今回の厄介者

グリーンイグアナ ~沖縄県石垣島 離島に潜む恐竜~

特徴

生物

『グリーンイグアナ』
体長は最大で約1.8m。泳ぎは上手く、4本の足と尻尾を器用に動かして泳ぐ。
捕食などの活動を行うために体温を上げる必要があり、木の上でバスキング(日光浴)を行う。
幼体では昆虫を、成体になると植物を食べる。色彩感覚が優れており、色鮮やかなものに反応する。
攻撃的な性格で、敵に襲われると尻尾や爪・歯で攻撃する。

原産地

中南米、西インド諸島。熱帯雨林に生息し、水辺を特に好む。
水面に張り出した樹上にいることが多く、危険を感じると水に飛び込んで逃げる。
冬場は積極的にバスキングを行うため、比較的見つけやすい。
夏場はバスキングを行う頻度が極端に減るため、見つけるのが困難。
反対に、水路や小川などに涼みに来るという情報もあることから低地での捕獲の可能性も。
巣穴に隠れている場合もあるが、巣穴を見つけるにはイグアナ自体を見つける必要がある。
イグアナを見つけて、巣穴に帰るまで跡を付けて突き止める。

問題

冬場には暖かい場所を求めて住宅街にも入り込み、民家の屋根の上で日光浴をしたり、砂場に卵を産むのだが、小学校の校庭に産卵したこともある。
人に慣れていない野生のイグアナは、体の半分にもなる尻尾をムチのようにしならせて攻撃してくる。
天敵がいないことから、繁殖や成長が容易で、在来種の生態系を脅かすことが懸念される。
石垣島には貴重な固有種が多く、絶滅危惧種のセミ「イシガキニイニイ」やマングローブ林を形成する在来のヒルギダマシなどの減少が危惧されている。
また、草食性で野菜などを好むため、人里に降りてきて畑などを食い荒らす被害も。

専門家

加藤英明

静岡大学教育学部講師。
講師として学校で授業を行う傍ら、外来生物の捕獲・研究など保全生態学にも取り組んでおり、各地で講演や調査を行っている。

捕獲方法

グリーンイグアナは、基本的に木の上で生活をしている。
林の中あるいは高台などから木の枝で休んでいる所を探す。

グリーンイグアナを見つけたら、先端が輪っかになっている捕獲棒で引っかけ、下に引きずりおろして捕獲する。

捕獲棒で直接捕獲できない場合は、木の下に落とし、爪などに注意して速やかに取り押さえる。

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