展覧会が開幕して1週間が経過しました。ゴールデンウィークは連日お客さんで賑わっているようですね。僕も、内覧会に続いて早くも2回目の訪問を果たしました。
ところで展覧会場を再訪して気づいたのですが、ボテロ展はミュージアムグッズが本当に素晴らしいんです。どのグッズにも、作品のコンセプトやモチーフを上手に取り入れているだけでなく、ボテロさんが絵画制作で大切にしている「ユーモア」がしっかり詰まっていました。
うれしくなって大量に買ってきちゃいましたので、今回は、展覧会オリジナルグッズの中から、特に「これは面白い!」と思ったアイテムを厳選してご紹介していきます!
展覧会の思い出を生活のなかでずっと楽しむ「基本アイテム」
まずは、ポストカード、クリアファイル、ノート、マスキングテープ、一筆箋など、どの展覧会でもよく見かけるような定番アイテムは、本展でもバッチリ買えます。日常生活の中で使う頻度が高いので、展覧会の思い出を記憶に残してくれるでしょう。
お菓子類などもいいですよね。「食べる」ことで、展覧会を五感で味わえるようになるので、記憶が長持ちしやすいんです。食べ終わったあと、パッケージを小物入れとして使うことができればベストですよね。
そんなお菓子があるといいな……、と思っていたら、ありました!
それが、落雁で有名な金沢の老舗「落雁諸江屋」の主力銘柄「菊花せんべい」とのコラボ商品。人気作品《黄色の花》《赤の花》《青の花》から黄・赤・青と三色用意されていたので、今回は「青」を選んでみました。隠し味の生姜がピリッと効いて美味しかったです。
また、お菓子が納められていたキューブ状のパッケージは丈夫な厚紙製なので、日常の色々なシーンで小物入れとして重宝しそうです!
ボテロ展ならではのユニークなグッズも続々登場!
そこで、ここからは「これは面白い!」と思ったグッズをいくつか紹介します。
まずは2種類用意されている「木製パズル」。
これは展覧会のオリジナルグッズとしては珍しい!でも、パズルって意外にミュージアムグッズと相性がいいんです。何度も遊ぶことで自然とボテロさんの作品を細部まで鑑賞できるし、完成後は額などに入れておけば絵画としても楽しめますから。
今回は、サーカスをテーマとした2007年の作品《象》バージョンで遊んでみました。
バラしてみると、全99ピースと、パズル初心者でもなんとかできそうです。見本と各ピースを何度も見比べながら格闘すること約30分。無事にもう一度組み上げることができました。
ボテロさんの作品はパズル向きですね。起伏のある絵柄なので、取り組んでいて飽きが来ないんです。シニア向けの脳トレ用や、子どもの知育玩具として、贈り物にしてもいいかもしれませんね。 また、よく見ると、いくつかのグッズはボテリズムを体現するような「ふくよかな」フォルムをしていました。
例えばこの「ふくよかシール」。モチーフには、ボテロさんの各作品で描かれた様々なモチーフが選ばれています。
そして、展覧会の公式図録もふくよかに!
どこがふくよかなんだろう…?と思って平積みされた山を横から見て、「あっ!」と思いました。表紙・裏表紙がふかふかとした手触りの特別仕様になっているんですね。
個人的に一番面白かったのが、表面に《コロンビアの聖母》があしらわれた、メタボチェックができる「メタボチェックメジャー」です。
使い方は簡単。こうやって、お腹の回りに巻いてウエストを測ります。一人でも巻きやすいようにストッパーがついているので、使いやすい!
要注意ゾーンは、男性85cm、女性90cm。僕もやってみましたが、見事にメタボチェックに引っかかってしまいました! どうもふくよかすぎたようです。少しダイエットせねば!
最後に、チケットホルダーのちょっとひねった使い方をご紹介。ここ数年、ミュージアムグッズとしては本当に良く見かけるようになりましたが、このチケットホルダーはチケットと同じサイズなら、何を入れてもいいんです。
そこで、ちょっと使い方を応用すると、「マスクケース」としても使えるのですね。
こうして見てみると、マスクとチケットホルダーのサイズがぴったりなんですよね。
そこで、こちらをマスクケースとして外出時に持っていけば、食事時が本当に楽しくなりそう。ぜひ、一度試してみてくださいね。
本展のオリジナルグッズは、本展出口に設置された特設ミュージアムショップ以外にも、一部はオンラインで購入することも可能です。詳しくは下記リンクからどうぞ!
https://www.ntv.co.jp/botero2022/goods/
楽しみ方が増えた音声ガイド。スペシャルゲストにはBE:FIRSTが登場!
さて、一通りミュージアムグッズについて書かせていただきましたが、本展では音声ガイドもおすすめです。
今回は、声の担当を人気声優・伊東健人さんが担当。そしてスペシャルゲストには、展覧会オフィシャルサポーターを務めるBE:FIRSTが登場。
デビューしたての彼らにとっては、こうした活動の全てが初体験。若さ溢れるフレッシュなトークが印象的でした。とあるメンバーは、ボテロさんの作品をアレンジして描いた こともあるのだとか。音声ガイドは、こうした何気ないエピソードなども交えながら、より作品世界へと深く入っていくための絶好のツールですね。
それにしても音声ガイドも進歩しています。
今回、コンテンツの利用方法が複数用意されていたことは驚きでした。会場でガイド機を借りる従来と同じ楽しみ方に加え、専用アプリをダウンロードして、利用者のスマホやタブレットで聴くこともできるようになりました。(※展示室でアプリを利用する際はヘッドホンまたはイヤホンご持参をお勧めします)
そこで、ぜひ試してみていただきたいのは、スマホでダウンロードする方法。この方法だと、会場を出ても配信期間中であれば、何度でも聴き放題。しかも、展覧会を見る前にダウンロードしておいて、会場内でもう一度聞いて、帰宅してから復習にもう一度…といった贅沢な使い方ができるんです!
いつでもどこでも音声ガイドが楽しめるのはWithコロナ時代の新しいアートの楽しみ方ですね。グッズだけでなく、音声ガイドにもぜひ注目してみてくださいね!
音声ガイドの詳細については、以下のページに詳しく記載されています。
https://www.ntv.co.jp/botero2022/guide/
さて、コラム第5回は、再び展示会場へと戻り、まだ誰も書いていない、ちょっと面白い「ボテロ展」鑑賞法をご提案したいと思います! 次回もお楽しみに!
齋藤 久嗣(さいとう・ひさつぐ)
フリーライター。1975年生まれ。IT企業のエンジニア、営業などを経て、41歳のときに「かるび」の名前でブロガーとして脱サラし、その後ライターに。現在は、アート分野を中心に各種メディアでの記事執筆や編集業務、アート系イベントでの広報業務など幅広く活動中。共著に21年『名画BEST100』(永岡書店)など。
Twitter: @karub_imalive
ボテロ展 ふくよかな魔法
BOTERO – MAGIC IN FULL FORM
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷・東急百貨店本店横)
会期:2022年4月29日(金・祝)〜7月3 日(日)