6月20日 岩本 乃蒼

テレビをつけてパソコンを開きながら
インスタグラムの通知をチェックしているとき
自分でも感心することがある。


目は2つしかないのに。
よくもまぁ器用にあちこちみるなぁと。


そんな私も
インスタグラマーになってまもなく1年。


昨年の今頃、アナウンス部内で、
『"インスタ映え"するものを番組で紹介することがあるけれど、
自分たちがやっていないと説得力ないよね?』といって始めたものの...



※instagram(noa_iwamoto)より引用


いざやってみると、これは難しい。


もちろん番組と違ってディレクターもリサーチする人もいない。
ひとりで考えれば考えるほど、
『こんなの誰が知りたい情報なんだ?』とか
『アナウンサーとして大丈夫なのだろうか?』など頭によぎる。


ただ心配で10代の友人たちに相談すると
『いや、見てる人もインスタにそんなカタいことは求めてない』と言われる。


...ほんとなの?


アナウンサーだからとか、
テレビでは見せない裏側感とか、
そういう小難しいことを考えずに
自分で見つけたことやその時々の感情を、
ゼロから表現することがいかに難しいか
SNSの世界を覗いてみてようやくわかったような気がする。


この間"なんとなく"抱く将来への不安について
news zeroにも出演する落合陽一さんに相談した時、


これからの働く世代は、自己投資にお金を使うこと。
そして、自分で価値あるものをつくり出せる人でいなければならないという。


投資って、その先の成長を見込めないとなかなか踏み出せないし、
まして自分自身の実力を信じるわけだからとても勇気のいることだけれど。
揺れ動き続ける周囲の価値に動じないものを身につけろってことなんだと思った。


いまの私は、井の中の蛙大海を知らずってところか。


多くの事件や事故の現場を取材するようになって、
これまで感じたことのない憤りや悲しみに触れてきた。
同時にテレビ局員として"マスゴミ"と揶揄されてしまう理由と課題も見えてきた。
ただ私は、カメラレンズを通してだけの世界で生きているわけじゃない。


自分の目をしっかり使って、いま見えることについて考える。
テレビのなかの表現者としてだけではなく、
ひとりの人として常に正直な感情で向かい合える人間でありたいと思うわけです。
小手先の技術でなく長い時間をかけてそんな自分であれたら、
ちょっと自分の価値観に自信が持てるようになるかもしれないなあと。