STORY

ある日、桜花ゼミナール吉祥寺校に、講師の木村(今井隆文)が慌てた様子で出勤して来る。なんと、Ωクラスの前田花恋(田中絆菜)がルトワックへ入っていく姿を目撃したという…。桜花が誇る金の卵の転塾の危機に講師たちが焦る中、校長の黒木蔵人(柳楽優弥)は「放っておきましょう」の一言だけ。以前、自分が他の生徒に行ったマンツーマン指導を妬んでいた花恋の様子を思い出した佐倉麻衣(井上真央)は、自分のせいで花恋が転塾を考えたのではないかと責任を感じる。

一方、ルトワックを見学する花恋は、講師の灰谷純(加藤シゲアキ)から成績トップのSクラスへの編入を約束され、体験授業を申し込む。その後、桜花に来なくなってしまった花恋を心配する佐倉の元に、花恋の母・前田麗子(高岡早紀)が面談に訪れる。医師の麗子は忙しい日々を送りながらも塾の面談や弁当作りまでこなし、花恋の受験を支える完璧な母親。麗子によると、花恋は勉強ができるあまり、学校では教師や同級生たちとうまくいっていないという…。

転塾に関しては花恋の判断を尊重したいという麗子、そして、花恋のような競争心がある子はルトワックの方が向いているのかもと考える桂。そんな大人たちの考えをよそに、体験授業に参加した花恋はルトワックの授業スピードやハイレベルな生徒たちに圧倒され、夜遅くまで勉強するほど自分を追い込んでしまう。

そんなある日、偶然花恋を見かけた佐倉は、花恋の脚に付けられた傷痕に気付く。佐倉から花恋の様子を聞いた黒木は「そろそろなのかもしれない」と意味深な言葉を呟く。その夕方、疲れ切った様子で一人吉祥寺の街を歩く花恋に、怪しい人影が近付いていく…。