1月30日 早朝番組

東京の「初日の出」の時刻は、651分…と思って、ネット検索してみたら、今年は650分であった。しかし、1984年は651分であったと記憶している。

その頃、私は20代。早朝番組「ルンルンあさ6生情報」の司会者だった。

元旦から生放送でいこう!とスタッフ共々張り切って、年越し早々初詣をする人のように、未明に出社。振袖着て(衣装さんにも早起きをしてもらったのですね…)、打ち合わせして、東京・麹町の日テレ玄関前に立って、朝6時。

「明けましておめでとうございます!」

しかし、空はほんのり明るんでいるものの、まだ日は昇らない…。

各地の年越し風景や、めでたい話題、視聴者プレゼントの福引、とお正月らしく展開して、さて、番組の終了時刻は、64145秒。

「まもなく(!)初日の出です。今年が良い年になりますように」

新年のトップバッターをつとめた充実感はあったが、初日の出の10分前に終わってしまうのでは、朝番組とは言えないのではないか、と、スタッフと笑いあった。

 

あの頃は、いつも眠かった…。

昼間、取材から帰る途中、地下鉄の車内で熟睡してしまい、終点で駅員さんに膝を叩かれ、「お客さん、この電車は車庫に入りますよ!」と言われて、乗客の一人もいなくなった車両から、慌てて降りたことがある。

相互乗り入れの多い現在なら、どこまで行ったことか…。

休暇で台湾に行った時は、成田を飛び立つ前に眠り込み、「ガタン」という音に目が覚めたら、台北に着陸していた。お茶の一杯ぐらいは飲みたかったのに…。

睡眠時間の確保は心がけたが、日々の放送でも、「目が半分ぐらいしか開いていない」と、友人に、よくからかわれた。録画を見ながら自分でも、そうだな、と思った。

 

今や、朝6時どころではなく、日テレは、「Oha!4 NEWS LIVE」の朝4時台から生放送。

画質も以前より格段に向上した、大きなテレビ画面の中で、後輩アナウンサーたちは、パッチリ目を開けて、毎朝、すがすがしい笑顔を見せている。

夜は眠るものだった「昭和の子供」に比べて、コンビニ24時間営業が当たり前の平成世代のほうが、“時差”に強いのか?睡眠調節が上手いのか?

もしかしたら、仕事に対する自覚、意識がはるかに高いのかもしれない…と、ひそかに若手を尊敬している。