放送内容

HATENAVI

2013/03/11 放送
ワールドスシカップジャパン2013に密着

世界の驚きの寿司の数々をナビゲート

世界の驚きの寿司の数々をナビゲート

今年始めて開かれたワールドスシカップジャパンは、食の安全や寿司の技術向上を目的に開催され、世界13か国から集まった寿司職人がその技術を競います。

そこで目にした物は、日本人の私たちが見た事のない驚きの寿司の数々。
「世界の寿司の祭典 外国人寿司職人の驚きの創作技術」をナビゲートします。


まずは大会前日。
各国の寿司職人の皆さん、すでに仕込みを始めていました。

スウェーデン代表のポンタスさん。フライパンで見慣れない食材を煎っています。
皮をむいたヘーゼルナッツに醤油を入れて煮たと思ったら、今度は青リンゴを切り始めました。そしてジューサーにかけた物にヨーグルトを入れて混ぜます。

ルーマニアの寿司職人。
サーモンを3つの味付けにするそうです。
マヨネーズをたっぷりつけて一晩寝かせたもの、そして白ワインなどを入れた醤油に、キッチンペーパーに包んだサーモンを漬けて一晩寝かせるそうです。
ルーマニア人、実は大の醤油好きなのだとか。

ソースが決め手となる海外の寿司。
今大会では一体どんな寿司が登場するのでしょうか?

そして先週水曜日の大会当日、各国の予選を勝ち抜いた13か国の寿司職人18人がその技術を競います。
見た目や味、衛生面などを評価し、最優秀賞、優秀賞を決定します。
寿司職人の皆さん、一斉に作業に取りかかりますが、実は今回の大会、18人中、12人がヨーロッパの国の代表なんです。
ヨーロッパでは寿司人気は近年、更に加速。
特にウクライナでは、多くのカフェやピザ屋など、全く違うジャンルのお店にも寿司がおかれている程。
寿司職人が年々増え、味やアイデアを研究する若手職人が多いというんです。

東欧・モルドバ代表。型にシャリ、ホタテ、マグロを入れて器用に積み上げます。そしてゴマのついたライスペーパーでキレイに巻いていきます。
実は今、ヨーロッパでは、食材を積み重ねて作る寿司が流行っているのだそう。

続いてはチェコ代表。
作業を見ていると、脇には不思議な色の液体。
しかも何か中に入れて泡を作っています。
これには審査員も興味津々。
ちなみにこの泡は、水槽などに入れて使うエアレーションを使っていました。

キュウリとわさびのソースを穴子の上へ。
このように様々な調味料をトッピングするのがヨーロッパ風。
日々新しい寿司が生まれているんです。

そして前日にヘーゼルナッツを使っていた、スウェーデンのポンタスさん。
なんとハマチの上に金粉をまぶした、あのヘーゼルナッツを盛りつけました。
更にヨーグルトとりんごのソースはムース状にして、ヘーゼルナッツの横に盛りつけ。

北欧のスウェーデンではスモークサーモンで様々な食材を巻いた寿司が今、大人気なんだそうです。

続いてはアメリカ代表、ジェフさん。
実はZIP!は、大会2日前から、このジェフ・ラムジーさんに密着
していたんです。
ジェフさんは、寿司を握って14年。
2年前まで日本にあるミシュラン1つ星和食レストランに6年間務めた後、現在はアメリカの和食店で寿司を握っています。
 
今回魚などは主催者から提供されるので、今日はトッピングに使う材料を買い出し。
寿司の可能性に魅了されたジェフさんは今回も様々なチャレンジをするといいます。

こちらは大会で使うシソの花。
買い方にもこだわりがありました。
大会前日のジェフさん、仕込みにも熱が入ります。

まずは耐熱シートに何やら真っ黒い物を伸ばし始めました。
実はこれ、竹炭パウダーにしいたけのピューレを混ぜたものなのだそう。
そしてそこに玉子をしいて、オーブンで焼くのだそうです。
黄色と黒のシマシマ。一体どんな寿司を作るつもりなのでしょうか?
テーマは「ラスベガス」。
これぞ!ジェフさん流「玉子の寿司」。

更に別のシャリは金箔で包んでいます。
そこに大トロがのります!

最後に築地で買ったシソの花をのせたら、ラスベガスのような豪華で華やかな寿司が完成です!

さてこれで全ての寿司が出そろいました。どの国の選手が優勝するのでしょうか?

表彰式では優秀賞と最優秀賞が発表されます。
ジェフさんの名前は呼ばれるのしょうか?

まず優秀賞から発表。すると…
ジェフさん、斬新なアイデアが評価され、見事優秀賞に輝きました。

そして最優秀賞は、デンマークのペピさん。
ポイントはニンジンとエビの巻き寿司。全体的なバランスと味が評価され、見事グランプリに輝きました。


繊細で且つ大胆な、外国人の作る寿司。
彼らの情熱で、日本の寿司がますます世界に広まっていく事でしょう。