髙橋大輔 SPOTLIGHT

2016年12月 1日

映画監督・山崎貴さん

日本映画界を代表するヒットメーカー、山崎貴監督。
「永遠の0」と「ALWAYS 三丁目の夕日」で
日本アカデミー賞の最優秀監督賞を受賞しました。


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■髙橋
「監督にとって映画とは?」

■山崎監督
「文化祭ですね
 自分の好きなものをやりたいし
 人を驚かせたいし」

今年6月。
私は、山崎監督を訪ねました。

見せていただいたのはミニチュア作り。
スタッフが一つ一つ手作り、細かい作業です。

■山崎監督
「これね国岡商店という
国岡鐵造さんが
最初に仕事を始めるシーンが
あるんですけど・・」

主人公・国岡の商店のミニチュア。
実際に、映画で使ったといいます。


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■山崎監督
「ミニチュアを作ってこれを撮影して
上を合成する」

商店のセットは1階部分だけ。
2階は、「ミニチュア」を合成しているのです。

山崎監督は、
映画業界におけるVFX、
つまり「視覚効果」の第一人者なのです。

終戦直後、
東京の町が一面のガレキとなったシーンも、
実際のセットは、
出演者の周りの「ごく一部」しか、
作っていません。
最先端のVFXが、
まるで本物のような風景を、可能にしました。

■山崎監督
「時代をちゃんと的確に表現するための
 VFXは今回欠かせなかった
よりこういう映画ほどバレちゃまずい
 これCGだろって言われちゃったら
映画自体が終わる」

明治から昭和という様々な時代を
セットだけで再現するのは、ほぼ不可能。
だからこそ、
監督のVFX技術が武器になったのです。

常に最先端のVFXを追求してきた、山崎監督。
そのルーツはどこにあるのでしょうか。

■山崎監督
「僕の中で一番でかいのは『未知との遭遇』
現代的なVFXの一番最初の衝撃だった」

スティーブン・スピルバーグ監督の映画
『未知との遭遇』。
巨大な宇宙船が現れるクライマックスは
映画史に残る名シーンとして知られています。

■髙橋
「『未知との遭遇』のどこに魅せられたんですか?」

■山崎監督
「でかかったんですよ 宇宙船が
『本物来ちゃった』って
『本物だ』って言ってたんです」

当時、山崎監督は中学生。
VFXの道を志す、キッカケになったといいます。
また、山崎監督は、
ほぼ全ての作品で脚本も手がけています。


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今回の映画は、
実に1年かけて
プロットを13回書き直したといいます。

原作は、上下巻の長編小説。
一方で映画は2時間25分、
内容を大幅に削ることが必要でした。

■髙橋
「シーンを選ぶ上でどこに重点を?」

■山崎監督
「心がどう動いたかっていう部分
 原作の持っているエネルギーを
どうやったらそがないでいられるを
大事にしている」

主人公・国岡の心の動き。
演じた岡田准一さんと、
キャラクターを徹底的に作り込んだといいます。

こだわったのは
主人公の「人間的な部分」の描写。

■山崎監督
「原作の中の国岡鐵造さんはすごい立派な人
 その立派さの裏に隠れている何か人間的な部分
 弱さとか切なさみたいなものを
 どうやって織り込んでいくか」

強さだけでなく、弱さも描く事が
国岡の人物像にリアリティを与えると
考えたのです。

映画は、
名もない青年だった主人公の国岡が、
大事業を成し遂げていく、
サクセス・ストーリー。
成功の裏で
国岡が苦しむ姿も描かれています。
その人間ドラマを支えるのが最先端のVFX。
国岡が生きた時代を当時のまま映し出します。

■髙橋
「今後どのような映画を?」

■山崎監督
「自分に無茶振りしていきたい
これどうすんだこれっていう
自分でも途方にくれるような企画を
 やっていきたい」

■髙橋
「途方に暮れる?」

■山崎
「何かルーチーンワークになってはいけない
無理なことを
そこ行きましたかみたいなことを
何本やっていけるかって事が大事」

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