新人マネージャー神田川美和(川栄李奈)にドS上司の犀川真一郎(安田顕)から新たなムチャぶりが下る。「彼を『引き抜いて』来てください」———その相手は、別の事務所に所属する有名子役・森口音也(上田琳斗)。宣材写真では爽やかな笑顔を見せる“ザ・子役”だが、木村(千葉雄大)と共に実際に会ってみると、「どけ、ブス!」と美和に悪態をつく超問題児だった。
その舞台を急遽降板した理由は「体調不良」と発表されていたが、実際には共演者の子役を殴ったことが原因だった。事務所を訪ねた美和は、音也のマネージャー・倉田(今井隆文)から事情を聞くが、「何か裏がある」と違和感を覚える。そして、木村とともに調査を進めると、代役として主役に抜擢された子役・貝塚裕樹(山田海人)が、裕樹の母(小林きな子)のさしがねで音也をいじめていたことが判明。仕組まれた“降板”だったのだ。
暴力の背景を知った美和は、改めて音也の移籍について交渉を進めるが、音也の母・恵子(伊藤歩)からは「もう芸能界を辞めたいと言っている」と告げられる。
しかし、美和は音也の芝居を見て心を動かされ、なんとか音也を励まして、再起を後押しする。沙紀(富田望生)たちとともに宣材写真も新調し、音也は映画のオーディションに合格。しかし順調に見えたその矢先、音也が共演者と再びケンカをしてしまう。
うまくいかずに落ち込む美和のもとに現れたのは、TOYOプロのトップスター・真田(山田涼介)。「なんでいつも話しかけてくれるの?スターがわざわざ」という美和の問いに、真田は「君の過去にも興味があるから」と真剣な眼差しを向ける。だが、自分の過去に触れられることを恐れた美和は、真田の優しさに戸惑いながらも距離を取ってしまう。
一方、犀川は言う。「ちゃんと『引き抜いて』ください」―その『引き抜き』の意味とは?やがて暴露系インフルエンサーが「音也の母親が金をばら撒いて仕事を取っている!」という動画を公開。その出所はどうやら犀川のようであった。怒りに震えてTOYOプロに怒鳴り込んでくる恵子。そしてついに美和が音也と正面から向き合い、暴力の本当の理由を聞き出す。暴力沙汰の原因は、恵子がお金を渡していることを周囲から責められたからだったのだ。恵子は音也から子離れできず、音也もまた恵子から親離れができず、すれ違う愛情の中で生まれた誤解と依存。
犀川が当初から言っていたのは、音也から母親を「引き抜く」ことであった。
ついに本音をぶつけ合った親子は、依存関係を脱却。音也はTOYOプロで新たな一歩を踏み出す。
そして、ある日の屋上で…不敵に笑う犀川に木村は「まだ僕は、芸人として死んでません」と告げた。木村が秘めていた思いとはー?