2008 4 12

昨年公開された映画「マリと小犬の物語」。
新潟県中越地震で大きな被害を受けた旧山古志村。
そこに取り残された犬・マリが、小犬たちを必死に守りながら16日間生き抜いたという実話を元にした物語です。
あの悪夢のような地震から3年半。
映画のモデルになったマリは、今も旧山古志村で暮らしています。
マリの飼い主・五十嵐高繁さんは、パーキンソン症候群という神経の病気でうまく話すことが出来ません。
この冬、地震で倒れた家を建て直し、高繁さんと息子の豊さん、そしてマリとで暮らしています。

マリは、地震から3年半経った今も地震の記憶がトラウマとなり、精神不安定な状態が続いています。
そんなマリに欠かせない物…それは、精神安定剤。
この薬なしでは暮らしていけないといいます。
高繁さんもあの地震によって心の中に、今も消えることのない深い傷をおったのです。
2004年10月23日。
倒れてきたタンスの下敷きになった高繁さん。
体と言葉が不自由なため、タンスの下から抜け出すことも、助けを呼ぶことも出来ません。
死を覚悟したその時、マリがやってきたのです。
ケガを負いながらも何度も高繁さんの元へ訪れ勇気づけるように顔をなめてくれたのです。

その二日後…ようやく助けが来ます。
しかし、この緊急時では人命救助が優先。
マリを置いていくしかありませんでした。
マリは、無人の村に16日間、取り残されることとなったのです。
高繁さんの中でも消せないつらい記憶。
命の恩人であるマリを置き去りにしてしまったこと……。
そこで、動物と話せる女性ハイジが山古志村のマリのもとへやって来ました。

早速、マリに意識を集中させます。
「マリが真っ先に伝えてきたのは、地震にあった時のイメージよ。いきなり突きあげられて叩きつけられた。家が崩れ落ちるものすごい音…マリは、何が起こったのか分からずパニックになっているわ」
ハイジによると、地震で起きた恐怖の瞬間を今も克明に覚えているといいます。
「励まそうとする感情もあるわ。でも、それだけじゃないの。マリは、あなたのケガを本気で治そうとしていた。犬はケガをした時、舐めて傷を治そうとするわ。あなたのケガを一生懸命『治さなきゃ!』って思ったの」
「マリは、置き去りにされたと思ってないわ。あなたが救助されて安全な場所に避難できたことが理解出来なかったの。
だから、ケガをしたままのあなたが、どこかで苦しんでいるんじゃないかとずっと心配で仕方がなかった。
16日間、毎日、毎日ケガをしたあなたの事を心配し続けていたのよ」

「あなたを恨む気持ちなんて全くもっていない…」
マリの気持ちに高繁さんが感謝の気持ちを込めて手を合わせたその時、マリが、高繁さんの気持ちに応えるように、その手を舐めたのです。
地震から3年半。
高繁さんの後悔はようやく消え去り、マリとの間により深く固い絆が生まれたのです…。

photo

photo

photo

photo

photo

photo

このページのトップへ