2008年01月25日
村尾×与謝野前官房長官×塩崎元官房長官
<2007年11月16日放送>
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そもそも消費税率をあげるべきか、そうでないのか。
まずは、増税の必要性について、ずばり聞いてみました。
増税やむなし、と考えている与謝野前官房長官。
そして、まず経済成長を先に、という塩崎元官房長官。
自民党の税金議論の中心にいる重要人物2人に話を聞いた。
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村尾(以下「村」) 今の日本の財政の現状について与謝野さんの認識をうかがいたい。
与謝野前官房長官(以下「与」) 我々の世代にとっては、今のまま放っておいてもかまわないんです。
我々の世代は借金つくって、いつか時間が来たら「あの世へグッバイ」と。
村) やはり増税を考えなければいけないという考えですか?
与) 増税というより結局、国がやる仕事というのは費用を国民が全部払ってるんです。
だから国が今の仕事を続けてゆくためには、ちゃんと「割り勘」払っていただかないと続けられない。
村) 最近も、厚生労働省のいろんな不祥事が出てくるとやっぱり国民感情として
いろんなこと隠してるんじゃないか、いろんな無駄使いがあるんじゃないか、
年金の保険料も横領されてたし。
こんな政府に対して「ホントに増税に応じていいのか」という国民感情があるのも、
事実なんですよね?
与) それは国民がお怒りになるのは当然の事だと思いますよ。
ただし、やはり財政を論じる時に精神論とか姿勢の話だけで論じちゃダメんで
いったいお金がいくら足りないのかという“額”が問題なんですよ。
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村) 私は、塩崎さんは安倍政権の時の、どちらかというと「成長派」だと思うんですが?
塩崎元官房長官(以下「塩」) まず第一に、「増税派」と「成長派」という分け方をマスコミでもよくされますよね。
これは実に不毛な対立構図だとおもうんです。
自然な形で経済成長が伸びてゆくというのは、所得が上がり給料が上がってゆくということですから、
それをやらないで、はじめから不足分は全部増税、というそこに逃げ込んではいけない。
いつかはやはり当然、増税はさけて通れないとは思っていながら
出来る限り、みんながあんまり、受け入れたくないと考えるかもしれない。
増税については最小限のものにしようじゃないか、
こういうことを言っているだけなんですね。
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「上げ潮」派のみなさんは、経済が成長すれば企業や家庭がうるおう。
そうなれば、自然に政府に入る税金が増える、
そうなれば、急いで消費税をあげる必要がないといいます。
では、そんなふうに日本経済はこれから成長するんでしょうか。
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村) 経済成長はどうやったら伸ばせるんでしょうか?
私はこれまで具体的な政策、腹にストン、とおちる政策がなかった、と思う。
塩) 我々、成長力底上げ戦略つくって特に中小企業。
日本の中小企業の生産性はアメリカと比べて成長力が6割、ひどい企業だと5割程度しかない、
こういわれてる状況を、手つかずで、ほったらかしてきた。
「中小企業の底上げ戦略」を、一番の主眼にして、地方の経済を元気にしていく。
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与) そんな経済って成長しないんですよ。
日本みたいに土・日は休み、3連休はいっぱい、経済もめいっぱい成長してる国は
ちょっと伸ばすのも非常に大変なんです。
村) 今、景気がまた微妙な段階に入ってきて、アメリカの住宅ローンの問題もあります。
そういうときにホントに(増税して)良いんでしょうか?
与) だけど、永久に国が「打ち出の小槌」を持ってると錯覚するのは間違いで、
国ができるサービス、国ができる政策というのは
常に国民の納めた税金の範囲内でしかできないんです。
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ところで、国が使っているムダなお金をもっと減らせば、消費税をあげなくて済むのではないか。
そんな国民の声もあるわけで。
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塩) 増税、増税ということを先にあまりにも強調すると、
国民に誤ったメッセージを与えるかもしれない。
というのは、政府や国会の無駄遣いを切っていかなければいけない、ということと、
やはり、改革をしながら成長をしていくという努力をしなければいけない。
こちらを置き去りにして増税だけが先にきたんじゃダメでしょ。
村) まだまだ歳出カット、余地はありますか?
塩) 国会にも政府にもまだまだいっぱい無駄が、わたしはあると思います。
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村) 歳出をもっとカットすれば良いじゃないかと。
もっと濡れたタオルを絞れ、という意見に対しては、どうですか?
与) 今の案でも絞るだけ絞っててあと絞るという話しになると、
社会保障費を削るという話にだんだん入っていくんですよ。
それは出来ないんですよ。
生活保護費も介護も医療も年金も相当、倹約はしてもらってるんですけど、
高齢化社会が来るという意味でも、
社会保障費を削るのはだんだん無理になってきてる。
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最近、次の選挙が近いとの声もあがっています。
選挙が近づくと、政治家のみなさんはだいたい増税を訴えにくくなるようですが。
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村) 今、衆議院の解散もひょっとすると視野に入ってくるこの時期に、
増税論議をするのは不適当だと。
この際こういうのは少しおさえてはどうかという意見もあると思うんですが、
ホントに自民党内を説得出来ますか?
与) 国民にむかってちゃんとした現状をお話しなければいけない時期が来た、と。
治療するんだったら薬は苦いけどなるべく早めに治療を開始したほうがいいと。
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村) いつごろ、増税の話は具体的に出てくるべきですか?
塩) いやあの~、選挙の前だからどうのこうの、ってことは私はないと思います。
※敬称略
注)役職・内容等は対談当時のものです。
