10月28日 平川健太郎

8月16日、長嶋茂雄さんの追悼試合として開催された、巨人×阪神の実況を担当しました。

 

長嶋さんの出身地である千葉県佐倉市には、「長嶋茂雄記念岩名球場」という球場があります。

今回、追悼試合を担当するにあたり、長嶋さんにゆかりのある場所にいろいろ行こうと考えていた私は、

7月の下旬、まずこの場所から取材を開始しました。

 

球場内にある会議室などのスペースには

長嶋さんの少年時代を始めとする様々な写真が展示されていました。

それらをじっくり見た後にふとグラウンドに目をやると、

どうやらこれから練習試合が始まりそうな雰囲気で、準備が進められていました。

1塁側のベンチ裏では何人かの高校生が試合に向けて忙しそうに走り回っています。

 

と、その高校生たちよく見ると、全員のユニホームの首筋あたりにオレンジ色の「3」の数字が…

「まさか…」と思いバックスクリーンを見ると、なんとこれから試合をするのは

長嶋さんの母校、佐倉高校ではありませんか。

何も知らずに球場に来た私ですが、偶然にも長嶋さんの後輩たちに出会う機会に恵まれました。

 

佐倉高校野球部は、偉大な先輩である長嶋さんの「3」を練習用のユニホームに刻み、

日々練習に汗を流しているそうです。

母校の後輩たちが「3」を大事に引き継いでいる姿に、改めて長嶋さんの存在の大きさを感じました。

誰もが愛した背番号「3」。

今年は6月以降、さまざまな機会に長嶋さんを思い出しましたが、

それぞれの心に残る「3」こそが、永久に不滅なのだと思います。