渚の記録

青潮対策と台風対策

海中探査船「アヒル号」

砂運搬用のソリを利用し、モーターとスクリューをとりつけてリモコン操作で動くように。さらに海底までカメラを下すために、釣り用の電動リールを使用し、こちらもリモコンで遠隔操作が可能となったこの海中探査船「アヒル号」で海底を見ると、海岸の海底には硫黄酸化細菌が広がっていた。

風見イルカと観測台

海岸の風向きが分かるようにイルカ型の風見鶏の制作と、風見イルカを設置するための観測台を制作。
風見イルカは、鉄の棒にベアリングをつけてそこに固定し、尾が風を受けるため、風が吹くと吹いている方向に向く仕組み。上部には十字に組まれたおわん形のプラスチックを4つつけ、風を受けるとクルクルと回る。
竹を組み、ロープで縛って土台を組み、浮力を増すため、海岸に流れ着いたペットボトルを10個程網に入れ、20袋以上イカダの下に入れ固定する。

青潮の発生

内湾など閉鎖的水域で赤潮が発生すると、大量のプランクトンが死に底層に沈降する。底層で死骸が微生物によって分解される時に大量の溶存酸素が消費され、酸素濃度の低い水の塊である貧酸素層ができる。この貧酸素層が、強風により湧昇して表層に上昇する。
硫黄水素等が含まれているため、大気中の酸素と反応し、青色から白濁色に変わる。
自由に身動きできない干潟の貝類などの生物は、青潮が3日続くとしんでしまう。
DASH海岸に住み着いたアサリやエビなどは大丈夫か?

エアレーション

ポリバケツに海水を貯め、上から海水を流し込み、落ちた衝撃によって海中の酸素を補給する。
内湾のさらに入り組んだ奥に位置するDASH海岸は水の流れが良くなく、ちょっとした水流でも期待ができる。

木製浮き消波堤

東海大学で見せていただいた斜面スリットケーソンを参考にして作った、木製の浮き消波堤。
干潟の特徴である潮の満ち引きに対応した上下可動式。従来の波消しブロックだとヘドロに自重で埋まってしまうが、この木製浮き消波堤だと効率良く消波できる。
しかし、予想を上回る台風18号の猛威による波により破壊されてしまった。

台風18号

9月29日21時にマーシャル諸島付近で発生した大型の台風。
ゆっくりと西に進み、10月4日には猛烈な台風に発達し、進路を北寄りに変えた18号は、7日に南西諸島の東海上から四国の南海上を通過、8日5時過ぎには強い勢力保ったまま愛知県の知多半島付近に上陸し、全国に被害をもたらせ、DASH海岸もその被害に。
砂が全体の約1/3の約23.5tが流出してしまった。

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