放送内容

HATENAVI

2015/05/25 放送
新世界遺産候補を2泊3日でまわれるか?

新世界遺産候補を2泊3日でまわれるか?

新たに、世界遺産登録されるかもしれない
「明治日本の産業革命遺産」

各地には観光客が押し寄せ
早くも話題となっていますが、
これらの遺産、近代日本の発展を理解する上で
とても重要なもの。
できれば全て直接自分の目で見て回ってみたいもの
ですよね。


しかし!今回の遺産は、
8県にまたがり23か所、
日本全国にこんなにも散らばっているんです。

もし金曜日に代休をとって、週末2泊3日でなら結構回れるのでは?
そこで、実際に金土日の3日間で新世界遺産候補をまわる旅に出発!

金曜日の午前10時から日曜日の夜まで
いくつまわれるのでしょうか?

作戦は、まず21か所があつまる山口・九州をまわるりました。

公共交通機関を使い移動、どうしても路線のない所はタクシーで移動します。

まず1つ目に訪れた遺産は「萩城下町」。
日本の近代化を担った長州藩の拠点である萩。
幕末の頃の姿を今も残ところが評価され世界遺産の候補になっているんです。

そのあとバスで移動し「恵美須ヶ鼻造船所跡へ。
そして、歩いて「萩反射炉」と足早に2つの遺産を見てまわり
次はバスで「松下村塾」へ。

「松下村塾」は、幕末、吉田松蔭が開設し。
日本の近代化に重要な役割を担った人物を多く排出。
産業に大きな影響を与えた人材育成の場として評価されています。
山口県最後はのどかな田園風景をタクシーで行くこと40分。
5カ所目の「大板山たたら製鐵遺跡」初日の午後7時までに、山口の遺産を全て到達!
夜になっても止まることなく、九州へ向かいます。

福岡県では、八幡製鐵所の遺産がありますが、工場内で一般人は立ち入いることができない為、今回は断念。
長崎に向かいたいところですが、博多駅に着いた所で電車が終了。

2日目土曜日は、まず長崎へ。
遺産は8つですが、中に入れるのは4か所。
まず向かったのは長崎港。

遺産の1つ「端島炭坑」は「軍艦島」の名でも知られる、長崎沖の無人島。
最近では、「進撃の巨人」など映画の撮影地にも使われ、話題となっています。
訪れるにはツアーに参加しないといけません。

もともとは小さな島だった、「端島」それが、明治時代に石炭の採掘が始ると、多くの人が住み始め最盛期には人口は5千人以上に。
なんと、当時の東京の9倍もの人口密度でした。
まるで要塞のような高層住宅の姿から「軍艦島」と呼ばれるようになったんです。

炭坑が閉鎖され、無人島となった軍艦島。
かつは、多くの人が住み賑わっていましたが、時の流れは、この場所を他では見ることのできない廃墟に変えました。

そして、軍艦島のそばで、同じく遺産となっている「高島炭坑」の姿もおさめることができました。

お次は路面電車を乗り継いで、長崎名物の坂道を駆け上がり「旧グラバー住宅」へ。滞在時間はわずか8分!
もう少し見ていたい所ですがすぐに移動。

続いて向かった「小菅修船場跡」には10分間の滞在。
足早に見学を済ませてなんとか長崎も終了、佐賀県に唯一ある遺産に向かいます。

幕末、西洋式海軍を作るための造船所や教育施設がありました。
しかし、今はただの河川敷にしか見えません。

併設する記念館で借りることができるこのVRスコープ。
決められた場所でつけると、明治時代の様子を再現したCGを360度、見ることができるんです。
「来てみたものの何もない!」という観光客の声が多く、先月から導入したそうなんです。

日没がせまる中、続いては熊本県「三池炭鉱」の万田坑へ。
この万田坑の周りでは、新ご当地グルメも発見!
具材をゴロゴロとした
石炭に見立てたお好み焼き「石炭ごろごろ万田焼き」です。
イカスミであえた豚肉が、石炭のように黒く光ります。
遺産と供に、街を盛り上げています。
と、2日目はここで終了。

翌日早朝でバスがないため、駅から30分以上歩き、やってきたのが、遺産の1つ「三角西港」。
明治時代、石炭を運び出す最先端の港でした。

次は、鹿児島県。3つの遺産を回ります。
まずは、旧集成館へ。
旧集成館は、幕末に薩摩藩が作った日本初の西洋式工場の集まり、日本の近代工場の発祥の地となりました。
次は幕末につくられた用水路、「関吉の疎水溝」に到着。
そして、いよいよ九州最後の遺産へ。
上り坂を歩けど歩けど、目的地につかず、30分が経過したその時、「寺山炭窯跡」を発見。
そこは集成館の工場に必要な木炭を生産していた場所でした。

これで、九州で見学出来る遺産は全て周りました。

まだ、静岡県と岩手県に遺産が残っていますが、これ以上は、東京に戻れなくなるため旅は終了。

今回、一般の方が中を見学できる17の遺産のうち、15か所をまわることができました。