STORY

2024.03.17 OA
勇気をくれる大切な人

お母さんは殺された…!?ありす(門脇麦)は、心護(大森南朋)と誠士(萩原聖人)の会話を盗み聞きした百花(大友花恋)から、思いがけない話をされて驚愕する。25年前の五條製薬の火事は放火殺人だった!?しかも犯人は、倖生(永瀬廉)の父・晃生(竹財輝之助)に濡れ衣を着せた横領犯と同一人物…!?

真実が知りたいありすは心護を問い詰めるが、心護はごまかすだけで、本当のことを教えてくれない。もしかして、お父さんがお母さんを…?不安になるありすに、倖生は2人で調べることを提案。未知子(国仲涼子)を殺し、晃生を追い詰めた真犯人を突き止めるため、ありすと倖生は動き出す!

そんな不穏な空気が漂う八重森家とは打って変わって、三ツ沢家では和紗(前田敦子)と赤ちゃんの退院パーティーがにぎやかに開かれる。幸せな家族の姿を見たありすは…。

ありすと倖生は、百花からの情報で、25年前の火事を知る重要人物の元を訪ねる。そこからたどり着いた、まさかの真犯人の手がかりとは…!?そんな2人の動きを察知した心護は、不審な行動を始めて…。

最終回直前、ミステリーが大きく動く!
ありすの母と倖生の父、2人を死に追いやったのは一体誰!?その目的は…!?
ともに真実に向き合う、ありすと倖生の関係にも変化が!
そして、ついにありすは、実の父親が誰かを知ることになり――!?

以下、ネタバレを含みます。

ありすと倖生、百花は、推理会議を開く。情報を整理すると、横領と火事、2つの事件の真相を、心護と誠士は知っており、どちらかが犯人。もしくは、2人で真犯人をかばっている可能性が高い。
五條製薬の元研究員・温田(岡部たかし)から火事の真相を聞き出すため、ありすと倖生は雑誌記者を装って温田のアパートを訪ねる。温田は2人を追い返そうとするが、ありすは部屋で気になるリストを発見。それは、25年前の火事直前に五條製薬が購入していた薬品リスト。その中に『ジエチル亜鉛』の文字を見つけたありすは驚く。ジエチル亜鉛は空気に触れると自然発火する薬品。危険なため、企業の研究所などではほぼ使われることはない。もしかして発火原因はこの薬品なのでは…?
一方、五條製薬の創立記念パーティーを目前に控えた五條家。10年前の臨床データ改ざんと裏金授受の証拠を全て燃やした蒔子(木村多江)に、誠士が「なんでいまさら!」と詰め寄る。蒔子は「私たち家族を守るため」と答えるが…。

翌日、温田が『ありすのお勝手』にやって来る。実は温田は、心護や未知子たちと同じ研究チームのメンバーだった。ありすの面影と化学の知識から、未知子の娘であることに気付き、知っていることを話す気になったと言う。「キミたちが言うように、あの火事は放火だよ」。おそらくジエチル亜鉛は、事故に見せかけて未知子を殺すために、誰かが故意に持ち込んだ…。当時、ラボに入ることができたメンバーは温田を含め、心護、晃生、誠士、蒔子、未知子の6人。その中にジエチル亜鉛を持ち込んだ人物がいる…。だとしたら、動機は何か?ありすは、道隆(北大路欣也)が自分を狙い、誰かに指示したのではないかと推測。心護の話では、未知子は道隆の猛反対を押し切って、ありすの父親が誰かは明かさず未婚のまま出産したという。しかし温田は、蒔子を疑っていた。蒔子は、天才化学者だった未知子の才能に嫉妬していたようで…。
犯人は一体誰…?考えても分からないありすは、蒔子に一人で会いに行くと決心する。しかし、本当に蒔子や心護が犯人だったら、どう受け止めればいいのか…。不安になるありすに、倖生は「俺も全部一緒に受け止めるから」――しんどい時は一緒にしんどいと言い、楽しい時は一緒に楽しいと思いたい。「ありすとはそういう関係でいたい」と言う、ありすは「関係というのは?…恋人ですか?」。倖生が照れながらうなずくと、勇気百倍になるありす。しかしその直後、倖生の元に百花から最悪の情報が届く。ジエチル亜鉛を発注したのは、心護だったのだ――。

翌日、心護は休みにもかかわらず大学の研究室に入り、鍵をかけていたデスクの引き出しから大きな封筒を取り出す。中身は、手紙と資料の束、ボイスレコーダー。心護が資料を処分しようとしたとき、こっそり後をつけてきた倖生が、証拠隠滅を疑い、止めに入る。ありすを悲しませるようなことは、ないのか?と問いただす倖生に何も答えず、荷物を持って出て行ってしまう心護…。
一方、ありすは1人で蒔子と対峙する。ありすが、未知子は殺されたのかと聞くと、蒔子はひどく驚き、否定。誠士にも話を聞きたいと言うありすを止め、蒔子は衝撃の事実を口にする…「誠士はあなたのお父さんなのよ、本当の」――。

その夜、ありすと倖生は、帰宅した心護に、今まで調べたことの全てを話す。ありすの本当の父親は誠士であること、未知子の死は放火によるもので、何者かがジエチル亜鉛を使って火を付けた可能性が高いこと、そのジエチル亜鉛を購入したのは心護であること…。なぜウソをついたのか?犯人なのか?ありすの質問に、心護は何も答えない。「私がASDだから。…自閉症の子どもだから、ダマし続けられると思っていたんですか!?」ありすは泣きながら家を飛び出していく。追いかけようとしない心護を、倖生は責める。どんなに傷ついても、ありすは事実を受け止めようと頑張っているのに…。「そんな情けない人だと思ってなかったです」と吐き捨て、ありすを追いかける…。

家を飛び出したありすは、三ツ沢家の前でポツンと座り込んでいた。発見した和紗に、ありすは苦しい思いを打ち明ける。「どうして私の家は和紗の家みたいではないんでしょうか?」。未知子が生きていれば、ありすの家族にも、和紗たちみたいにあったかくてにぎやかで、みんなが笑っていられるような、そんな生活があったかもしれない。でも…「私の周りにはウソばかりです…」。和紗はありすを抱き締める。「私は味方だろ。何があっても私はありすのそばにいる。それもウソだと思う?」。親友の温かい腕に包み込まれたありすは「…思いません」と、笑顔を取り戻して…。

真実を知るため、ありすと倖生は開式前の五條製薬の創立記念パーティー会場に乗り込む。本当のことを知るのは怖いけど、知らないふりをしたまま生きていきたくはない。強い決意を胸に誠士と対峙するありす。「五條誠士さん、本当のことを教えてください」――。
一方その時、蒔子と道隆の前には意外な人物が姿を見せる。…心護だ。「本当のことを話しに来ました」。心護は覚悟を決めて2人に歩み寄る――。