「翠嵐楼」の料理長・川野主税さんが考案した温泉名物。
館内の源泉から汲んだ、飲める温泉水をワイングラスに注ぐ。その中に体長2〜3cmの生きたままのヤマメの稚魚を入れ、温泉水入りポン酢を注ぐと、ピチピチと跳ね上がり、それを一気に飲み干し喉ごしを楽しむ。ヤマメの稚魚が確保できる1月初旬〜2月末までしか食べることが出来ない。

球磨川に沿って78カ所の源泉がある。公衆温泉も25ヶ所点在し、
大衆向けの温泉が多い。ヤマメの踊り食いを頂いた「翠嵐楼」の初代当主の川野廉が歴史的背景や現地の状況などから温泉の湧出を確信し、1910年、発掘に成功しこれが近代における人吉温泉の始まりとなった。ちなみに「翠嵐楼」とは「緑の多い館」という意味で、当時の内閣総理大臣の桂太郎公爵の命名によるもの。