1月23日 中野謙吾

100回大会の足音が聞こえてきた。


令和2年の成人の日、98回高校サッカー選手権が幕を下ろした。
静岡学園のテクニックと青森山田の総合力、高校サッカー史に残る素晴らしい決勝戦だった。
青森山田の連覇か静岡学園24年ぶりの優勝か。
一進一退の攻防を民放43社のアナウンサーとともに90分間伝えた。
この決勝を戦った両校ともに部員は多い時で200人以上。
全国各地から我こそはというサッカー少年たちがその門を叩く。
しかし選手権のピッチに立てるのはメンバー登録された30人。
自分がレギュラーになれるかどうかも、試合に出られるかどうかもわからない、
しかも厳しい練習、過酷な環境が待ち受けているとわかってその門を叩く勇敢な選手たちばかりだ。
そこには大きな覚悟が存在する。
選手の親は子供が入寮する日に涙し、もう息子と同じ屋根の下で生活出来ないかもしれない、と、
わかっていながら送り出す。
親も子も想像出来ないほどの「覚悟」を持って高校サッカーに挑んでいる。
その覚悟を我々は取材し、放送の中で伝えていく。
このパスに、このシュートに、このロングスローにどんな「想い」が込められているのかを。
いつか選手達が大人になってこの中継を見た時に自分のプレーを「お父さん、凄いだろ!」と子供に自慢できるような。そんな放送をしたい。常にそう思って放送席に座っている。
その為に、また成人の日の次の日からアナウンサーとしての技量を磨き、また取材を始める。


99回大会の為に。そしてその先の未来の為に。