3月21日 「ブラジルワールドカップ 敵情視察」 田辺研一郎

日本がワールドカップの第2戦で対戦するギリシャを取材してきた。
グループステージの中でもっとも守備の堅いチームだと言われているギリシャは欧州予選10試合中8試合で無失点。人口およそ1100万人の小さな国だが2004年欧州選手権ではその堅い守備から鋭いカウンターで欧州チャンピオンにまで登りつめている。
10年の時を経てもその守備力は健在である。
現地で欧州王者になった時にGKを務めていたニコポリディスに話を聞くと、ギリシャには"戦いに出る時にはまず手元にある武器を良く見よ"という格言が昔からあり、自分たちの武器は紛れもなく守備だ。と自信たっぷりに答えた。

韓国との親善試合も取材することができた。ギリシャは韓国に2-0で敗れたのだが、地元記者の話では所属クラブで大事な試合が控えていることとで怪我を恐れたのではないかとのこと、本来のアグレッシブな守備を見ることは出来なかった。
試合後のミックスゾーンで高校時代の恩師でもある現韓国代表の池田誠剛フィジカルコーチにギリシャの印象を聞くと「身体の厚みがアジアでは体感できないレベルにありボールを奪いにくる圧力は想像以上だった。カウンター攻撃の鋭さとセットプレーの迫力もあり2-2の試合でもおかしくなった」とギリシャの強さはボール奪取力とカウンター&セットプレーだと分析した。

ではそのギリシャをどう攻略すべきか。一緒に取材した日本テレビサッカー解説者城彰二さんは「2列目の飛び出しと早いパスワーク」をポイントに挙げた。
フィジカルの強いギリシャも韓国のスピードには何度も手を焼いていた。
前には強いが後ろには弱いDFを崩すには早いパスワークで相手を翻弄し2列目から裏に飛び出せばチャンスをつくれると断言した。

日本はザッケローニ監督のもと4年間、正確なパスと俊敏性と連動性を生かした攻撃的なサッカーを標榜してきた。4年前の南アフリカワールドカップでは直前で守備的戦術にシフトしたことが功を奏しベスト16進出を果たした。今度は自分達が目指してきたスタイルで世界を相手にどこまで戦えるのか。

日本代表のザッケローニ監督は「ギリシャは相手の持ち味を消すことに長けたチームであり、グループステージ3チームのなかでもっともやりづらい相手である」と非常に警戒している。ワールドカップ第2戦。日本の決勝トーナメント進出を大きく左右する1戦。
6月20日(金)朝7時キックオフ。日本テレビ系列で放送!
是非お楽しみに!