1月25日 蛯原 哲

「青い空を見つめながら」


私は、昨年の4月19日以来、ある方を頭に思い浮かべて、実況してきた。
その方に、恥ずかしくない実況をしているか。
その方の分も、全力で放送に臨んでいるか。
その方のような優しい目で、選手と接しているか。


昨年2017年4月19日、
長年、日本テレビのプロ野球中継において、外国人選手の取材を担当してくださった、
ウェイン・グラシックさんが亡くなった。享年68。
私は、1997年に日本テレビに入社して以来、20年、
巨人戦、日米野球、メジャーリーグ開幕戦等で、大変お世話になってきた。
いつも、外国人選手に優しく接し、異国の地で不安そうな選手を見つけては、
声をかけ、励まし、選手達にとっては、包み込んでくれる父のような存在だったのではないだろうか。


私達、日本テレビのアナウンサーに対しても、日々、優しく声をかけて下さり、
私達が困っている様子でいると、「何か、お手伝いできることはありますか?」と、
気遣って頂いた。最後になってしまった熊本での夕食。
ウェインさんの前の席に座り、一緒に時を過ごした。
もっと話をすれば良かった。
もっと、お身体の事を気遣っておけば良かった。
ウェインさん、これからも、見守っていてください・・・。