ぶらり途中下車の旅

魚類の剥製を作る時、もっとも大変な作業は、皮から身を取り除くこと。
身が多少でも残っていると、皮が変色してしまうからです。
魚類専門の剥製師・川音晴夫さん。
獣医の仕事を辞めたあと、動物の剥製作りでもしようか、
と思った矢先に家族の大反対にあい、魚なら、ということで、
６年前に開業しました。
獣医師として皮と身の境目を見極める獣医師の目を持ちつつ、
一般の剥製師はやらない魚の歯の部分まで、きちんと残してくれます。
一般では、歯の髄や血管などを取り除くことは容易ではなく、
腐らせてしまうからです。
川音さんの作品は、口内までリアルであるため、
泳いだ時の魚の表情までキチンと表現されています。