「忘れられない夏」
この夏、東北三大祭りのひとつ「青森ねぶた祭」を見に、ひとり旅に出ました。
青森に到着し、お祭りが始まるまで屋台を楽しんでいると、すでにハネト衣装の老若男女が街に出ていて、衣装についた鈴の音が聞こえてくるたびに、胸の高鳴りが増していきました。
陽が落ちてきた頃、いよいよねぶた祭が始まり、地響きのような音と共に最初に現れたのは、巨大な大太鼓!一つの面に、男性3人が横並びに打ち込めるほどの直径、そしてその大太鼓の上にもう1人男性が乗り、バチを振り上げているのです!その迫力たるや…私の中の和太鼓の血が騒ぎ、気づくともう涙が溢れていました。
ほどなくして、大河を流れる巨大な灯籠のように、目の前にねぶたが現れました。今にも動き出しそうなその表情と迫力、美しさに、心が震えるとはこういうことかと、人生で味わったことのないような感動を覚えました。
楽しそうに跳ね踊るハネトの熱狂、ねぶたがぐるっと向きを変えて見得を切るたびに上がる大歓声…気づけば、「ラッセーラー、ラッセーラー!」と周りのお客さんと一つになって声を上げていました。
きっと、どんなに時代が変わっても、現地でしか味わえないものがあります。
一生に一度は参加してみたかった「青森ねぶた祭」。忘れられない夏になりました。

