10月28日 菅谷 大介

一昨年から、MotoGP中継を担当しています。
 
MotoGPというのは、世界最高峰のバイクレース。
エンジンの排気量別に、
「MotoGPクラス」「Moto2クラス」「Moto3クラス」の
3つのクラスに分かれていて、そのクラスごとに、
レースが行われています。
 
今年は、世界14か国で、全18戦が行われているのですが、
その第15戦日本グランプリが、先日、
栃木県の「ツインリンクもてぎ」で行われました。
 
私は、「Moto2クラス」の実況担当。
このクラスには、日本の中上貴晶選手が、参戦しています。
 
今年、オランダで初優勝している中上選手、
母国グランプリで、優勝、あるいは、表彰台に立つことを
期待しながら、実況しましたが、
結果、4位。
ラストラップ(最後の1周)では、途中、
3位に上がりながらも、最後に抜かれ、
残念ながら、母国・日本で、表彰台に上ることは
できませんでした。
 
3位との差は、わずかに0.227秒。
まさに、あと少しで表彰台...という、
手に汗握る、白熱のレース展開だったのです。
 
レース後、中上選手に話を聞きに行きました。
 
「とても、悔しいです。
途中、たくさんの日の丸が揺れているのが見えて、
このまま4位で終わりたくない、
何もしないわけにはいかないという思いでいました。
だから・・・、悔しいけど、やりきったという思いもあります。
でも、やはり、競り負けたのは、悔しいです」
 
そして、来シーズンへの期待感から、
「来年は、Moto2クラスから、MotoGPクラスに参戦する選手もいますから、
中上さんへの期待は、さらに大きくなりますね?」
と聞いたら、
中上選手、一言。
 
「いや、だからこそ、今年、もう一度、優勝したいです。
来年には、彼らと戦うことができなくなりますから!」
 
日本グランプリに続く、
オーストラリアグランプリでは、
予選で転倒、右肩を脱臼しながらも、5位!!
 
今年の戦いも、残り2戦。
中上選手の走りに、大注目です!!

2年前、スペイン・バレンシアに取材に行った時の写真です。
2本の虹が、サーキットに出現しました。