5月8日 河出奈都美

「今日の昼ご飯、カレーにしようか、パスタにしようか。」

また、こんなことで迷っている。

 

考えた末、ゴソゴソと棚からタロットカードを取り出し、

デッキからカードを2枚引いた。

 

誰かに相談するほどでもない、小さな悩み。

「そんなの自分で決めなよ!」と言われてしまいそうなこと。

 

私は最近、それをタロットカードに聞くことにしている。

 

きっかけは、とある企画の相談を受けたときだった。

それから、自分の星座である獅子座のタロットリーディング動画を見てみたところ、

「今の私の気持ちにぴったり合ってる!」と驚き、すっかり心をつかまれた。

 

もともと綺麗なカードやイラストを集めるのが好きだった私は、

気づけばデッキをいくつも集め、タロット解説の本を読んでいた。

 

タロットと聞くと、占いだからスピリチュアルな力が必要なのでは?

と思う人もいるかもしれないが、そうとは限らない。

(現に、私にはそういった素質は全くない。)

カードを「読み解く」=リーディングする作業は、

自分の気持ちと向き合う時間でもあるという。

 

1枚のカードにある複数の意味の中から、どれを選ぶかは自分次第。

私がタロットに惹かれたのも、

自分では思い浮かばなかった視点で物事を考える「きっかけ」をくれるからだった。

 

迷うことは、心の声を聞くチャンスである。

そう考えたら、迷いも悪くない、と思えた。

 

そして今日も、私はカードを引く。
偶然の1枚を楽しみながら。

 

「カルボナーラかペペロンチーノだったら、どっちがいいかなぁ?」