧困のために何か寄付しましたでも、
  環境のために何かしましたでも、なんでもいいと思うんですよ。
  それか隣に座っている人に対して何かひとつやって、笑顔が生まれただけでもいいと思う。
  そうするとみんな何かしらいい方向に向かうと思うんですよね
村:聞いていて、中田さんらしいやり方ですよね。上から、僕もそうなんですけど、
  「これやれ」って言われると反発したくなるじゃないですか。
中:なりますね(笑)
村:特に今の若い人はそうだし。そこに何かきっかけだけは、ちょっと与えてあげて、
  あとは「考えてみたら」と。きっかけをスマートな形で演出しなければいけない。
  それが中田さんにしてみると6月7日のサッカーということになるんですかね
中:そうですね。

  サッカー、プラス「なにかできること、ひとつ。」
  この大きなテーマを抱え、中田は、フィールドに戻ってきた。
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村:中田さんご自身は?
中:いや~今必死にトレーニングしてますよもう
村:コーヒー色に焼けていて、これも練習の成果が出ているのかなと思いましたけど
中:いや~やっぱり2年間休んで始めるとさすがにちょっときついですね。
  だけどもやっぱり自分もそこに出て、いい活躍をして、楽しみたいし、
  来てくれる人たちに対して、見せたいし。そうじゃないとゲームが楽しくならないと思うんですね。

  そして中田は、試合への、ある“こだわり”を語り出した。

  試合にこめられた、中田の“こだわり”とは。

中:今回チャリティーという言葉はまったく使ってないですし
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  僕は今回楽しいイベントとしてやって。でも実は裏にはそういう仕掛けを
  うまく自分たちがつくって、流れをつくっておけば楽しんでいるうちにひきこまれてしまったという。
  まあ騙すわけじゃないですけど。そういうシステムをうまく作れれば、
  ほんとうに将来的にもっと長く続いていくんじゃないかなと
村:マイクロソフトのビルゲイツ会長と対談したんですが。
  ビルゲイツさんと言っていることすごい似てるなと思ったんです。
  お金を儲けることによって、貧しい人たちも救えるような、
  そういう新しい資本主義を考えていこう。
  お金を儲けたいというそういう心を認めた上で、みんなで社会のためにという。
  ものすごく共通間を…
中:そうですね、僕も今言われたことは同感で何かを持続的にするためには、
  それが自分の生活にそっていなければならないということは、
  必ずしもそれが、ある種ビジネスにならなければ続けられないお金をかせぐということではなくて、
  最終的な目標というのはみんなが笑顔でいられる。楽しめるというのは、
  やっぱり厳しい環境の人たちを救うとか、
  そういうところできちんとずーっと続けられる形をつくるというのが必要だと思うんです
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村:6月のサッカーの試合があって、その1か月後には日本で洞爺湖でサミットがありますよね。
村:このサミットに合わせてまたプロジェクトを考えているということで
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中:まあプロジェクトというほどのことじゃないですけども。
  サミットが7月7日、七夕に始まるということもあって、
  たんざくというものを使って何かできないかと。

  中田は、インターネット上で、「たんざく」に
  「なにかできること、ひとつ。」を
  書いてもらうという、もうひとつの計画も進めている。

中:まずたんざくを書いて、みんなでこれをやるというのを。
  それぞれ見れるシステムもあるので
  そうするとさらに、より次のステップへ進みやすい、実現しやすい
村:(サミットに)参加する各国の首脳にも書いて欲しいですよね?
中:そうなるといいんですけど、まあ
村:ブッシュさんとか、サルコジさんとか…
中:裏からプッシュします(笑)
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村:私も1年半報道で伝えてきたときに、民意を誘導していくフロントランナーが僕は
  世の中を変えていくんじゃないかと。その中で、
  僕は中田さんを見るんですよ。ちょっと持ち上げすぎかもしれませんが(笑)
中:ほんとに(笑)
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村:そういう人がこれからどういう形で世の中を変えていくというのは、
  非常に僕も興味がありますから、
  是非こういう形でお話させていただければありがたいと思います。  
  きょうはどうもありがとうございました。
中:ありがとうございました。