11月15日 桝 太一

このところ、空を見上げて、浮かぶ雲を眺めることが多い。

別に、急にポエムな精神に目覚めたわけではなく、ヒマを持て余してボーっと見上げているわけでもなく、つらいことがあって涙をこらえているわけでも、もちろんない。

ただ純粋に、雲の形と変化を見ているのです。

今年の春から、私はZIP!の中で新たに「たっぷりウェザー」なるコーナーを担当するようになりました。これまで気象予報士さんとお天気お姉さんにお任せしていた気象情報を、番組冒頭の5分だけ、
仕切らせて頂いています。
...とはいえ、何の知識も経験もない身分。気象予報士さんに教えを請い、その日その日の天気の特徴を頭に入れて、はじめて皆さんに日々の情報をお伝えできるという日々です。

その中で改めて思うのは、特にベテランの気象予報士さんって、本当に凄いということ。
天候や気温のことはもちろん、旬の花や果物、山や湖の名前、日本各地の季節イベント、果ては二十四節気の意味まで、その知識の範囲たるや... もはや最上級の自然科学者、ナチュラリストと言って過言ではないでしょう。自然好きな私には、憧れの存在です。

そんな気象予報士さんと毎日お話をする中で、私も少しずつ天気のイロハを学ばせてもらっています。
その一つが、冒頭の「浮かぶ雲を眺めること」だというわけです。

雨雲と入道雲くらいしか区別していなかった私も、最近では「あれは巻層雲か」「これは高積雲かも」なんて、高さと形状を見ながら考えるようになりました。もっともっと詳しくなれば、予報とまではいかないまでも、天気の上り下りは何となく推測できるようになるかも?

そして何と言っても、日本中、いや世界中、雲がない場所なんてない。
どこに行ったって、空を見上げれば、"共通言語"がそこに浮かんでいるのです。

これまで撮った、江の島、沖縄、パリ、モンサンミシェルの雲の写真。
これだけでも、気象予報士さんはたくさんの情報を読み取れちゃうんだろうなあ...。

自然好きを自称しているからには、今後、お天気に詳しくなろう。
とりあえず、毎日空を見上げよう。そう決意した今日この頃です。