2月22日 中島 芽生

自分の背の高さくらいある半紙と、普段は決して持たないような大きな筆を前に、
私はある衝動に駆られた。いや、そんなことしてはならないのではないかとの葛藤で、
しばし黙り込むが、それでも抑えられない。
毎日描いている「あの子」を、思いっきりここに描いてみたい・・・!


2018年が始まって間もない1月の中頃。ある書き初め大会に足を運んだ。
書き初めなんて久々で、会場に漂う墨汁の香りと、書道をする前の独特の緊張感が、
じわりと手に湿り気を与える。


さて、何を書こうか。
まずは今年の目標を真面目に考えた。候補の言葉が頭の中を次々によぎっていく。
仕事についてにしようか、苦手な整理整頓についてにしようか。


いくつも立てるべき目標が浮かんで来るが、どうしても、どうしても、
その言葉をかき消すように、出てくる衝動。それが・・・


「あぁ、この半紙いっぱいに、思いっきり・・・そらジローを描きたい!!」


そうなると、もう私の手を止めることは誰にも出来なかった。
墨汁をたっぷりと毛筆につけ、いつものように、
それでいて、これまでにない大きな手の動きで、そらジローを描いていった。


思い返せば、私とそらジローとの歴史は一言では言い尽くせないものがある。
というのも、かれこれ2年ほど、news every.のエンディングのラスト5秒で、
小さな紙などに、絵や言葉を書き、後輩の山﨑アナウンサーと、
いわゆる「小芝居」をさせて頂いている。


内容は、お天気のこと、今後のイチオシの番組のことなど様々だが、
たっぷり3時間ニュースを見て頂いた後に、一瞬でもほっこりする時間があれば・・・
そんな思いで、日々その日のネタを探し、放送の温度感を探りながら、工作をしている。
その際に欠かせない相棒がそらジローなのである。
あまりにそらジローを描くあまり、自前のマジックペンのインクは、黄色と赤の減りだけが
異常に早い。


いろんなコスチュームを着せたり、動きをさせたり。正直、ちょっと可愛く描けなかった日もある。

日ごろの感謝、そして、愛を込めて。
完成した書き初めがこちら・・・!

んー、やっぱり本物の方が数倍可愛いが、
今年もこの子と「夢」を持ちながら、最後の5秒まで楽しんで見て頂けるよう
頑張りたいと、決意を新たにした瞬間だった。


どうかテレビの前で見てくださっている皆さん、今後も温かい目で
news every.を最後までご覧頂ければと思います。