9月18日 「全国のおっさんここに集合!!」

 24時間テレビが今年も無事に終り、
今回もたくさんの皆さまにご覧頂きました。
またチャリティにご協力下さったそのご厚意に心から御礼申し上げます。

 
私は今年も間寛平さんの陸上十種競技への挑戦、
義足のアスリート走り幅跳び日本記録への挑戦、
そして日本全国ご当地キャラリレー、以上三つの実況と進行を担当しました。
その中で私は今回あえて間寛平さんの矜持について書きたいと思います。

 
 陸上の十種競技というのは二日間で陸上競技の十種目、一日目に100m走、走幅跳、砲丸投、走高跳、400m。
二日目にハードル、円盤投、棒高跳、やり投げ、1500m走を行う過酷なものです。
なぜ寛平さんは大ベテランで実績もある芸人さんなのに、こんな苦しいことに挑戦するのか?
この素朴な疑問から私の取材は始まりました。

 
 気温35度の埼玉県某所で寛平さんは8月のある日、炎天下で練習。
その休憩時間に、寛平さんはしみじみ語りました。
「もう65歳。正直しんどいわ。疲れる。でもね、やらなあかんねん。
物事はやろうと思わなければ絶対にできない。やらないうちは出来ないこともわからない。
歳とって衰えていくばかりなんて誰が決めた?みんなやろうや、気持ちは全国のおっさん、ここに集合!や。」

 この瞬間、にこっと笑った寛平さんの表情の何と素敵なこと。
柔和な中に迫力がある眼の力とでも言いましょうか、私は一生忘れないと思います。
挑戦する前から出来ること、出来ないことを勝手に線引きするのはつまらない、
自分に挑戦する魂を私もずっと持ち続けたいと思います。

 
 まだまだ出来ると自分が自分に期待する。
だから寛平さんはいつも素敵です。