放送内容

HATENAVI

2013/08/13 放送
ナツナビ 模型の街静岡!知られざる最新ホビーの秘密

模型の街静岡!知られざる最新ホビーの秘密

静岡県は昭和のはじめから多くの模型関係の産業が集結し、いまなお日本一の模型の街として知られています。
毎年、静岡で行われる見本市には全国そして世界中から多くの人が訪れます。

その静岡県はプラモデル出荷額が日本一!
国内出荷されているプラモデルの90%以上を占めている、まさにプラモデル王国なんです。
そのなかでも特にいま注目されているのがバンダイ。

ガンダムのプラモデルが有名で、静岡市内にある工場は一般見学もでき、定員の80倍もの申し込みがあるほどの人気です。

工場の中には、ガンダムのキャラクター ザクそっくりの搬送機や近未来風のドアなど、ガンダムの世界観にこだわった工場になっています。

案内していただいた鈴木さんの制服もガンダムに登場するキャラクターが着る制服そっくり。
テレビ取材のためではなく、この工場の制服なんだそうです。

見学コースの中でも一番人気なのが、世界でここにしかないという機械。
見学コースでは入ることができない機械のそばまで特別に入れていただきました。
世界でここだけにしか無いというこの機械は24時間体制でプラモデルを作る機械だったんです。

作っているのはプラモデルの部品を組み合わせて一枚にした「ランナー」と呼ばれるもの。
この「ランナー」に世界で唯一のワザが秘められていました。

この機械にしかできない「多色成形」という技術は、4色別々の材料を絶妙な比率で流し込んで同時にひとつのランナーを作っている世界唯一のワザなんです。

初心者でも楽しめるようにと工夫を重ねられた最新のプラモデル
それを支えていたのが世界でここだけにしかない機械の技術でした。


つづいては駅前のビル、本格的な模型の展示場 静岡ホビースクエア。
静岡県内にある模型メーカーの製品が展示・販売されています。

中でも目をひくのが自動車や戦車のプラモデルが人気の「タミヤ」。
そのタミヤの子どもや女性を中心に人気なホビーが「スイーツデコレーション」と呼ばれるお菓子の模型。
粘土などを材料にお菓子の形をつくり、模型用の塗料などで色づけし、本物のお菓子のように、飾りつけをしていきます。
定期的に行われている体験教室は、子どもたちを中心に毎回大盛況だそうです。

”模型は男性のもの”という概念を取り払い「ものを作る喜びを女性にも」というメーカーの熱い思いがスイーツデコレーションの商品開発につながっていたんです。
男性向けプラモデルのノウハウが活かされていました。


模型の街・静岡。
でも、そうなるきっかけのひとつは「木」にあったようなんです。
静岡の街は江戸時代からひな人形と一緒に飾る「ひな道具」作りが盛んでした。
つまり木を使って小さなものを作る職人さんがたくさんいたんです
そのため今も市内各地には「大工町」など木材に関係した地名がいくつも残っています。

その 木を使った模型造りをいまも続けているのが
こちらのメーカー。
使われている模型の材料はほとんどが木!という
こだわりぶり。根強いファンに愛されています。

江戸時代の木工技術から続く職人技に支えられた模型の街 静岡。
これからも古い技と新たな技の融合で私達の指先を楽しませてくれそうです。