2008年03月31日

3月31日イチメン 値上げの春“悪い”物価上昇?

ガソリンは4月1日から値下げのスタンドもありそうですが、
今回のイチメン!は消費者も気になる「値上げ」の話題でした。

スタジオには4月1日に「値上げ」となる商品を集めました。

まず「輸入小麦」は政府から製粉業者への受渡価格が30%もアップ。
パンやうどんなど小麦製品への影響は避けられそうにありません。

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また、しょうゆは各社ほぼ18年ぶりの値上げ。

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そして「価格の優等生」と言われる牛乳も
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ついに30年ぶりの「歴史的」な値上げとなります。

今回の値上げは私たちの食卓に直結するものばかりです…。

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さらに、電気料金も66円から156円の引き上げ。
航空運賃も国内線、国際線ともにアップで
まさに「値上げの春」といった様相です。

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ある試算ではこのような値上げが続くと、今年1年間だけで
1世帯あたり「13756円」も負担が増えるんだそうです!
太田経済財政大臣は先週、今の急激な値上がりを
「決して良い物価上昇ではない」と評しました。
でも、モノの値段が上がるのに「良い」とか「悪い」って、
一体どんなことなんでしょうか?

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第一生命経済研究所の主任エコノミスト
永濱利廣さんに聞くと次のような仕組みを教えてくれました。


通常、世の中の景気がいい時は「物価は上昇」していきます。

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景気が良い時はモノが足りなくなるので
自然と値段が高くなるんです。
この場合、例えば牛乳の値段が上がっても、
メーカーで働く【従業員】や乳牛を育てている【生産者】にもお金が回るので、
この人たちの財布のヒモが緩んで消費が伸びる。
さらに【景気が良くなる】という流れが生まれます。

多少値上がりしても好景気が続くなら
まだ「良い物価上昇」だと思えますね。

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ところが、いま日本で起きている「悪い物価上昇」は
牛のエサとなる「穀物」や運搬の燃料となる「原油」、
つまり【原材料】の価格が世界中で
爆発的な値上がりをしているのが主な原因です。

これだと、牛乳をいくら値上げしても、
その分のお金はメーカーの【従業員】や【生産者】には回らず、
ほとんどが飼料や運搬の燃料代に消えてしまいます。
一方、値上がりしたことで【消費の意欲が落ち】
さらに【景気が悪くなる】可能性もあります。
今の日本はこの悪い流れに入りつつあるのではないかと
心配されているんです。

さて、今後しばらくはこの「悪い価格上昇」が続くのは避けられない、
と専門家の多くが見ています。

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しかし、先週電通が発表したアンケート調査では、
80.6%もの人たちが『安全』について信用できれば
「値上げを納得する」と回答したんです。

今の消費者は多少値上がりしても「安全なものを買う」
というアピールかもしれません。

村尾さんからは『スタグフレーション』についてコメントをいただきました。
「物価が上がるのは、ふつう景気が良くなった時なんですが
櫻井さんの話であったように
“景気が落ち込んでいるのに物価が上昇している”
この状態を『スタグフレーション』というんです。

景気が落ち込むことを“スタグネーション”
物価が上昇することは“インフレーション”といい、
それを合わせた造語です」  

これから、日本の経済を見る時、
「スタグフレーション」がキーワードになるかもしれません。
以上、イチメン!でした

投稿者:櫻井翔

2008年03月25日

LIFE ~魚鱗癬と闘う少年~

3月23日、日曜日。
東京ドームで梅本遼くんと会うことができました。
私と同じ北九州出身です。
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野球が大好きな12歳です。

遼くんは初めて生で見る
松坂投手を楽しみにしていました。

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東京ドームでは、この日、
レッドソックスと巨人のオープン戦が行われました。

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ハンディキャップを持った人たちを
たくさん招待しているメジャーリーグが前回のZEROの放送を見て
遼くんを試合に招いてくれたのです。

日本最速記録をマークした
巨人のクルーン投手には
遼くんが英語で自己紹介をしました。

その後も、レッドソックスの有名メジャーリーガーにも
たくさん会うことが出来ました。

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そして、いよいよ初めてのメジャーリーグ観戦です。

遼くんの病気は10万人に1人と言われる
 「水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症」。
硬くなった皮膚が“うろこ”のようにひび割れ
はがれ落ちてしまう病気で、詳しい原因が分からないため、    
治療法は、まだありません。

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皮膚のはがれた体は雑菌による感染症にかかりやすいため、     
包帯で常に保護する必要があります。

そんな遼くん、こんな夢を語っていました。

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「野球クラブに入りたい
 野球クラブだけの友達を作って
 遊びに行ったりはできないけど
 話したりとか、やりたい」

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東京に来る前日の夜。
遼くんの自宅を訪ねると、すでに待ちきれない様子でした。

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一方、お母さんの千鶴さんは
遼くんの薬や包帯などを準備していました。

特に足の症状が重い遼くん。
歩きすぎて足が痛くなるのをお母さんは心配していました。

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遼くんが産まれた時から一緒に魚鱗癬と闘ってきたお母さんは・・・

 「3歳ぐらいまでスゴク大変だった。
  何も自分の意志が言えないから
  どうしてほしいかわからないし
  服からなにから全部完全滅菌したやつを遼に着させて、  
  おむつかえるのもお風呂も全部手袋着用だったんです。  
  素手でさわれなかったんです。」と話してくれました。

患者の数が極めて少ない魚鱗癬。
民間の製薬会社などは、採算が取れないため
治療法の開発に取り組んでいないのが現状です。

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そのため国の予算で治療法の開発を進めてもらえる
“特定疾患”に認めて欲しいと遼くん達は願っています。
遼くんのお母さんも・・・・
 「厚労省に言ったのは、
  魚鱗センの子たちって皮膚を押さえたりおさえる薬が
  できるだけでこの子たちは社会人になれます、
  働くことができますって。
  おさえる薬とか遺伝子とか研究されれば。」と願っています。

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特定疾患に認定されるための条件は4つ。
「患者数が少ないこと」
「原因が分からないこと」
「治療法がないこと」
「長期的な支援が必要なこと」

魚鱗癬はこれらを全て満たしていますが、
特定疾患には、まだ認定されていません。

いったいなぜなのでしょうか?
特定疾患を認定する会議にも出席する
東大病院の辻省次先生は
「原因が分からなくて治療法を確立しなければ
 いけない病気は実はたくさんある」と言います。

現在123の難病が認定されている“特定疾患”
実は魚鱗癬も含めると新たに特定疾患の
認定を求めている病気が16種類もあるのです。
これは認定を求める要望書です。
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一方、治療法を開発する研究予算はおよそ25億円。
専門家によると25億円ではすでに認定されている123の難病の
治療法の開発にすら足りないため、  
新たに認定するのは難しいと言います。

予算について辻先生は、
「だんだん良くなっているが、現場からすると、
 厚労省に頑張ってもらい
 更に予算の拡充をして欲しい」
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と言っていました。

特定疾患の認定を願う患者達には
「予算が少ない」という大きなカベが
立ちふさがっているのです。

そして、3月23日の東京ドーム。
ベンチ裏に遼くんが呼ばれました。
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そこにいたのは…
あこがれの松坂投手でした。
開幕投手の大役を控えた大事な時期に
特別に会ってくれたのです。

遼くん、最高の瞬間だったようです。

投稿者:板谷由夏

3月24日イチメン 道州制で日本が変わる?

今回のイチメン!は
日本の未来を大きく変えるかもしれない
道州制についてとりあげました。

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昼間でもシャッターが閉まった商店街。
地方が疲弊していることの象徴として
最近、日本の至る所で見るようになりました。

実は「道州制」の最大の目的は
日本全体を元気にすること」とされています。
でも、どうやって「道州制」で日本を元気にするんでしょうか?

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政府の“道州制ビジョン懇談会”の中間報告では、
現在の日本を「中央集権型国家」と位置づけています。

戦後の日本は中央である首都東京に
ヒト・モノ・お金などあらゆるものを集め、
中央が地方を引っ張るカタチで世界でも指折りの「経済大国」になりました。

しかし、バブル経済の崩壊後は
この「東京一極集中」があだとなりました。
不景気で地方は過疎化し、「シャッター通り商店街」も激増したのです。

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こういった「中央集権」の最大の問題点は、
国が「主」で都道府県は「従」という「主従関係」にあります。

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そこで!これを「対等の関係」にするために
提案されているのが「道州制」です。
現在の47ある都道府県が10程度の道州になることで、
日本全体を中央集権から「地域主権」の国に変えよう
という狙いなんです。

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「補助金」を国が握っている現在のシステムでは
例えば地方自治体が「小学校」を作りたい時、
面積、形状、プール、植え込みの作り方まで細かく触れている
国の「指針」に従わなくてはいけません。

しかし、道州制になれば税金の使い道の多くを
地方自身が決めることになるので、
その地方の風土に合った小学校を
独自の政策で作ることができるのです。

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また、道州制では地方がやれることは地方に任せることで
「行政のムダ」を無くします。

現在の案では「消防・救急」などは市町村、
「道路・医療」などは道州に任せ、
国の仕事は「外交・防衛」や「大規模災害」など
国にしかできないものに絞り込もうとしています。

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あと、日本を10の地域に分けて
世界各国のGDP(国内総生産)と比べた場合、
東北はベルギーと、東海はオランダと、九州はスイスと
肩を並べる計算になるんです!
道州として強く大きくなることで
世界の国々と渡り合うほどの力を持てるということです。

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ただ、道州制導入には課題もあります。
例えば、今までは国全体で同じ水準だった医療や教育など、
私たちが生きていくのに欠かせない分野で
地域によって「格差」が付いてしまう可能性があります。
また、多彩な「県民性」が
失われてしまうのではないかという懸念もあるんです。

10年後20年後の日本のカタチを決める道州制について、
僕ら若い世代がもっと知らなくてはいけない、と思いました。
以上イチメン!でした。


投稿者:櫻井翔

2008年03月17日

3月17日イチメン “チベット”なぜ対立?

中国のチベット自治区で起きた暴動。
各地に広がる様相を見せていますが、
中国とチベット、なぜ両者にこんな深い対立が
生まれてしまったのでしょうか?

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まずチベットの人々にとって
ダライ・ラマ」とは一体どんな存在なのでしょうか?

チベット仏教では徳の高い僧侶は「生まれ変わり」を繰り返すことによって、
人々を永遠に救うと信じられています。
つまり「ラマ」とは人間として現れた仏「生き仏」のことです。

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そして、そのラマの中でも「最高の位」を表す名前が「ダライ・ラマ」。
ダライ・ラマは観音菩薩の化身とされていて、
新たなダライ・ラマは選挙でも世襲でもなく
遺言」や「お告げ」によって代々探し出されてきたんです!

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現在のダライ・ラマは第14世。
仏教と生活が切り離せないチベットの人たちにとって、
現在でも大きな精神的支柱です。
さらに、宗教だけでなく政治の面でもチベットの
最高指導者」ということになります。

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しかし、実は現在、世界地図に「チベット」という国はありません。
1951年。中国はチベットに軍を送り込み
「ここは古くから中国の領土」だとして支配下に置きました。

その後、1959年にダライ・ラマ14世は
インドに向かい政治的な保護を求める「亡命」をしました。
そうして、インドの北部ダラムサラに作ったのが「チベット亡命政府」です。
一方で、中国は1965年に「チベット自治区」を作り
中国の一部としての統治を開始しました。

こうした歴史が両者の対立の根元にあるのです。

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そして、これまでチベットという存在を
意外な人たちがサポートしてきました。
例えば、今月2日に上海でコンサートを開いていた
アイスランドの歌手ビョークさんは、
予定になかった『独立を叫べ』という曲を突然歌い出し、
その時に「チベット!チベット!」と連呼しました。

他にもリチャード・ギアさんやブラッド・ピットさんなど
欧米の「著名人」や「知識層」の一部には、
文化としての仏教に強いあこがれや尊敬の気持ちがあるそうです。
だから、チベットの文化が失われることに対して危機感を抱く人も多いのです。

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こちらは、北京オリンピックの5つのマスコット。パンダもいますが…
オレンジ色の「インイン」は“チベットカモシカ”なんです。

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実は、中国は人口の92%を占める漢族と
55もの少数民族を抱える「多民族国家」。
8月の北京オリンピックでは世界に向かって「民族団結」を
アピールしたいというタイミングでのこの事件だったんです。

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現在もインドにいるダライ・ラマは、
「非暴力の運動」が評価されノーベル平和賞を受賞しています。

今回の事件では中国政府に対して
「武力に頼るのは時代遅れ」
と批判する一方で、チベット族の仲間に対しても
「武力に訴えないよう強く求める」
という声明を出しています。

根深い対立の歴史がありますが、
なんとしても暴力によらない解決をのぞみたいと思います。
以上イチメン!でした。

投稿者:櫻井翔

2008年03月10日

3月10日イチメン 宇宙に“日本の家”?

日本人宇宙飛行士、土井隆雄さんの
2度目のスペースシャトル搭乗が
いよいよ翌日に迫った今回のイチメン!
土井さんはどんな目的を持って宇宙へ行くのでしょうか?

実は、今回のフライトは
日本の宇宙開発にとって大きな一歩になりそうなんです。

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「日本に初めての宇宙の家、
私たち日本人が自由に使える家ができるということです」

宇宙に日本の家。
いったい、どういうことなんでしょうか?

今回、土井さんがスペースシャトル・エンデバー号で目指すのは
「国際宇宙ステーション」です。

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国際宇宙ステーションは1984年に計画がスタートした
「国境のない宇宙の巨大研究所」。
アメリカ・ロシア・日本など世界15か国が参加しています。

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大きさは約8000㎡とサッカー場くらい。
時速は2万8000キロの猛スピードで、なんと約90分で地球を1周しています。

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そして、現在ステーションには
3人の宇宙飛行士が長期滞在しています。
しかし、これまでここに日本の「居場所」はありませんでした。
様々な実験をするのに日本はアメリカの施設やクルーを借りていたんです。

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そこで!今回、土井さんがスペースシャトルで運び
宇宙ステーションに設置するのが、
日本にとって初めての有人宇宙施設「きぼう」です!

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つまり、これが土井さんの言っていた「日本の家」というわけです。

「きぼう」は3回に分けて宇宙に運ばれますが、
今回、最初に運ぶ第1便は「船内保管室」と呼ばれる倉庫の部分です。

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ステーションにドッキングしたシャトルの背中から
「船内保管室」が取り出され、取り付けられます。

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このあと「きぼう」は5月の第2便でメインの「船内実験室」を運び、
12月には若田宇宙飛行士による「日本人初の長期滞在」が待っています。
その後、来年2月に第3便、残りの部分を打ち上げて「きぼう」は完成する予定なのです。
と、ここまではとても夢のある話ですが…

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実は「きぼう」の開発には約2500億円もの費用が投じられています。
では「きぼう」には、どんなことが期待されているんでしょうか?

その1つの例として「新薬の開発」が挙げられます。

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最近の新薬の開発には人間を構成している
「たんぱく質」の解析が欠かせないのですが、宇宙の無重力状態を利用することで
地上では得られないたんぱく質の「きれいな結晶」を作ることができます。

そして、宇宙空間でできた良質な結晶を
地上に持ち帰って解析することでたんぱく質の「形」が正確にわかり、
それが例えば副作用の少ない鎮痛剤などを
生み出すことにつながると期待されています。

また、ちょっと驚いたのですが
「老化の研究」というのもプログラムの中に入っています。

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宇宙飛行士が無重力状態に長く滞在すると、
「骨・筋肉・内臓」などが急激に衰えてしまいます。
(そのため宇宙飛行士は滞在中毎日2時間半のトレーニングが課せられています)

実は、これが人間の「老化」とよく似ているんだそうです。

宇宙は人間が短期間に老化を経験する空間…
この宇宙飛行士の経験を生かして「寝たきりになった時の筋力トレーニング」や
老化に効く新薬の開発などにつなげられないかとも、期待されているのです。

「きぼう」が完成すると日本独自の研究や実験が増加する予定です。
JAXA(宇宙航空研究開発機構)では
国際宇宙ステーションに長期滞在する人を確保するため、
4月から新たな日本人宇宙飛行士の募集も始めるそうです。
以上、イチメン!でした。

投稿者:櫻井翔

2008年03月04日

LIFE ~農業・耕作放棄地が急拡大~

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神奈川県藤沢市。
私が夏野菜を作るためにお邪魔している相原農場です。

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今回は、去年11月の「土作り」に続いて、
「種まき」です。

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寒い時期に種を発芽させるためには、
種を暖める必要があります。
相原さんは自然の力を生かして種を暖めます。

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1月中旬、相原さんは
山で大量の落ち葉を集めます。

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その落ち葉に米ぬかと馬糞を混ぜ込み、踏みつけます。

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この作業を7回も繰り返し、
2週間ほどすると、落ち葉と微生物が醗酵して熱を発します。
これは「踏み込み温床」という日本の伝統的な農法です。

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40度の踏み込み温床に、
先ほど種をまいたトレイを乗せて発芽を待ちます。

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相原さんの農地は2.8ヘクタール。
東京ドームの、およそ3分の2の広さで、いわゆる小規模農家です。

相原さんの収入は安定しています。
でも、この規模で経営が安定している農家は特別で、
全国の小規模農家は厳しい現状にあります。


山口県岩国市の山中にある集落。

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かつて美しい棚田が広がり
日本の原風景とも呼ばれていました。

しかし今、土地は荒れ放題。

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半分以上がお米が作られないまま放置されています。

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こうした農地は「耕作放棄地」と呼ばれ
日本の「食」が抱える大きな問題の一つです。

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「耕作放棄地」はこの30年で3倍になり
埼玉県の広さに匹敵します。

原因は高齢化などによる労働力の不足。
農業では十分な収入が得られないことなどから
担い手がいないのです。

こうした中、農水省は昨年4月、大規模農家を優先させる
新たな政策を実施しました。

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農地面積が4ヘクタール、
およそ東京ドーム1個分以上の農家か、農家同士が集まって
20ヘクタール以上になった場合に補助金を支給する仕組みです。

農水省経営政策課の山口英彰課長は・・・
「一定の経営規模を持たないと
それなりの収入があがらないというのは実態ですから。
もう少し農地を集めていただいて、
効率的な農業が家族で出来るそういう規模になっていただきたい」
と、おっしゃっています。

しかし、あの岩国の棚田は
全部合わせても9ヘクタール。
補助の対象にはなりません。
新しい政策は規模拡大により
コストが下がるなどして経営が安定する一方で、
小規模農家は切り捨てになるとの批判も相次ぎました。

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どうすれば安定して農業に携われるのか。
「食」をめぐる模索が続いています。

投稿者:板谷由夏

2008年03月03日

3月3日ACTION×イチメン 医大生と語る「医師不足」

今回はACTIONとイチメン!がコラボレーションしました。

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今回、ぼくが注目するのは「医師の卵たち」
大学の医学部で学ぶ医大生です。
いま、過酷な勤務などから
病院をやめる医師が増えているといわれています。
厳しい状況の中で医大生たちは
医師という職業にどんな思いを持っているのか。
同世代の彼らに直接会って取材しました。




医療の現状を、医大生はどう考えているのか。
先日、一人の医大生を訪ねました。

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筑波大医学部4年の忽那(くつな)一平さん。
将来は、地域に根ざした医療を行いたいという忽那さん。
この日彼が訪れたのは、千葉県内の民間病院でした。

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櫻井「今日はどのようなことをするんですか?」
忽那「大学病院じゃない病院で“病院実習”という形で中を見学したりして。
大学とは地域の病院は違うことをやっているので…」

2年後の医師国家試験に備えて、
様々な病院で実習していると言います。
挨拶を済ませて、まずは着替え。

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白衣を着れば、見た目は医師と同じですが…

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櫻井「スニーカーだけが唯一学生ということの頼りです」

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今、医師不足に悩む病院では、将来の医師確保を狙って、
こうした実習を積極的に受け入れるところが増えているそうです。

まずは、先輩医師の診察に同行させていただきました。
患者は83歳の女性で、 2日前に胆石の摘出手術をしたばかりでした。

患者「すごく先生に助けられました。どうなっちゃうかと思った。
石が6つ出てきたんです。先生のおかげ。
もう少し、生きていたいんです」

患者に頼られる先輩医師を目の当たりにして
忽那さんもとても嬉しそうでした。
この瞬間が、医師の最もやりがいを感じる時なのかもしれません。

続いて、別の病室へ。患者は65歳の男性。
膠原病(こうげんびょう)という難病で、寝たきりでした。
気管を切開したため声を出せず、会話は文字盤を使って行っていました。

忽那さんも声をかけさせてもらうことに。

忽那「この病院どうですか?」

患者「(文字盤で)ここに来るまでにくたびれた」

さらに、男性は医師を目指す忽那さんに
こんな言葉をかけてくれました。

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忽那「命・・・」

『命の大切さを分かるようになって欲しい』

命に関わる仕事の責任の重さを改めて感じさせてくれる言葉でした。

忽那「どうもありがとうございました」


診察を終えての感想は…

忽那「ここまで来るのが大変だったというのは、
医者の視点から抜けていることだなと…。大学病院で実習してると、
当然のように患者さんがベッドに寝ていて、それを考えるとハッとした」

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診察の後は、医師になったばかりの「研修医」との面談。
そこで忽那さんは、最も気になっていることを質問しました。

忽那「当直ってどうですか?
学生のうちはしないじゃないですか…。そのイメージがわかなくて。
36時間連続勤務と言われてやっていけるのかな…と」

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「医師不足」で勤務が過酷だと言われていることに、
不安を抱いていたようです。

研修医「当直は月に4回、5回。多いときには6回入ることもある。
極限の状態でものすごく眠い時に
正確な判断と素早い指示が求められる。
頭が真っ白になることもいっぱいあって、
色んなものが試されているなって気はしてます」

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忽那「・・・大変だなぁ。」

まだ医大生との立場も近い研修医からの話は貴重な時間だったようです。

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ほかにもレントゲンの見方など、この日の実習はおよそ3時間。

櫻井「どうでした?」
忽那「大学にいるだけじゃわからないことが
要所要所に見られて、来てよかった」

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実習のあと向かったのは、医師や看護師などを目指す学生が
自主的に行っている勉強会。学校や学年を問わず多くの若者が集まっていました。

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勉強会終了後、参加していた医大生5人に話を聞いてみました

櫻井「みなさんなぜ医学部に?」

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帝京大学医学部4年 武田悟秋さん
「おばを肺がんで亡くしたのですが、その時に抗がん剤治療をしないで
短い命を精いっぱい生きるという生き方を選択した時に
それを支えてくれる病院が無かった。
『医学って何だろう?』とそこから考え出した」

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千葉大学医学部4年 奥野理奈さん(小児科医志望)
「私は、救急車で子供が運ばれても小児科医がいないために亡くなったり…
そういうニュースを中学生くらいの時に見たのがきっかけです」

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東京医科大学医学部2年 河野洋一さん
「自分は祖父が開業医をしていて、祖父の患者さんとの接し方
患者さんに『ありがとう』と言われているところを見て、
自分もそういう仕事をやりたいと思いました」

実際に医療現場を目にしている医大生として、
何がもっとも不安か聞いてみると…

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忽那「当直…」櫻井「今日“当直”ず~っと言ってるじゃないですか」
忽那「…でも、みんなそうですよ。眠れないで次仕事で、
患者さんがすごく助けを求めている時に
自分が元気なら絶対しないミスでもしちゃうんじゃないかとか…。
そういう不安とか、ミスしちゃうんじゃないかという不安は絶対ある」

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やはりみんなの不安は、過酷な勤務。

奥野「実際自分も家庭を持ち子供を産みたいというのもあるし、
仕事が忙しい中で、出産・子育てしながら
現場に復帰できるのかというの不安はあります」

武田「医師のバーンアウト(燃え尽き症候群)ってよく聞く。
“医師不足”という状況があって、
やりたいことがあればあるほど無理しちゃうんじゃないか…
バーンアウトは人ごとじゃない」

さらに「医師不足」について聞いてみると…

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千葉大学医学部2年 永田真依子さん(皮膚科医志望)
「学生を卒業したばかりで、医者が足りなくて駆り出されて、
先輩医師と2人で一緒に診るようなところも1人で任されたりとか…。それが不安」

武田「医師不足はニュースでも取り上げられ、なんとなく
みんなそれを見て不安に思っている」
「櫻井さんに聞きたいんですけど“医師不足”が話題になってきて
医療関係じゃない人にどう映っているのか、
どう感じているのかお聞きしたいです」

櫻井「まず“怖いな”と思う」
「自分が家庭を持った時に行くところがないのがすごく怖い。
子どもの時お腹が痛くなって、結果的に僕は小児科の先生に診てもらえたけど、
それが“できなくなる”と思うと、子どもにとっても怖いし
親としても不安でしょうがないですよね」
「すぐ目の前のことだし、今ある色々な問題の中で一番切迫感あるのが
『医師不足』の問題だと思います」

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忽那「心強い」
武田「医療関係者じゃない人とも一緒に考えたい。
・・・日本全体でどういう医療が良いか一緒に考えたい。
だから、心強い」

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不安を抱えながらも、
将来の医療を真剣に考えている医師の卵たち。
彼らのためにも「医師不足」の問題は
僕たち患者側も真剣に考えなければならない、と改めて感じました。





今回取材に協力してくれた医大生たちは、
このあと、どのような段階を踏んで医師になるのでしょうか。

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大学の医学部は6年制で、
最近は学校によってカリキュラムも違いますが、
だいたい5、6年生で「臨床実習」といって
実際に病院で「治療チームの一員」として診察に加わります。
忽那さんが通う筑波大学は4年生から臨床実習が始まるので、
彼はいま、この段階で勉強を続けているというわけです。

その後、医師国家試験に合格すると晴れて「医師免許」をもらえますが、
ここからさらに2年間は「研修医」いわば「見習い医師」として
様々な診療科を回ることが義務づけられています。
VTRの中で忽那さんが質問していた先輩医師はこの「研修医」です。
つまり医師の卵が一人前の医師になるには、
最低でも8年の年月がかかります。
「医師不足だから増やせ」といっても
それほど短期間には増やせないのです。

今回お話を伺ったみなさんは
「志」の高い人たちばかりでした。
しかし、一方でその「志」だけでは医師をつとめられない
という現実も感じました。

忽那さんが「当直が心配」と言っていましたが
過酷な環境への不安というのは、自分のためではなく
「患者さんに迷惑をかけてしまうかもしれない」という
不安から来るもので、命を預かる仕事の責任の大きさを痛感しました。

若い医師のみなさんが志を失わないような
サポート体制が必要だと感じました。以上、イチメン!でした。

投稿者:櫻井翔