STORY

#01

「運命の再会」2026.04.12 OA

韓国・ソウル――。韓国有数の財閥の養子であるキム・ミンソクこと青木照(志尊淳)は、『ファングムホテルグループ』の新社長に就任したその日、予期せぬ悲運に見舞われる。7歳で日本の両親を亡くしたミンソクを引き取り、後継者に育ててくれた財閥トップの養父キム・ジョンフン(オ・マンソク)が、突然の病に倒れて帰らぬ人となったのだ。
敬愛する養父を失ったミンソクの人生は一変。新社長の座から失脚すると、東京のグループホテルに左遷させられてしまう…。

失意のまま追い出されるように日本へ渡ったミンソクを待っていたのは、孤独だった。赴任先のホテルではまともに仕事をさせてもらえず、孤独と不安で心が押しつぶされそうになるミンソク。“僕の居場所は、世界中のどこにもない”――。そんな中、ケガをした韓国人旅行者を助けたミンソクは、駆け込んだ診療所で、心優しき医師・河瀬桃子(仁村紗和)と出会う。それは2人にとって、23年ぶりの再会だった――。

お互い幼い頃に両親を亡くし、寂しさに耐えながら自分の居場所を求めてきたミンソクと桃子は、実は23年前からつながっていた…!そうとは気付かないまま、導かれるように心を通わせ合う2人。『10回切って、倒れない木はない』――。2人をつなぐ“大切な言葉”を胸に、どんな困難にも立ち向かっていこうとするミンソクと桃子。2人を待ち受ける過酷な運命とは――!?

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以下、ネタバレを含みます

敬愛する養父を失ったミンソクは、養母・キョンファ(キム・ジュリョン)から身に覚えのない横領の罪を着せられ、警察に告発しない代わりに東京のグループホテルへの左遷を命じられてしまう。ミンソクは無実を訴えるものの、新たに社長の座に就いた養兄・ヒスン(キム・ドワン)は「今おまえが騒げば、父さんが作ったこのファングムホテルの名前に傷がつく。そうなれば、慈善事業からも撤退せざるを得なくなる」。児童養護施設の運営をはじめとする慈善事業は、ミンソクが亡きジョンフンと共に力を注いできたこと。「いずれ、必ずお前を連れ戻す。おまえの居場所は、俺が必ず守る。俺を信じてくれ」。幼い頃から実の弟のようにかわいがってくれたヒスンを困らせたくないミンソクは、「分かったよ、兄さん」と無理に笑って、日本に行くことを決断。

23年ぶりに日本にやってきたミンソクは、ホテルの階段から足を踏み外してケガをした韓国人旅行者を助け、駆け込んだ診療所で、医師・河瀬桃子と出会う。診察時間が過ぎているにもかかわらず、ミンソクと患者を優しく受け入れる桃子…。
治療が終わり、患者を連れて帰ろうとするミンソク。その様子に異変を感じた桃子が「待って!」とミンソクの肩に触れると、ミンソクは痛みで顔をゆがめ…。実はミンソクは、患者を助けた際に肩を痛めていたのだ。我慢して笑顔を見せるミンソクに、桃子は「無理して平気なふりして笑わないで。そうしてると、心まで痛くなっちゃうから」。桃子の言葉が、ミンソクの弱った心にしみる…。

その夜、ミンソクは会社から与えられたホテルのロイヤルスイートルームに宿泊。部屋で一人、スマホを開き、兄・ヒスンに送ったメッセージを眺める。『日本に着いたよ』『僕は元気だから、心配しないで』。しかし、メッセージは未読のままで…。
翌日、ホテルの副支配人に着任したミンソクは、従業員たちに気さくにあいさつするものの、皆、財閥一族のミンソクを警戒し、支配人の水島栄壱(矢柴俊博)も、本社から突然やって来た年下の部下を厄介者扱い。ミンソクは従業員たちから無視され、まともに仕事をさせてもらえず、ますます心を痛める…。

勤務時間を終えたミンソクは、商店街で野菜を大量に買い込む桃子とバッタリ再会。実は桃子が働く『風見診療所』は、近所の子どもたちのために診療所の一角を使って『こども食堂』を開いていた。人の良い院長・風見進(でんでん)から「君も食べていってね」と誘われたミンソクは、忙しなく子どもたちのお世話をする桃子の様子を見て、「僕に任せて」と手伝いを買って出る。持ち前の優しさと独特な盛り付けで子どもたちの心をつかみ、たちまちみんなの人気者になるミンソク。食事の後も、子どもたちに得意の絵を描いてみせる。それは、みんなでカレーを食べている絵。その温かみのある優しい絵に、桃子も思わず見入ってしまう。

子どもたちが帰った後、桃子にお礼を言われたミンソクは「ここは本当にいいところですね。子どもたちが安心して、みんな笑顔で過ごしてる」。桃子は「ここは、私にとっても、大切な居場所なんです。子どもの頃から、ずっとずっと」。
ミンソクが帰った後、ひとりで後片付けをする桃子は、ミンソクが描いた絵を見て何かに気付き、慌ててミンソクを追いかけ、「ミンソクさん!これは、なんて書いてあるんですか?」。絵の隅に、ハングルが書いてあるのだ。ミンソクが「みんなの、大きな家」と答えると、桃子はしばしその絵を見つめた後、「また来てくれませんか?子どもたちが待ってますから」。ミンソクは少しほほ笑んで「はい」――。

しかし、翌日からも、ミンソクはホテルで相変わらず仕事をさせてもらえず、ヒスンに送ったメッセージも一向に既読にならない。ミンソクの心に、寂しさばかりが募っていく…。
そんな中、ミンソクは風見に呼ばれて再び『こども食堂』に顔を出し、みんなと一緒にテーブルを囲んでいると、桃子の幼なじみで山城記念病院の副院長・山城拓人(京本大我)が現れる。「久しぶりだな、みんな」と、なれた様子で子どもたちの輪の中に入る拓人は、『たくと』と書かれた椅子に座り、子どもたちとワイワイ盛り上がる。そんな拓人と子どもたちを見たミンソクは、ふいに寂しくなる――。

やっぱり自分の居場所はどこにもない――。心が押しつぶされそうになるミンソクのスマホに、兄・ヒスンからメッセージが!しかし、それはミンソクを絶望のどん底に突き落とす知らせだった…。ヒスンは亡き父・ジョンフンの遺志に反し、ファングムホテルグループを、世界中の富裕層をメインターゲットとしたラグジュアリーブランドホテルとして展開すると発表。児童養護施設の支援も打ち切るというのだ。「なあミンソク。俺は血のつながらないおまえのこと、弟だと思ったことは一度もない。この韓国に、おまえの居場所はないんだよ」――。

信じていた兄に裏切られて絶望するミンソクは、雨の中、川辺で一人、悲しみに打ちひしがれる……と、そこに訪問診療帰りの桃子が通りかかり――。桃子に診療所を開けてもらい、雨に濡れた体を乾かすミンソクは、誰もいない『こども食堂』で思いがけないものを見つける。それは、子どもたちの手で色とりどりに装飾された椅子。そこに、『ミンソクさん』と書いてあるのだ…。途端にミンソクの目から、涙がこぼれる…。「ここにいていいよ」そんなふうに言われたようで、うれしくて、あふれる涙を堪えることができないミンソクを、黙って見つめる桃子で――。

その頃、韓国『ファングムホテルソウル』の社長室では、ミンソクが助けた韓国人旅行者が、キョンファにミンソクのことを報告していた。「東京のホテルでおとなしくしているようです」。彼はキョンファが雇ったスパイだったのだ。ミンソクを目の敵にするキョンファは「ミンソクは信用できない。私から大切なものを奪った、あの女の子どもだから」と吐き捨て、棚から1冊の絵本を取る。絵本のタイトルは『10回きってたおれない木はない』。著者は『大原未希』とある。絵本に挟んである1枚の古い写真には、ミンソクの実母・未希(橋本マナミ)と実父・優(田辺誠一)、ジョンフンの3人が仲良く写っていて…。怒りに震えるキョンファに、ヒスンは「大丈夫だよ、母さん。今のミンソクには何もできない。いずれミンソクは、ファングムから追放される運命だ」とほくそ笑む…。そんな2人の会話を、謎の令嬢・新海映里(長濱ねる)がこっそり聞いていて…。

家族の歪んだ思惑を知る由もないミンソクは、『ミンソクさん』と書かれた椅子に座ったまま眠ってしまい、久しぶりに23年前の夢を見る。両親を事故で亡くし、涙が枯れるまで泣き続けたあの日、同じようにベンチで泣いている見知らぬ少女に、幼き日のミンソク=青木照が声をかける――「知ってる?10回切って、倒れない木はないんだよ」――。夢を見ながら眠り続けるミンソクに、桃子が優しくブランケットをかける。そんな2人の様子を、食堂の入り口からじっと見つめる嫉妬の目――拓人だ。それに気付かず、ミンソクの寝顔を見てほほ笑む桃子。その優しさに包まれながら、ミンソクは日本に来てから初めて、ぐっすり眠ったのだった――。

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