9月6日 川畑一志

はじめまして。
日本テレビアナウンス部1年目、川畑一志(かわばたいっし)です。
今回La Letter初登場です。よろしくお願いいたします。

こちらは、私のある日の夕食。
作ってくれたのは母ではなく、祖母なのです。

3世代で暮らしている我が家の炊事担当は祖母。
毎食丹精込めて作ってくれます。
今日はそんな祖母と食事の話。

まず、祖母のすごいところはその時々に合った食事を出してくれるところ。
さっぱりしたものを食べたいと思って帰宅した時は、そばに薬味をたっぷり添えて。
お肉を食べたい気分で帰ると、豚のしょうが焼き。
疲れて帰ってくると、うなぎ。
そしていいことがあった日には、私の好物の海老を出してくれるのです。
私からは何も言わないのに、見透かしているかのように、気分にあったものを食卓に並べてくれます。
何故そんなことができるのか聞くと、「生まれた時からアンタの顔見ているから、何も言わなくてもわかるのよ」とニヤリ。
...さすがです。

そして、祖母の作るご飯には季節が色濃く反映されていて、勉強になります。
例えば、写真左下で揚げ浸しになっている魚。
マコガレイという魚で、夏から秋にかけて旬を迎えるのだそう。
カレイと言えば冬が旬で、子持ちのものを煮つけで食べるものだと思い込んでいた私には、まさに目から鱗でした。
また、写真右上にある谷中生姜の旬や美味しさも教わりました。
こうして、祖母の作る料理を教材に、アナウンサーとして必要な季節感を学んでいます。

さらに、祖母との食事で忘れてはならないのが、会話です。
祖母はいつも他愛のない話をしてくれます。
私の仕事に関してはほとんど何も言いません。
ただ、「昨日テレビ出ていたね」「いつもお仕事ご苦労さん」と笑顔で声をかけてくれるのです。
落ち込んで帰ってきても、この一言に救われます。

これらの会話も含めて、祖母の与えてくれる「食事」。
この「食事」の支えがあってこそ、私はZIP!やメレンゲの気持ちという担当番組で仕事ができているのです。