10月18日 平川健太郎

私には、入社以来の夢があります。
それは、我が母校・上智大学が箱根駅伝・第100回記念大会で総合優勝する瞬間に、実況アナウンサーとして立ちあう事です。その時、私は54歳になっています。
入社当初は、決して前の方ではありませんでしたが、予選会を走っている後輩のみなさんの姿に心躍らせていました。今は各校のレベルが上がってきている事もあり、我が母校はまず予選会に出場する事が大きな目標になっているようです。

箱根駅伝に出場した事の無い大学にとっては夢へと繋がる場所、そして、箱根常連校にとっては胃の痛くなるような場所、それが予選会です。現在の舞台となっている「東京都立川市」という地名は、チームにとって受け止め方が全く違います。
箱根駅伝は、本大会で10位以内に入れば翌年の出場シード権を手にする事が出来ます。
一方、11位以下に沈むと翌年の本大会に出るためには予選会を勝ち上がらなければなりません。その予選会自体のレベルが年々上がっているため、常連校でも一度シードを失うと、予選会を勝ち上がれる保証は全く無くなりました。前回の予選会では東海大学の本大会連続出場が40回で途切れましたし、今回の予選会に出場する総合優勝14回の名門・中央大学からも緊張感が伝わります。
ただ、今回の予選会はこれまでと少し違います。それは、今回が90回記念大会という事で出場枠が3つ増えて23校に、また予選会で採用されていたインカレポイントでのタイムの減算方式が今回は無く、まさにチームの合計タイムで全てが決まります。加えてこの予選会の模様は地上波・日本テレビで実況生中継されます。90回記念大会の出場校が全て決まる瞬間を、どうぞお見逃しなく!

ところで、冒頭の夢を私は毎年のように話すのですが、これまた毎年のように「夢物語」で片付けられてしまいます。そんなことはない!後輩のみなさんが、いつか必ずやってくれるはず!待ちます、あと10年...